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木林製作所敷地内寄席、演者【スチールだんでい&シュガーがある】(第四の魔界動物ISHII&アリサ)による演目……開演……!

今回、言刃は控えめで、石井とアリサによる関西弁による漫才が飛び交います。テーマは


【首だけでこげ茶色のおじいさんが飛んで行っちゃったけど、あれってどういう理屈で飛んで行ったの?】


あっ間違いました


【首だけでこげ茶色のおじんが飛んで行ってもうたけど、あれってどないな理屈で飛んで行ったんや?】


でしたね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


前回、内藤を追い詰めた直後、シャッターの前でジタバタ目的もなくウロウロした後に、何故か残像が残った頭部だけがそれと共に体から離れ、天空に舞い上がって行ってしまった。まるでその姿は茶色い蝶。そして残された体の下部から地面に向けられ伸びた何かは、大地を穿ち、地中深くまで潜っていった。一体何なのだ? アリサはその原因究明を持ち前の推理力で行う。


「あらあ? 蝿? 蛾? 汚い虫に変態して飛んで、行っちゃった。私、ついさっきまで地獄に行っていたんだけど、その中のどの光景よりも神秘的……成程。人って追いつめられるとこうなっちゃうんだ……」

そんなわけねえじゃん。とりっくがあるんだもん。ぜったいぜったいだもん。


「嘘だろ? 内藤さん……」

がくっ

絶望する川谷。


「へえ、あの馬鹿で冷徹なお前でも内藤なんかを気遣う事が出来るのね? これはトビリアで言うと4へえクラスのトビリアね」


「え゛、え゛ええええええええ?」

そして変態1(きばやし)は叫んだ。変態2(ないとう)が変体する瞬間を。変態2は理由は不明だが茶色い蝶に変体する。その一部始終を。その光景に絶望し、絶叫する。長年大事にしていた者の突然の変体に驚くのも無理はない。


「あら、心地いい響きねえwコミュニケーション講座でも鈴木さんに先を越されこんな風に叫んだんでしょ? それにしても今の現象は一体? 高速で右往左往したと思ったら顔……いけね! 肛門から残像が現れ、それを実体化させた? そしてそれをもう片方の羽として使用して、蛾か蝿か分からん害虫になって飛んで行った? こんな事が人間に出来るの?」


「内藤君……帰ってきて」


「あらあら……あんなのが居なくなっただけで憔悴しきってwでももしかしたらあいつ、追いつめられ、何とかこの場から逃げたいと考えた結果ああなったのかも? そう考えると人間って凄いパワーが秘められているんだなあ。無限大の可能性。うーん……この現象を私の脳で解明可能かな? 否……解明したい! そうよ! よーし! 脳が鳴るわね。推理開始!」

それを言うなら腕であろう……


「ちゃうやん」


「え? 」


「それだけはちゃう……ちゃうになるんだけはちゃう。ちゃうちゃうや……」

ほう?


「彼は? あら、弊衣破帽(へいいはぼう)ねえ。この特長、どこかで聞いた覚えが……あ! 多分だけど! ちょっと確認してみよう……あ、あそこに丁度袋が積み重ねてあるわ……ねえ! あのピラミッド状に積み重ねてある袋って何袋あるの?」


「ん? ああ先日1(たい)つこたんで今は35袋やでえ」


「あ、間違いないわ。こいつ、石井だ。関西弁だし。浮気大好きな魔界動物で最弱の石井だ」


「確かにわては石井やさかい。何でドンピシャ当てよるん? わてのファンかいな? せやけど魔界? で、最弱? 嫌な響きやん」


「魔界動物! 悪い奴の事!」


「そない悪い今年短歌? あかんでえ……事したんか?」


「だって、今噛んだし、鈴木さんのシャドーボクシング見ただけで怒って……」


「ああ、あれか……せやかて鈴木はんめっちゃ早いパンチ打ちよって……その速さに嫉妬してもうた」


「へえ……でもね? 精密な測定器具の入った引き出しの上の部分を叩いたって話よ? ちょっとの衝撃でも狂っちゃうって話だよ? だからそんな乱暴で頭が悪い奴は魔界動物でいいって思っちゃったんだ」


