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あの時は、本当に何も考えなかった。
高校生なんて、みんな少し変な話をする。
死にたいとか。
殺したいとか。
世界が終わればいいとか。
冗談みたいに言う。
本気だとは思わない。
まりあは昔からそうだった。
「刑務所って入ってみたくない?」
とか、
「麻原彰晃って頭良かったと思うんだよね」
とか。
危ない話を、妙に軽い口調でする。
でも同時に、コンビニの新作アイスで盛り上がったり、恋愛番組見て笑ったりもする。
だから、どこまで本気なのか誰にも分からなかった。
卒業文集に、「犯罪を起こしそうな女子ランキング」が載っていた。
マリアは一位だった。
みんな笑っていた。
本人も笑っていた。
私も笑った。
今思えば、あの空気自体が異常だったのかもしれない。
でも当時は、ただの悪趣味な冗談だった。
マリアは家の話をほとんどしなかった。
でも時々、急に吐き出すことがあった。
「妹の方が出来いいんだよね」
とか、
「親と話すとイライラする」
とか。
「あんなやつ死ねばいいのに」
と、小さな声で言ったこともあった。
父親は公務員らしかった。
薬の資格を取ったとも聞いた。
マリアは薬品の話になると急に楽しそうだった
私はその中で彼女を止めることができた1人なのかもしれない。
ずっとモヤモヤしてた事件。
彼女に手紙を書こうと思いましたが書けず、整理するために書きました。




