地下迷宮.13
いつもありがとうございます!
良ければ、ブックマーク、評価のお星さまなど、よろしくお願いします!
私は、アイスが好きだから。エメラルドから買ったカップアイスを機嫌良く食べている。
幼い頃は、田舎に行かないと食べさせてもらえなかったな。
おじいちゃんと、おばあちゃんは、私と弟の鞘音には甘々だったからね。
しかし、私たちとの世界の共通の食べ物とかも流通してるのはどう言う訳なんだろう。
やっぱり、VRゲームなのか?う~ん。どっちでもいっか。アイスは美味しいし。私は、サーナちゃんを守るんだ。あの変な暗殺者たち。あれで普段陽気なおじさんとかだったらびっくりだよ。おっと、脱線した。街の満員電車が懐かしいなー。
窮屈で嫌々だったけど、あっちの世界に帰れないとなると、無関心だった頃よりも惜しくもあるのだ。
もう一口ぱくり。うん。バニラもいいけど、チョコとのダブルもいいな。ダッツみたいにご褒美感があるよね。
「マキちゃんて、ホントに美味しそうにアイス食べるよね」
「どーも、どーも」
うふふと、笑うガーネットは嬉しそうだ。まあ、私がガーネットの立場だったら、自分の店のアイスを美味しそうに食べてくれてるんだもん。嬉しいよね。
今は、休憩中である。アイスを食べながら猫耳をぴくぴくさせてしまう。ついでにしっぽも。食べないとやってられないよーだ。
すれ違う冒険者にも、萌え~とか言われたし。ま、いいけど。落ち込んでるより。男はみんな変態ってことで。うん、いいよね。よくないか。
サーナちゃんは、アイスを食べ終わりアイテムチェックをしている。
ホントにしっかりしてるよ。私の妹になってほしいんですけど。
「マキ、ちょっといいか」
エメラルドが顎でクイッと離れた場所を示す。珍し。
さすがにムスッとしてるから告白とかではないだろう。当たり前か。
「貴様、昨日のアレをどう思う?」
少し離れたとこで口火を切る。
「アレと申されましても……」
なんのことって。もしかして、暗殺者のことですか?
「あの黒すぎる方々のこと?」
「……ああ。あれは多分サーナを狙ったんだろう」
「どうしてそう思うの?」
「我等と戦いながら、意識はサーナに向けられていたと思う」
「……そうか。やっぱりそうなんだ」
損な気配は感じてはいたけれど。
勘違いであってほしいとも思いつつ。
「やだなー。いい年した大人が子供狙うなんてね」
しっぽがピンと毛を逆立てたので、その姿に見入ってる。
ムッツリさん、ちょっとハズいんですけどー?
「……オホン。ともかく気をつけておくことだ」
行こうとしたので呼び止める。
「待って、あなたなにか知ってるの?」
「……さあな。確証はまだないからな」
いやいや、もったいぶらなくていあんだけど。なにかのフラグでしょ?そして、私はまだまだのんびり世界を散歩気分で歩けないと。
「……おい。貴様のせいでムッツリのスキルおぼえたんだが!?」
「……てへ」
「てへじゃない!」
この世界のスキルを覚える基準て良く分からないんだけど。
鞘音、琴美。私はこの変わった世界で頑張っているよ。
それは、巨大な亀だった。ダンジョンの奥に行けば行くほど妙な気配と、そして、冒険者たちが倒れているのを見れば、このダンジョンの終わりは近いと。
「……見んな、助けられない」
サーナちゃんを抱きしめて頭を撫でて上げる。
まだ、小さい子に見せるのは違うよね。
そして、喧騒が聴こえると言うことは、戦っている人がいると言うことだね。助けないと!
私たちは頷くと奥へ駆けて行って立ち止まる。でかい亀に。
そこは、広い空間だった。だから、この亀も自在に動けるんだと。
「いやいや、でかいだろ?」
「こんなのどうしますの?」
「にゃん!」
「見て、あそこ!」
私の指し示す先には他の冒険者たちがいて、亀の踏みつけを必死でかわしてる。
アダマンクラッシャー
Lv.30
HP1537
SP1423
なんか、レベル高いんですけど!?