「へ? そうなんか? 初めて知ったわ」


「何でも知ってる石井が?」


「雑学の本を読んで雑学王になっただけやで……」


「肝心の自分の仕事で必要な知識は知らないなんて……」


「せやな。ならそう呼ばれてもしゃあないな……後な? 浮気の話はもう終わった話や。蒸し返さんといてや……散々慰謝料ズバコーン持っていかれてもうて借金まみれでヒーヒーのポンやさかい」


「あらー因みにお幾ら?」


「400万やで? どないなっとんねん……一晩限りの過ちやで? それでそんな持ってくか? 堪らんてもう……もう堪忍してえな……」


「そんな事が……自業自得とは言え酷い嫁さんね……かわいそうだからさん付けしてあげる。ごめんね石井さん。あの、さっき言っていた、ちゃうやんって何の事?」


「ちゃうはちゃうやねん……」


「どういう事? でも石井さんあの害虫を見て言ってたよね? 何が違うの?」


「ちゃう。


【二つの意味】


で、ちゃう。や……」


「へ? ダブルミーニング? 私の得意分野やで? ちゃう、ちゃう……関西弁の違うって意味と、後一つは何かしら?」


「あの蝶の事を言うたんや」


「どぶみたいな色やし蛾だとばかり思っていたけど蝶だと思って言っていたんかい……蝶がちゃうって意味? 茶色い蝶? ちゃう……ちゃう……あ、茶色い蝶の茶と、ちょうのうを合わせて


【茶う→ちゃう】


って事やね?」

いつの間にか関西弁に言語チェンジを果たすアリサ。


「せや! あんさん二つの意味をわざわざダブルミーニング言うかっこええ言い回しに直した上で得意ゆうてた割に、理解するまでにえろう時間掛かっとりますやん」


「煽るやないの……このうちを煽るなんて大事件やで……せや!」


「どないしてん?」


「これは正に


【うちの行く先々で事件が起こりよる件について】


やないかーい!!」


「ほんまや……事件が起こっとる……大事件やで」

そない大した事件でもあらへんで……しっかしあんさんは関西弁でもタイトル回収はするねんな……


「せやけどうちはあれの事を蛾かハエかと思ててなあ……蝶というのがはなっから無かってん」


「あいたー。そりゃしゃあないなあ」


「せやろ?」


「でもな? 蝶と蛾では決定的な違いがあんねん」


「は? なんや? うちは知らんで? 言うてみい」


「ええで。蝶は午前中活動するんや。それに対し蛾は夜間や。せやから今羽ばたいた羽の生えた虫は蛾やあらへん。蝶なんや」


「そんな秘密あったんかい! せやけど何であんな姿に? 顔……っと失礼失礼……肛門が分裂したんやで? 肛門裂傷やないか!」

肛門に言い直さない方がいいかもしれへんで!


「自分の体の一部分傷つけても逃げたかった言う事なんか?」


「そっか……でもやはり賢いやんか」


「そんな事あらへん。普通に高校を出て、大学を出て、大学院を出ただけや」


「そか。確か鈴木はんが博識や言うてはりましてん。で、違うという意味のちゃうと、茶色い蝶の略語のちゃうが見事に掛かっているって事なんや。石井はんの中では人間が茶色い蝶に変態してしまうのはちょっと違うんじゃないか? って考えなん?」


「せや……おしゃれな言葉遊びやろ?」 


「そうでもあらへんでえ」


「さよか……ちっさい割に手きびしゅうおまんどす……」


「ちっさいは余計やねんでえ……( ;∀;)」


「ああ、すまんな、口がつるっと滑ってもうたでえ……堪忍や( ;∀;)」


「ええんや……ちっさいうちも悪いんやし」


「さよか? なんやえろう謙虚な子やなあ……」


「せや……うちにはそれしかあらへん。謙虚さだけで飯を食うとる」

なんでやねん!


「そんな事はあらへんねや! あんさんには何かとんでもあらへん何かがある思うでえ。単身でこの会社に乗り込んで……この度胸……只物でないとワイの直感がピーンと言うとる」


「石井はん? そらうちの事買いかぶり過ぎやで……うちは今のところ6日の間に起きた3つの事件を解決して、地獄から舞い戻って来た程度のどこにでもおる平凡な小5女子やで……そんなんぎょうさんおるわ」

せやろか?


