12話
8月19日(水)午後2時
田中宅
プチピクニックから帰ると、置き配されている事に気付く。
宛先を確認し、首を傾げた。
「⋯何か頼んだかしら⋯?」
箱の中に入っていたメッセージカードを手に取る。
『不愉快な思いをさせてごめん。イタズラの件、ちゃんと考えてるから⋯直樹』
焼き菓子の詰め合わせを見て、思わず笑みがこぼれた。
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同日午後8時
食事が終わり、焼き菓子の詰め合わせを出す。
「お母さん、これ⋯どうしたの?」
「お父さんからのプレゼントよ⋯ね?」
旦那の顔を見て、微笑む。
「⋯あ、ああ⋯」
「これ、食べていいの!?」
「たくさん食べちゃダメよ、悠斗⋯」
「は〜い!」
嬉しそうにお菓子を頬張る子供達を見つめ、自分もお菓子を口に運んだ。
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同日午後10時
「⋯これ、誰が送ってきたんだ?」
メッセージカードを見て、首を傾げる。
家族の笑顔を思い出し、カードをしまった。
「まぁ、いいか⋯」
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同時刻
部屋に入ろうとして、足を止める。
『⋯これ、誰が送ってきたんだ?』
お父さんの呟きに、不信感が増した。
足早にお母さんの部屋へと入る。
「ねぇ⋯!信じられないんだけど⋯!」
目を丸くするお母さんに、さっきの出来事を話す。
「っ⋯それって⋯」
「お父さんからじゃない、イタズラで送られてきたって事でしょ?そんな物を食べたなんて⋯」
「っ⋯だ、大丈夫よ⋯きちんとしたお店から送られてきたんだから⋯」
得体の知れぬ誰かが注文しただけだと、自分に言い聞かせる。
それでも、吐き気と複雑な感情が込み上げた。




