:正義と知識
急いで完成させました。
まだストックはつくれていないので、更新はわかりません(汗
では楽しんでいただければ嬉しいです^^
「今日はよく世界が光るな・・・・・それにこの光はとても優しい・・・・・」
常連となっているカフェテラスで、暢気に紅茶を啜りながら優がな一時を過ごしているのは紛れもなく、大介だった。
さきほどから当たり全体を二回ほど光が覆い尽くした・・・・・いつとばっちりくるか、そんな心配はしなくていいので気が楽だ。
一つの、二回目の強力でとても優しい強さを持った光には覚えがあった。
「あの光は水鏡のものだ・・・・・あいつ、どこまで強くなりやがった、欲しかったな、あの力」
大介は紅茶を飲みながらゆったりとする。
その力がどうにも力強くはあったのだが、同時にとても弱々しく大介は感じた。
きっとその力は、最後の力なのだとも感じた。
「水鏡がいなくなるのは残念だが、まぁ一閃の頼み事が出来ただけで良しとするか」
大介が一閃に約束したことは一つだけ。
手段は問わずに、水鏡の力を覚醒させること。
もちろんいつ覚醒したかはわからないが、一閃は大介に、
「お前が勝てなかったらそれが覚醒した時だ」
と言った、故に大介が水鏡に負けた時点で水鏡の覚醒は完成したと言ってもいいのだ。
大介は紅茶をゆっくりとすすりながら今後の事を考える。
その大介のいるカフェテラスに小さな少年が入ってきた。
しかしその存在感は、大介が瞬間的に防御の姿勢をとってしまうほどに圧倒的なものがあった。
大介は冷や汗を拭いながら久々の、それもかなり本気の殺気を受けていたような感じがあった。
その少年は大介の方に向かってきて、あろう事か大介の目の前に着席した。
それには大介も驚いたが、それ以上にいつも待機している精鋭の新鋭部隊が反応して、飛び出してきた。
「貴様!何者だ!」
新鋭部隊の隊長がその少年に向かって、心情を表す声で聞く、というより怒鳴る。
少年はその隊長に目を向けて、カフェテラスに入ってきてから一度も崩していない無表情をその隊長に向けた。
「何者か?その質問への答えは、そうだな・・・・・『七皇』だ、とでも名乗っておこうか、別に気を付ける事でもないしな」
少年は『七皇』を名乗った、それがどういうことか理解できたのは大介だけだった。
「そうか、お前が一閃の言っていた『七皇』の一人か・・・・・俺に何のようだ?」
「一閃に話を聞いていたのなら俺が次に言う事もわかるだろう?ならその質問の意味はなんだ?」
その通り、大介には次にこの男がいうであろう事は分かっていた、しかし敢えて聞いたのはその真意をしろうとしたからである。
それに少年は気づいたのか何を考えているかまったくわからない表情で頷いて、少しだけ、ほんの少しだけ口を歪めて、
「どうだ?俺の心は読めたか?」
と、そう言った。
大介はその事に対して、驚きの表情を浮かべる。
今まで自分の能力を知っている人間はいた、しかし覗かれている察知された事は一度も無かった。
それほど大介の『知識』の能力はステルス性能が高かった。
にもかかわらず、だ。
少年はさも当然のようにそんな事を言って、なおかつさらに大介を焦らす事を言う。
「この少年は何者だ?か、いいだろうお前にだけは一応教えといてやる」
少年はやはり当然のように大介の考えを読みとった、それも大介にはいつ見られていたのかわからないほどの性能で。
「俺は『道敷大神』、『七皇』の一角にして最高の頭脳『正義』を宿した者だ」
『道敷大神』の表情は読みとれなかったが、その顔は大介から見て愉悦に浸っているようだった。