第8話 万能翻訳 みたび
読んでくださった方たちに感謝を込めて
「春野さーん」
「はいはい 清水さん どうしました? 」
いつもの昼下がり
俺は依頼達成でもらったコインを差し出してカウンターの春野さんに聞いた。
「これ なんて言いますか? 」
「ん?1銀貨です」
「銀貨ですか」
「銀貨です」
俺は 手の中のコインを見つめた。
鮮やかな緑色だ。
「こっちは? 」
「1銅貨ですね」
「銅貨ですか…」
こっちはくすんだ茶色
銅貨で納得できる。
今まで銅貨しかもらったことなかったのだが今日は初めて銀貨をもらった。
銀貨なのに緑色 緑貨じゃなくて銀貨。
俺はしばらく考えたあと 春野さんに聞いた。
「これって銀でできてるんですよね? 」
「いいえ。これは 銀ではなく 銀で、できてます」
おかしい。 また万能翻訳がやらかしている気がする。
「えーっと 硬貨は 金貨、銀貨、銅貨の3種類があって上から、
金貨、銀貨、銅貨で価値があるで合ってます? 」
「厳密にいえば白金貨ていうのがありますけど、
まずお目にかかれませんからその認識で合ってます」
「材料はそれぞれ 金、銀、銅、ですか? 」
「いいえ、金、銀、銅、ですね」
やっちゃっている。また 万能翻訳がやらかしている。
「もう一回 いってもらえますか? 金、銀、銅って」
俺は呪文を唱えた。訳すな 訳すな 訳すな。
「#$%& "!&%^@*%$」
わかんねぇ 発音できねぇ
春野さんが続けてなんか言ってるが、わからん。
翻訳 翻訳 翻訳 呪文を唱える
「……白金貨なんかは七色に光っててそりゃあ綺麗だって話ですよ」
「へーそうなんですか(棒)
ところで春野さん、金貨持ってますか? 」
「はい 持ってますよ」
「見せてもらってもいいですか? 」
見せてもらった金貨はそれはそれは綺麗な青でした。
うん 知ってた。金じゃないって。
万能翻訳くん 頑張ったんだね。知らない金属だし、
俺が発音できないからなんとか理解させようとしてくれたんだね。
うんもう 金貨、銀貨、銅貨でいいよ。
お疲れ様。万能翻訳。
いくつかまだネタはあるのですが説明くさくなるので断念しました。




