かぼちゃ祭りだよ.6(修正)
サーナ視点
疾風のごとく現れたのはマキちゃん。かっこいい。跳び上がって落ちてきたとこをバックステップで避けて、すぐに踏み込んで正拳突き!
「あんず!」
「うにゃん!」
マキちゃんの肩からジャンプしてほむらあんずだよ!
「け、か、か、かー!」
変な声を上げて燃え尽きる案山子だよね。もう一体を案山子の回転攻撃をガードして前蹴り!そして、あんずの踏み込みねこぱんち!からのマキちゃんの跳び蹴り!
マキちゃんのスカートがフワフワして、チラチラと見えそうで見えないので、ピロピロさんはだらしない顔してる。もう、魔法いっか。このまま回復していいの?
戦いは終わり、一息吐くとこちらに来る。
「マキちゃんあり……」
「ばか!心配したんだよ?」
マキちゃんにビンタされた。ぽかんとしてるうちに抱きしめられた。私はなんだか悲しくなってマキちゃんにしがみついて泣いた。
その後は、村の人たちもやって来て、レコちゃんたちもビンタされて抱きしめられていた。
「無事で良かったですの~」
「ホントだぜ。俺のフィギュアのモデルに何かあったらと思うと…」
マキちゃんに睨まれて押し黙るドロンさん。和ませようとしてくれたんだよね。ね?
「……ピロピロ。いえ、ピロリーノさん。サーナをかばってくれてありがとう」
マキちゃんが、ちゃんと頭を下げているので面食らっている。ピロピロと呼ばれていたからね。
「……ああ。いいんだ。子供は宝だからな」
もしかして、この人いいとこある?
マキちゃんも目を丸くしてるよ。どんな表情も美人なマキちゃん。羨ましいです。
「お前、ただのエロかぼちゃじゃなかったのか?」
「ドロンさん、失礼ですの!」
「はっはっは!俺は、スケベだ。それは変わらない。しかし、かぼちゃのことではもう少し本気で頑張ろうと思ったんだ」
「ピロピロ……」
「俺も、フィギュア頑張らないとな」
ドロンが感心して、聞き入っている。
「そして、子供は働き者だからな。大事にしないといかん。大人になったら、うっかり俺に惚れる女もいるかもしれないだろう?」
不器用なウインクで、マキちゃん呆れてるよ。今、助けなくて良かったって言わなかった?言ってないよね?
その後も祭りは続くけど、子供たちは自分の家へ。私とレコちゃんは宿屋へ帰されちゃったよ。仕方ないよね。悪いことしたんだもん。
村の外は危険なのに。私は冒険者なのに。みんなを守れなかった。いや、嫌われてもいいから止めるべきだったよね。まだまだ、未熟だよね。宿屋の部屋から窓の外を眺めていると、マキちゃんが戻ってきた。
「お帰りマキちゃん。もういいの?」
「うん。外にいてもナンパしてくる人か、未成年にお酒飲まそうとするおじさんが多いから」
「あれ?お酒は15才からOKなんだよ」
私の言葉になぜかマキちゃんは、きょとんとする。そして、なにか呟いている。なんだろ?この世界ではいいのかみたいなこと言ってる?ん?この世界ってどういう意味だろ。
「……サーナちゃん、さっきは叩いてごめんね」
いやにしおらしいマキちゃん。
「なに言ってるの?マキちゃんは間違ってないよ。私がまだ、未熟だったんだよ。ハチミツより甘かったんだよ」
「そ、そう。でも、サーナちゃんはそんなに急いで大人にならなくていいんだよ」
「でも、でも。大変なんだよ。お父さんだらしないとこあるから」
「反面教師ってことね。その分サーナちゃん、しっかりしちゃったのかー」
「?」
言葉の意味が分からなくて首をかしげる。はんめんさんと言う先生がどうかしたのかな?
ちょっと、悲しそうな表情になっているのはなんでだろ。
「その、もっと甘えていいと言うか……たまには、力を抜いて良いのかも?」
上手く説明出来ないのか、眉間にシワが寄ってるけど、きれいはきれい。
「……うん。じゃあ、マキちゃんに甘えちゃお!」
にこにこしながらマキちゃんに抱きつくと、マキちゃん照れてる、照れてる。えへへ。
マキの視点
「……寝ちゃったか」
抱きついたまま寝てしまったサーナちゃんの頭をなでなでして上げる。
しばらくそうしてると、あんずも帰ってきてベッドに飛び乗り毛繕いしている。
「あんずも、たくさんお魚もらってたでしょ」
「ふにゃん」
チラリと見て鳴く。分かってる。分かってるよ。新しい友達が出来て、つい食べすぎたんだよね。
「明日から、ダイエットだな」
「にゃん?」
「毛布をフミフミしてごまかさないの」
まあ、可愛いから良いけど。さっきは上手くサーナちゃんにしゃべれなかったな。無関心のこの私が、こちらの世界に興味が出てきたとは言えねー。私もまだまだだなー。そこへ、マナが戻って来た。顔が赤いのは、お酒を飲んだからか。
「マキちゃん、温泉いこー」
「うん、いいよ」
サーナちゃんは寝ちゃってるので、ベッドに運んで上げる。良い夢見てね。
「あんず、サーナちゃんを守ってて」
「にゃん」
あんずは、サーナちゃんのそばで丸くなる。一人と一にゃんの寝顔。スマホがあれば、写真に納めたのに!
100万いいねはもらえそうだ。うん。ま、いいか。
つづく
あんずは猫友達との別れが近づいて寂しいんだって。
同じのを載せていたので訂正しました!すみません!




