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おじいさん
そんなのんきなことを考えながら近づくと、相当に具合が悪そうだと気づいた。
「あの……、お姉さんに言ってないことがあるんです……」
それよりも早くベッドに横にさせた方が良さそうだけど。空くんのおでこを触ると相当に熱かった。
「言ってないことって?」
「おじいちゃん……、死んじゃっています」
「え⁉」
まさか――。体調が悪いとは聞いていたけど。
でも、何かあるのではとは漠然と思っていたので驚きは何とか受け止め切れた。
空くんは最初から何か秘密を抱えているような不安定な様子だったから。そう思うようになったのも理由があるけれど。
「空くん、おじいさんが亡くなったのはいつ?」
「あの……、今日の朝です。お姉さんたちがここに来る一時間か二時間前です」
やっぱり。
この屋敷に迷い込む少し前、ラビにもらった資料を確認するとおじいさんの名前が消えていた。あれはリアルタイムに反映された正確なものだったんだ。
「ごめんなさい……、ちゃんと伝えなきゃいけないのに……風香にも言えてなくて」
「仕方ないよ、気にしないで」
私もおじいさんの件を切り出すタイミングを逃していたから。




