報告①
お久しぶりです。
スミマセン。まだしばらくは超スローペースです
「さて、それでは報告会を始めよう。」
ここは地下にある書庫。シアスに頼んで結界を張ってもらっているため私が許可したもの以外は入れない。
シアスにはいつも店で会計をしてもらっている。ロマンスグレーの髪にワインレッドの瞳。一言で言えばナイスミドルだね、あの容姿は。私の中でも結構な自信作。
「まずはルミアスから」
「了解したよ、姫君。」
ルミアスはハニーブラウンの髪に茶色の瞳だ。スキルは諜報を与えてあって、情報収集が得意。いつも仕事が早くて助かっているよ。しかしまぁ、微ナルシストなのがたまにきずだといつも言われているらしいね。
「まずは、ロマイア公爵。先の王の弟であった彼はどうやらカンツェベル帝国にすでに取り込まれているらしい。
だから現騎士団長ガーバント侯爵の息子のユーリウスと現宰相アンデウス侯爵の息子のカイリ、さらにはハイスンド伯爵の息子ユーゼ…
証拠もあるし、彼らをワガママビッチと手を組んで嵌めたのは彼で決まりだと思う。」
なるほどね…。
しかしまぁ、彼も馬鹿なことをしたものだよ。
にしても、その三人はいいとして、第一王子は…?
「あ、そういえば、この僕を驚かせたあほらしい報告が一つあるんだよ。聞きたいかい、姫?」
「…、もしかして」
「ああ、姫の想像通りだと思うよ
第一王子の件だ。」
…はぁ、聞きたくなくなってきた
「公爵ははじめはターゲットに第一王子は入れていなかったんだよ。
…いや、それだと少し語弊があるね。第一王子は後で、別の方法で取り込む予定だったんだ。ついでに言うと、この件では第一王子ではなく、第二王子がターゲットだった。
しかしまぁ、あのあほ王子は美しくない…。ワガママビッチが第二王子を狙っているのを見ていたはずなのに、彼女は自分のことが好きだと勘違いをし始めたんだ。
公爵は予定は狂ったが大喜び、ワガママビッチは焦ったらしいが、顔がいいからとそのまま納得。
つまりまぁ、第一王子は…いろんな意味で脳みそがひどいね」
はぁ、まさかそんな展開だとは読めなかったよ…。
リーラとミリエラの報告がせめてまともであることを祈ろう。