屋敷の住人達
海くんを連れて牧場に遊びに行く予定だった。海くんのお父さんは忙しいし、私が一緒に行きたいのでお世話係に立候補したから。湖はその少し手前にあり、山の上からのその眺めはちょっとした観光スポットとして人気だ。
ラビはまさかこちらのスケジュールとか把握してる? 気味が悪い。
「それはちょうどいい。では今から海くんと共にそこに向かってもらえないか?」
「それはできますけど……しなきゃいけないんですか? しかも今から。それに海くんも行かなきゃいけないんですか?」
前回のラビの対応からも、答えは分かり切っていたけどそれでも聞かずにはいられなかった。
「こちらとしてはお願いするしかないが、少なくとも海くんは協力的ではあるだろう。そして海くんの『適正』の高さを考えるとその参加は必須とさせてもらいたい」
ラビの言う『適正』とは何なのか、その説明を求めても「必要はない」と一蹴されている。
「でも――」
「当然ではあるが君に話を持ってきている以上一定の安全は保証する。湖に向かう途中――指示書は後で渡すが――そこに記されている先に目的の屋敷はある。その屋敷の住人達に会ってもらいたいが、問題のない人らと聞いているのでその点も心配ない。ただ――」
「ただ?」
*
その後にラビに説明された内容が今になって気になってきた。