「あんさん夏休みにどれだけ濃密な時間過ごしとんねん……今、小学生やろ?」


「せや」


「ほんなら夏休みの宿題で日記あるやろ? ありのまま書いたらどえりゃあ長さになってまうやん」


「ああそれなら心配ないで」


「なんでや?」


「4話までコピペして提出すればええ」


「あいたーそういう手があったんかい! それならチョチョチョイのパァでやねんな……でも読む方も大変やで? 100万文字超えとるからのう……ってコピペってなんやねん!」


「何でそんなんうちが知ってはる思うねん!」


「そういやそうやな……」


「気ぃ付けや……」


「でもアリサはん? 今の話、色々つっこまなあかん所があるかもしれん。せやけどこれ以上は止めとくわ。突き詰めてもその深さに絶望し、後悔の念に囚われ、仮にその真理の行く末に辿り着いたとしても、虚しさしか残らん……でもな内藤はん……逃げてる場合あらへんやろ……しゃんと謝ってバイトに格下げしてでも定年まで償わなあかんわ……確かに75歳やけどまだまだこれからの筈やで?」


「あいやー、内藤はん後期高齢者やったんか。それでも働いとったんかい……労働基準法違反しとらへんか? 社長は何やっとんねん」


「せやで、でも社長はん内藤はん事えろう気に入っとって、ずっと使っとるんや。わても75まで働ける様頑張らなあかんで」


「精々借金返済頑張りや」


「おおきにやで。で、大切にしとったからあない驚いちょったっちゅうこっちゃ」


「変な奴やで……あんな臭っさくてばっちい黒い塊さんに愛着あるんか」

毒舌関西弁娘アリサ。


「蓼食う虫も好き好きっちゅうこっちゃ……でもな内藤はん……逃げるなんて卑怯もんのする事やで……ちゃうに姿を変え天に昇り、だあれも見えへんくなって自由になった。逃げ切った! といい気分になっちょる所悪いけど、それは、勝ちやないんや……勘違いや……目えつむっちょるだけで周りの目はかつての内藤はんとして見てくれへんくなっちょるねん。永遠にあんさんを悪い奴として脳に刻み込まれるんやで? ……そんなん気付いてや……」


「せやね……全てバレた後に逃げたらあかんわ……どんなに道中で誠心誠意働いても結局最後に見た状態が一番印象に残りよる。結果、全員にばっちい塊さんで定着してまうんや」


「せやけど、内藤はんもどうしょうも無かった思うねん。追いつめられて何も考える事すら諦めた結果、最終手段でああなってもうたんや。本能的に……わてかて同じ立場やったらあかんかったかもしれんわ」


「普通の人間でちゃうになれる事は無いんやでえ」


「せやろか? 見たばかりやん。なんやったら今携帯で録画してへんか? それ見返してみい」


「ああ、そういう事ちゃうねん。あれは、ああいう種族やねん。サナギから羽化しただけや。内藤の正体は虫のサナギや」


「ヒューマンちゃうかったんかい! じゃあ何か? サナギの状態で作業着着て10年以上ここで製造業の従業員として働いてたんか? 内藤はん……サナギの姿であんなにちょろちょろ動き回れるんか? って……何のサナギやねん!! しかもあの離脱してった部分、顔……やない……肛門やろ? 左右に激しく動いて残像が現れ、その残像が実体化して蝶の羽に分かれて、顔が……ちゃうねん肛門が羽に変わって飛んで行きよったんか……どないな状況やねん! 清楚で清廉な小説ぶちこわしやんけ!! せやけどサナギにしては顔……ちゃうわ……肛門から下全部捨てて逃げて行きよった気がするでえ? 顔……ちゃう……肛門だけで飛んでったわ。それだけは間違いあらへん。本来サナギからしわしわの柔らかい成虫が出て来るもんちゃうんか? それが木に止まって時を待ち、少しずつ羽が乾き、飛べる様になる。