エメラルドは、しかめ面で話す。
「あいつは、アダマンタイトの上位種だ。しかし、こんなとこにいる代物ではないはずだが」
「冬を前に、冬眠したかったのかも?」
ガーネットが、惚けた返事をするかど、緊張感がなくてよろしい。ガチガチで動けなくなるよりは。
「かりん。大丈夫だから、無理しないで?」
「は、はい!頑張ります!」
大丈夫かな?でも、ハリィもいるしね。頑張らないと。
「援護は任せて。撹乱するから!」
エレンは、皮袋からいくつかアイテムを取り出す。
そして、駆け出してアダマンクラッシャーは長いから、亀でいいや。
亀に向けて投げると、煙がもくもくと立ち込める。
「あなたたち、早く逃げて!」
「す、すまねえ!助かる!」
あ、コッセル。モヒカンの人がいた。冒険者ギルドでデートに誘って来た人だ。そして、その仲間たち。
彼等が下がるまで私たちが撹乱するしかない。
「サーナちゃん……」
「うん。マキちゃんに恋してる人達を回復させればいいんだよね」
「そ、その言い方はどうかと……」
意識してなくても照れるでしょー。
コッセルたちが私を見てぎょっとする。
「ね、猫耳?萌え~」
「ホントだわ。猫耳!」
「しっぽ、さわりてー」
やめい。恥ずかしいんだから。しかし、前に出たもののどうすればいいのか。あんなでかくてレベルが高いの。私のステータスは普通の同レベルより高いけれども。
「マキ!ためらうな!ためらっても、ためらわなくてもやることは一緒だ!」
ドロンがバトルハンマーを投げると、踏み込んでクロックブレードで、斬りつける。
分厚い足に食い込みもがく亀は、回転して近づく私たちを吹き飛ばす。
「………!」
痛いけど耐えられないほどでもない?なら!
「はあっ!」
身体強化の魔法でステータスを上げる。そして、接近して打ち込む。
「かったぁ!」
頑固親父より固いこの頑固さは、エメラルドの弓矢も貫けてないみたい。となると。
「かりん!回復に専念して!」
「は、はい!みなさん傷ついたら下がって下さい!」
かりんには、回復アイテムをいくつも渡してある。
「グオオオオオオオオオオオン!」
亀の咆哮に一瞬恐怖が駆け抜ける。なに、今の!?
「気をしっかりもって下さいですの!」
マナの後ろでかりんやコッセルたちが恐怖に陥っている。
これな。ゲインを震えさせたのは。亀は、チャンスとばかりに飛び上がり
スキル咆哮からのボディープレス!
ドズウウウウウウンと踏みつけて満足したかもしれない。
しかし、ズレて着地していたことにきづいたようだ。残念でした。落ちて来た時に私とあんずの焔炎舞とほむらあんずで着地点をずらしていたんです。
「今だ、くたばれ!どんくさがめ!サンダーボール!ファイアーボール!」
早口言葉の如く詠唱して放たれた魔法が、亀を撃つけれど効いてるのか効いてないのか分かりにくい。
鑑定で見てみると、HPは減っているようだけど。と、亀がこちらに狙いを定めたようだ。
「さっきより早いんですけど!?」
減ったSPを回復したいけど避けきれるか!?動きながら飛び上がると亀の背中に着地。あ、ここなら安全かも?
「これならどう!」
エレンの二回攻撃!しかし、堅くて効果が低いみたいだね。
「ハリィ!頼んだよ!」
「ハリィ!」
ハリィのトゲトケもつきささるも微々たるものかな。
どうしようかな?安定しない足場で考える。肩にしがみつくあんずもどうしていいか分からない?
ムータは、甲羅をカリカリ引っ掻いているけど無理だよー。
つづく
アダマンクラッシャーは、アダマンタイトより固くてクレイジーなんだよ。でも、堅い鉱石を落としてくれるんだって。




