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かぼちゃ祭りだよ.2

ピロピロの視点。


なにがピロピロだ。あの生け好かない女め!変なあだ名をつけおって!イラついて、荒々しく村娘を抱く。俺の気持ちをくすぐるように声を荒くするからこの女は好きだ。外に聞こえるぞ。いや、聞こえてもいいか。

お互い荒い息を吐きながら、あのわがままボディの魔法使いを思い出す。なんか、興奮してきた。どうにかならないか。


「~~~!」

村娘が、声が漏れないいように口を押さえるが声を出させたくて激しく動く。明日からはかぼちゃ祭りだ。俺が凄いことを見せて村人を認めさせてやる。そうすれば村長になれるかもしれない。あの村長は、なにをしていたのだろうか?

お互いに楽しんだ後でぼんやり天井を眺める。隣で眠る村娘の肩を抱き寄せる。温もりは寂しさを忘れさせてくれる。



キーノの時計が送り返されて来てから異変が起きた。

その時計は、アンティークとして価値がありそうだから奪って来た。

キーノの奴は、これは処分した方がいいと言ったが、これはかぼちゃ作りの天才のこの俺が持つに相応しい。俺が開発したかぼちゃは、他のかぼちゃよりも甘くて美味しい。

もっと畑を大きくして、村を街にしてくれる。


その時、机の上に置いてある時計が動いたことは気づいていない。

また、村娘と交わり始めたからだ。



マキ視点


次の朝。空気の澄んだ気持ちの良い朝。私は一足早く起きて、裏にある井戸で顔を洗っていた。

ちなみにあんずはまだベッドでおねむだよ。

「あ、おはようございます、マキさん」

「おはよー、レコちゃん。朝からお仕事?大変だね」

「子供は、朝から働くのです」

「……なんか耳がいたい」

「でも今日は、お祭りだから飾りつけの準備ですよ」

嬉しそうに差し出したのは、ハロウィーンの飾りつけ。みんな楽しみだよね。どうりで朝からかぼちゃの美味しい匂いがするわけだね。

「あのかぼちゃは村の特産品なの?」

「うん。みんなに嫌われているピロリーノが開発したかぼちゃなんだよ」

レコは、無邪気に酷いことを言うよ。まあ、気持ちは分かるけどね。貴族でもないのにあそこまで偉そうなんて。おめでたい男なんだね、きっと。


「きゃあああああああ!」

その時悲鳴が聞こえたら、行かないわけには行かないよね。

人に冷めてる私としては、スルーしても言いかもと思いながらも駆け出していて。お人好しだなと思った。


「どうしたのかな」

悲鳴が聴こえた方に駆けていくと、慌てて飛び出して来た村娘は、シーツを身体に巻きつけているよ。察して頬が赤くなる。

「大丈夫?なにがあったの?」

「あの人が……偉そうなあの人が……!」

ぷるぷると指を指す先には一軒家。そこから出て来たのはかぼちゃ?あん。かぼちゃを被った男が、腰にバスタオルを巻きつけて出てきた。だらしない腹。うげっ!

「おい、いきなり俺の顔を見て悲鳴とは失礼だろ?昨日あんなに愛し合った男の顔を忘れたのか?」

かぼちゃがなにか、下品なこと言ってる。この下品な声はもしかしてピロピロ?

「もしかして、ピロピロ?」

「ピロピロじゃねー、そそる格好は認めるがな」

「頭が、かぼちゃなのになに言ってるの?」

村人たちも集まってきて、かぼちゃに驚いている。そして、子供たちはげらげら笑っている。うん、笑ってはいけないよ。でも、笑われても同情はしないけど。ピロピロの場合はね。

「くそ。なにがどうなっているんだ!?俺は、次の村長だぞ?」

「「「いや、それはない」」」

村人たちの声がハモる。その言葉によろめくピロピロ。取り敢えずシーツでくるまってる村娘を他の人に任せて私は、手鏡を借りてピロピロに見せるとガビーンと硬直している。

「な、なんどこれは!?これが俺?あのイケメン顔はどこいった?」

知らないよ。そもそもイケメンではないけど。

がっくりしているとこにドロンがやって来て、ピロピロを見て笑いをこらえてポンポンと叩いて励まそうとしているけど、それはそれでムカつくよ。

「うう……」

「大丈夫ですの?」

マナが心配そうになんとか魔法でしようとしているけど、それに抱きつこうとしているピロピロ。そして、ビンタ!

「ぷげぇー!」

「変態ですの!変態、変態、変態!」

「くうぅ……そのわがままボディは、俺を癒すためにあるのではないのか!?」

「ないよ。あんた何様?」

「俺様だ!このかぼちゃはな!このかぼちゃはな!俺が開発したんだぞ!その収益でこの村にも余裕が出来たと言うのにな!なんで、かぼちゃにされねばならん!?

なるなら、そこのキーノだろうが!」

「あ、どーも」

突然、指を指されたキーノさんは、ペコリと頭を下げる。まじめ?

「まあ、かぼちゃは美味しくても、作り手がそれだと、村長は無理だよね」

「くうぅ!そこの村娘だって、俺を愛してくれてる!俺にはカリスマが……」

「あるわけないでしょ!あなたの恋人なんて、なりたくてなってる訳じゃないから!期限損ねたらあなたが、かぼちゃを作らないとか言うから、ご機嫌取りよ!」

離れたとこで、酷いことを言う。まあ、それはどうかと思うよ。もう、ぼろぼろだよね。

あんずが、サーナちゃんと一緒に来る。あ、魔法使いの格好してコスプレかな?あんずは、首輪にりぼんを着けてもらってかわいいね。他の村の子供たちもコスプレしてる。

ハロウィンかー。去年は琴美とナースのコスプレして、渋谷に繰り出したっけ。恥ずかしかった。でも、琴美はナンパされたくてその格好したんだっけ。私ばかりナンパされてごめんね。嫌みじゃないよ。琴美はルックス悪くないけどイケメン見ると、なんとも言えない表情になる。そして、よだれが垂れそうになって私が注意する。


「ばかもーん!」

その時、ピロピロの家から出て来たのは、例の時計にかぼちゃの頭が乗っかっていた。なにあれ?



つづき

ピロリーノは、へた………なんでもないです

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