サイコメトリー
カイン 主人公30歳 異世界転移済み。
イナホによる瞑想特訓中
イナホ 狐+美女 ボクっ娘 神
ショーン カインの肩に生えたキノコの精霊 口癖は「〇〇っす。」
ギース ベテランハンター ランク銅
シルビア ギースの婚約者 記憶喪失復帰直後
ソルデ ギルド兼酒場スタッフ
今日は1日瞑想にふけりまくってしまった。
ただ、ちょっと進歩があるのか、
頭を空っぽにして森の集合意識にチャネリングできるようひたすら深呼吸をする。
という瞑想方法だが、何か目を瞑ったまぶたの裏側に見えて来ているような気もする。
まぁこれが気のせいかもしれないが変化はあったのだから進歩してると思いたい。
とりあえず1日座り続けたので脚が痛くて変になりそうだ。
今はとりあえず、脚の血の流れを良くするため夕暮れ時のウゴの村をひたすら歩いている。
あ、あれ?あれは……シルビアさんかな?
「あ、こんにちわ。シルビアさんですか?」
「あ、君は?転移の……ひょっとしてカインさんですか?」
「そうです。覚えて頂いてたんですね。」
「えぇ。でも顔はあの時は包帯ぐるぐるだったので、服装と頭の輪っかで気づきました」
「あぁ。それで。
もう身体は大丈夫なんですか?」
「そうですね。大分よくなってきましたがまだ、リハビリも兼ねて散歩を良くしてるんです」
「そうですか。実は僕も今日1日運動不足で散歩してるんです。よかったらギースさんのこと教えてくれませんか?」
「ふふ、もちろんっ。いいですよ。」
シルビアさんはギースとの想い出をホントに楽しそうに話してくれた。相思相愛っていいもんだなぁ……。
こんなにもキラキラした表情で相手のこと語れるなんて、ギースさんもいい人見つけたんだなぁ。
「あの、シルビアさん、ちょっとだけ興味があって聞きたいんですが、記憶を無くしたあの日のこと、伺ってもいいですか?」
以前ギースには少し聞いたことがあるが、確かニイナが行方不明になった原因、"人買い"も関係してたはずだ。
「あーあの日のことはあんまり鮮明に覚えてないのよね」
ま、思い出したくない日だろうしな……
「ただ……あの時、馬車から飛び出していった子供はみんな10歳前後くらいじゃないかな?背丈がみんな一緒くらいの男女だったし」
年齢情報だけか……。まぁでもやっぱりニイナの年齢とも一致するからその時に逃げた子の中にニイナがいてたってことなのかな?
ま、そんな都合いい話ないか。
「そうでしたか。辛い日のこと聴いてすいません。ありがとうございました。」
段々と辺りも暗くなってきたので俺たちは帰路についた。
シルビアさんは自分の家へ。
俺はギルドの方へと帰っていった。
今日は稼ぎもなかったから晩飯は近所の八百屋に行ってナシみたいなのを買って食べることにした。
シャクッ。
このナシ……リンゴみたいな味がする。
緑のリンゴだったみたい。
−−−−−−−−−−
今日も朝のルーティンをこなして、昨日と同じように森に瞑想しにいくことにした。
木々の立ち並ぶ森の中、動物か魔物かが通った道なのか、木々が避けるように倒れた場所に足を止める。
この道はどんな獣が通った道なのか、獣道の近くに立っている木に手をつけて残留思念を探る。
木からのエネルギーを手を通して感じながら、こちらのエネルギーをリンクさせ、一つのエネルギーの場を作り出し、木が持っている思念の視覚化を試みる。
リラックスして、感覚を研ぎ澄ましながら直感がおりてくるのを待つ。
イメージや、暑さや寒さ、思念など様々な形で自分の身体に届くシグナルを忘れず記憶し、口で話しながらショーンに覚えておいてもらう。
イナホに教えてもらったその場にある集合意識と繋がる1つ目の方法、サイコメトリーである。
もとの世界ではサイキックの1つで夢物語と思っていたが、実は昨日何度か成功しており近づいてきたボアの姿をイナホと言い当てている。
もちろんまだ、間違いや気のせいの方が遥かに多いが少しずつだが成功もしているのだ。サイキックが開花しているようにも思う。
ショーンのような霊体が身体についているからかもしれないが、とにかくこのまま信じて続けていきたい。
「うん。いい感じに出来てきてるね。
まだ森からの欲しい情報を引き出すところまではいってないかもしれないけど、サイコメトリーの延長線に透視能力とかがあるとも言われる。
ボクはテレパシーなんかも近いような気もするし、今回のトレーニングは能力開花に繋がると思ってたんだよね」
あいかわらず先まで見据えた神様思考。
恐れ入ります。
ポイントを少しずつ変えて探していると水辺に出た。小さな池のようだが。
「カイン。いいところに水辺があったね。水は残留思念とかを残しやすいって言われてる。たぶん思想、思考の象徴だからかな?
この池に手を入れておんなじようにしてみて?」
俺は指示に従い手を池の中に入れる。
今まで池の中に手を入れた時にこんな事はなかったが、どうやらたくさんの動物がこの池に水を飲みにきているようだ。
俺は手応えを感じていた。
その後、ギルドの依頼のことはスッカリ頭からは消えていたが、サイコメトリーに没頭し、残留思念を見れることが楽しくなってきていた。
日が傾いてきて帰る道すがら、依頼のことを思い出し、森の木にアクセスしたところで、トムさんの遺体の位置を確認した。
トムさんは森の魔物の手にかかったようで首が曲がってはいけない方向に曲がって倒れていた。
今日はサイコメトリーを覚えてルンルン気分で帰れると思ったが、苦い1日となった。
サイコメトリーは残留思念とのアクセスになる……
今後、悲しい結果をたくさん見ることになるとはこの時のカインは知る由もなかった。
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