せやけど抜け殻の胴体ん中何一つ減っとらへん。顔……あかーん……肛門部分だけが綺麗に切り取られとるわ。おまけに血の一滴すらでちょらへんで? あれじゃほとんどの燃料タンクを切り離した後のスペースシャトルやんけ」


「せや! 顔……いけね……肛門に全エネルギーを集めて羽化するタイプのちゃうなんや」

ごっつい話やなあ。てかお二人さん……律儀に顔と言った後に深い後悔の後に肛門に言い直してるけどなんでや? 確かに肛門に似てしまってはいるけど、一応顔なんやで……本人さん達は下ネタを言うつもりではないし、連呼してもいいと思っていはるのは分かるねんけど、ド直球の下ネタなので言い直さない方がいいと思うねん。


「ほへー何となく分かったわ……」


「あ、ちょい待ちいな」


「なんや?」


「うち、気付いたねんたった今」


「なんや? 今結論出たんちゃうんけ?」


「すまん。うちも人の姿からちゃうに変わる事象は初見やねん」


「なんやー適当に言っとったんか?」


「しゃあないやん……せやけどもっと良い仮説が生まれたんやからオッケー農場やで。今度の思い付きは間違いないでえ」


「どないやねん」


「あれは進化や」


「進化?」


「せや! モケポンでもあるやろ? 一定数のレベルに到達すると進化して姿が変わる奴や」


「ああ、それじゃ内藤はんモケポンやったんか? まあサナギよりかは納得やけど……今進化した理由はなんやねん?」


「条件は恐らく……右往左往して残像が出て蝶の様な形になった瞬間にスイッチが入るタイプの進化条件!」


「な、なんやて?」


「そして体を切り離してちゃうに進化したんや」

なんやて?


「ほう……納得したでえ? ってなんでやねん! 仮に進化として進化条件がニッチ過ぎるでえ。右往左往して残像が蝶の形になる瞬間しかなれんのか? 条件厳しすぎるやん! こんなん二ンデンドースイッチを逆さにした状態でレベルを上げると進化できる


【マードウデモイーカ】


よりも見つけずらいやん」


「せやけど実際進化できたやんけ。0じゃないんや! 起こりえる事なんや」


「せやな。それ言われると厳しいわ……ほんなら内藤はんの意思で逃げたんちゃうくて、内藤はんの生理現象? 特性による進化でたまたま飛び立ったっちゅう事やねんな? 内藤はん悪気はなかったんやな?」


「せやで。助けて言うてジタバタしとったら偶然起こってもうた事故や。せやから内藤はんの悪だくみちゃうかってん。気に病む事あらへん」


「わかったで。色々世話んなったなおおきに」


「ま、困った時はお互い様や」


「けど、羽化と進化で何がちゃうんや?」


「羽化は止められへんけど、進化だったらキャンセルできたんや……」


「は? どないして?」


「BBBBBBBB」


「なんやそれ?」


「こういう音を進化する直前のモケポンに聞かせると止まんねん。でも……出来へんかった……これはうちの不徳の致す所や……」 


「せやな。まあ気にする事あらへん。ワシもそれは気付けへんかった。ぼうっと見とるだけやった」


「これらの情報をまとめると、これは奴が自分の罪を明らかにされそうになり動揺し、高速で右往左往し出現した残像による進化やったという事やな。めでたしめでたしやで」


「めでたいかどうかは分からへんけど、もう、戻ってけえへんのやろなあ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私の関西弁の知識は素人クラスです。


【慰謝料ズバコーン】


【ヒーヒーのポン】


【手きびしゅうおまんどす】


【ワイの直感がピーンと言うとる】


【チョチョチョイのパアでやねんな】


等の関西弁は、もしかしたら存在しない架空の関西弁なのかもしれません。素人の癖に出しゃばったらあかんでえカスゥとおっしゃられれば返す言葉はございません。この5つの似非関西弁、もし、最も関西弁に近い物を100とする指標の関西弁度があるとして、数字で表すとするなら、1から5までのそれぞれの数値をコメントで教えてくれると嬉しいです。そしてもし5つの合計が250を下回った場合、ここからどんどん学習していきたいと思っています。今までは関西弁の教科書はテレビで見た芸人の関西弁くらいですが。専門的な勉強をし、マスターして小説に生かしていきたいと思うねん。

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