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婚約者を勇者に奪われたが別にどうでもいい  作者: みっちゃん
最終章 進み続ける未来

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第28話 逃走か闘争か

ルクス「アイリの目的は俺だ。それは間違いないと思うけど。」


そう言ってルクスは頭を抱える。


ルクス「もし目的がまたストレス発散のサンドバッグなら、俺は彼女を殺すかもしれない。」


そう言ってルクスは恐ろしいことを言う。人を殺す。魔物たちと違い、人を殺すのは犯罪だ。それがバレれば牢獄に囚われるのは確実だ。しかも彼女は剣聖だ。確実に死刑だろう。


アミ(そもそも、貴方がアイリさんに勝てると思う?)


ミア(無能の貴方が勝てるわけないじゃん)


2人は言葉にできないので心の中で言う。それもそうだろう。彼女は剣聖。普通の魔法使いのルクスに勝てる確率なんてゼロに等しいだろう。


しかしルクスには何故か勝てる自信があるのだ。


ルクス(多分それは、この指輪のせいだろうな)


魔王軍との戦いでその指輪は真の力を発揮し、ルクスは限界を超えた。そして勇者との共闘だったが、魔王にも勝った。


それが慢心だと分かっていても、アイリに剣聖に勝てる気が彼にはあるのだ。


しかし、その言葉に反対する声はなかった。むしろ。


リムル「僕も。」


ルクス「え?」


リムル「僕も、もし大切な人が傷つけられていたら、僕自身どうなるかわかりません。もしかしたら貴方と同じことを考え、実行しているかもしれません。」


ルクス「リムル……。」


リムル「確かに貴方が言っていることは人として間違っています。そうならないように僕は協力しますが、もしどうしようもない事態になった場合、覚悟を決めます。」


そう言ってリムルは決心する。


今の彼女はおかしい。もし言葉で解決できず、自身の大切な人が傷つき、最悪死んでしまうのなら、真っ先に自分が汚れ仕事をやろうと。


アマギ「それには同感ね。」


ルクス「師匠……。」


アマギ「彼女のことは貴方からしか聞いたことしか知らないけど、それでも婚約者の左腕を躊躇なく斬るほど頭のイカれた女よ。

そんな彼女が貴方でさえも今の状態はイカれていると言う程おかしくなっている。

私も極力傷つけない様にするけど、もしもの時は覚悟を決めるわ。」


ルクスの過去は彼からの言葉でしか聞いたことがない。しかし彼が嘘を言っているような感じもなく、身体中に傷があるため、証拠もある。そんな中で最も危険な存在が彼女だ。その彼女が彼に対してどんなことをしようとしているのか分かったものではない。最悪の事態も想定して対処しようと、アマギは考える。


アカギ「私は.......元々貴......方......につい.....て行く.......と言っ.....た」


ルクス「アカギ.........」


そう言ってアカギは、ルクスに向かって微笑む


アカギ「私......の.....居場.......所......は...貴方.....の....隣.....だか.....ら」


自分自身の過去を受け入れ、自分を助けてくれた愛する人、そんな人が苦しんでいるのなら例えどんな辛い事でもしようと決める


ルクス「皆んな......ありがとう、でも勘違いはしないで欲しい、あくまでも最悪の場合だ、話し合いで終わるのならそれに越した事はない」


リムル「それもそうですね、僕も人は殺したくありません」


ルクス(ま、アイリの事だ、無事話し合いだけで終わるわけはないと思うが)


話し合いで終わるのなら、ここまで逃げてこないだろう、あの時の彼女を考えると話し合いなんて出来ないだろう


ルクス「とりあえず、選択肢は大きく分けて2つ」


そこで、彼は自分の考えている事をみんなに伝える


ルクス「一つ目は、勿論話し合い、何故俺を狙うのかも含めて話し合って終わらせる、無理な場合は........」


リムル「その時は覚悟を決めましょう」


そうなる可能性が高いが、僅かな希望に賭けてもいいだろう


ルクス「二つ目は、あいつが来れない所まで逃げる事だ」


アカギ「え?......逃げ.......るの?」


アカギの質問にああと答える


ルクス「正直言って、俺はまだあいつが怖い」


そう言って右手をあげる、すると


アマギ「ルクス.......それ」


アマギ達はそれを見て絶句する

プルプル震えているのだ、この部屋は寒くはない、なのにここまで震えているとなると、アイリの話をするだけでトラウマを思い出すのだろう


ルクス「実を言うとな、俺は怖いんだ、アイリが」


アマギ「怖いって、私たちに話してくれた時はそんなことにならなかったじゃない!」


そう、昔彼の傷を見た時に話してくれた時は彼は普通だった、なのに何故今頃になって震えているのだろうか


ルクス「あの時は.......ですよ」


続けて言う


ルクス「あの時はそうですが、今は違います、俺にはアカギと言うかけがえのない存在がいるんです、......だから怖いんですよ、失うのが、この幸せな日々が終わるのが」


リムル「ルクスさん……」


アカギが彼によって救われたように、彼もまた彼女たちによって救われたのだ。それなのに、また逆戻りになってしまうと考えると、恐怖に囚われてしまうのだろう。


アカギ「そん……な……事……させ……ない……」


ルクス「アカギ……」


アカギ「大丈……夫……貴方……は……1人じゃ……ない……」


アマギ「そうね、貴方はもう1人じゃないわ」


リムル「ルクスさんはもう家族みたいなものですからね」


そう言って、アマギたちはルクスを励ます。その言葉を聞いてルクスは


ルクス「……はは、尚更奪われたくなくなったな。でもありがとう。まだ怖いけど、これも決着だ」


そう言ってルクスはみんなの顔を見てから言う。


ルクス「これで終わりにする。アイリとの関係も、自分自身の過去とも!」


アカギ「そう……ね……これ……で……終わ……りに....しよ.....う」


そうしてルクたちは立ち上がり、魔法陣を展開する。


アマギ「ここでぐだぐだしてても意味はないわ。とっとと行くわよ」


リムル「ええ、そうしましょう」


そしてルクスとアカギは手を繋ぎ、お互いの顔を見て頷いた。


ルクス「これで、全てを終わらせる」


アカギ「行こう……う……!」


そうして4人は魔法陣で移動する。


..........................................................................................................


アミ.ミア((あれ?私たちは?))


——————————————————————

王都外~草原地帯~


アマギ「ここなら、祭りの人たちにも迷惑はかからないかな?」


アマギたちは王都の外に転移していた。もし話し合いが上手くいかず戦うことになっても、外に出れば、祭りの人たちに迷惑はかからないだろう。


ルクス「後はあいつが来るのを待つだけか」


リムル「本当に来るんですかね?」


アカギ「きっ……と……来る」


そう言って彼等はアイリが来るのを待った。そしてしばらくすると


???「みぃ~つけたぁ」


ルクス達「「「「!?」」」」


空から声が聞こえ、上を見上げる。すると、空から彼女が落ちてくる。そして、地面に綺麗に着地すると、満面の笑みで言う。


ルクス「アイリ……!」


アイリ「さあ、ルクス?一緒に帰ろう?」



——————————————————————


続く

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