サーナちゃんお休み.2
いつも、ありがとうです!書き続けて上手くなりたいです!
ちょっとだけブックマークが増えてました!嬉しいですよ、うん✨
宿屋を出ると、空を見上げて目を細める。時折ゲーム内だってことは忘れたくなるよ。晴れて天気も良いけど、知り合いが熱を出してるのは気になる。弟が熱を出した時も学校帰りにアイスを買って来て上げて。看病して上げたっけ。
「……おお。制服が傷ついているではないか」
近所の変態おじさんが近寄ってきて、上から下まで眺める。そう言えば、服が汚れないのをいいことに、同じ服装のままだったよ。でも、ほころびとかは、そのまま残るのは耐久度的なものかな?
「ふにゃあ!」
あんずが毛を逆立てて威嚇する。変態だもんね。
「はいはい。おはようございます」
適当にあしらって行こうとするも引き止めて来たよ。足を止める。ちなみに抱きついて来たならば遠慮なく蹴るけどね♪
「おじさん」
「なんじゃ?他の制服の種類も知りたいのか?」
「違うわ!サーナちゃん熱出しちゃって。なんか好きな食べ物を知らない?」
「そうか。あの子は働きすぎだからな。たまに熱を出す。アイスとか好きだったな」
「え?アイスとか売ってるの?」
「そりゃあるよ。知ってるだろう?」
「あ、ああそうね」
知らないよ。異世界にあるなんて知らなかったよ。
スィーツ店の場所を教えてもらい行ってみることに。ギルドは後回しにしよ。集まって来る猫に挨拶しつつ歩く。うん、目立っちゃうね。なので、お願いすると通行人の邪魔にならないように、屋根の上や止まっている馬車の上でこちらを見ている。
「後で遊んで上げるよ」
目で訴えてくるよ。今は我慢。
スィーツ店は、大通りの少し行った先に合ったよ。近くに合成屋もあるね。
「いらっしゃいませ」
低音のボイス。琴美ならゾクッとしそう。その人は、エルフだった。切れ長の目が私を見据える。背も高い。とんがった耳。
「ども」
「………」
「愛想わる」
「人間などに愛想を振り撒くことは出来ん」
静かに放つ言葉に絶句する。え、エルフってこんなにつんつんしてるの?接客態度悪いね。ま、いいや。
透明なケース越しにぽかんとしていると、奥から慌てたような声。とたとたとやって来たのは、もう一人の可愛らしいエルフの女性。綺麗だ。私が男なら口説いてるかも。スラッとしていてモデルみたい。整った顔立ち。憧れる。
「もう、お兄さんたら、お客様にツンツンしちゃ駄目でしょ?」
「フン!人間だぞ?切り裂かれた服装のままの痴女に愛想など振り撒けるか!」
ち………グーパンしちゃ駄目かな?確かに、昨日の制服と寝巻きくらいしかないけども。ああ、店の奥へ行ってしまったよ。ムカつき。
「お兄さん!」
ビリビリした圧力にツンツンエルフは、構わずに行ってしまう。なにあれ、サイテー。
「ごめんなさい、うちの兄、人間嫌いなの!」
ペコペコと平謝りの妹が可哀想になってくる。
「ああ、いえ。気にしないで。アイス欲しいんだけど」
「はい、いらっしゃいませ。ごゆっくりどうぞ」
よくコンビニにあるようなでかい長方形の入れ物にたくさんのアイスが丁寧に並べられているよ。目移りしちゃう。これは、氷魔法かな?上手く調節されて冷やされている。さすが、ゲーム。ゲームだよね?
このイチゴアイスにしようかな。雑談で、イチゴが好きなようなこと言ってたし。
「ありがとうございます!五個で、銅貨5枚になります」
私は一つだけしかたべないからね。後は、サーナちゃんの分だよ。後、ロッカーさんのね。
保冷剤みたくエルフの女性は、氷魔法で手のひらからちいさなこおりを生み出して袋に入れる。あら、便利。
「……そだ。あのお願いがあるんだけど」
お金を払い軽く会釈して、サーナちゃんのとこへ。他のことは後々。ケーキもあったな~。食べたいけど、今はいいか。
「なんだ?もう帰ったのか?」
ロッカーさんは、目を丸くしている。アイスと、氷の入った袋を取り出す。
「ありがとうよ。氷は頼みに行くとこだったんだ」
許可を得てサーナちゃんのとこへ。軽くノックしてから入ると、サーナちゃんは目をうっすらと開けている。
「大丈夫?」
「……あ。マキさん、あんず。ごめんなさい」
なにが。
「あ、と。起きれる?アイスあるよん」
「えへへ。ありがとう」
アイスの蓋を開けてスプーンと一緒に渡すと、嬉しそうに食べる。風邪引いても天使の微笑み。そのスキルヤバイね。
「……あの。今日はごめんね?ギルドに行くとこだったよね?」
「ま、治ってから一緒に行こ?」
「うん。あんずもね」
「にゃあ」
ホントは、一人で行ってもいいのだけど、達成したらサーナちゃんが、パーティーから外れるので名残惜しいのだ。それに、初のサーナちゃんの冒険だからね。一緒に報告したい気持ちもある。
「さ、寝てな」
「は~い……あ、つめた!」
枕を氷枕にチェンジして上げたので、これで少しはマシかな。
私が立ち上がるとサーナちゃんが、掛け布団で顔を半分隠しながら呟く。
「マキちゃんが、お姉ちゃんだったらいいのに」
「馬鹿言ってないで寝なさい」
若干照れながら部屋を出る。サーナちゃん好きな街の人々に聞かせたらどつかれそう。
「にゃん」
あんずは、肩の上で茶化す。全く。あんずの頭を撫でつつカウンターへ行くと、そわそわしてるクランツさんがいる。
「あ、ロリさん」
「ロリサン?俺は、クランツだって行ったろ?」
「ああ、はい。こんにちわ」
「んで。サーナはどうよ?大丈夫か?」
「はい。アイス食べれたので、食欲はありますよ」
「そうか」
ホッとしているね。心配し過ぎのような。でも、この世界の医療施設とかがしっかりしてないのかな?
病院とかあったっけ?見た覚えがないからな。
つづく
クランツさんは昔、ロッカーさんと、ロッカーさんのお嫁さんと、三角関係だったんだよ。




