第十一章:これからの使者達
最近気が付いたら文字数がかなりばらばら・・・
まぁ気にしないでください;w
また来てくださった方ありがとうございます!
はじめての方はこれからもよろしく!
みんな、楽しんでくれれば幸いです^^
旧立帝國高校特別クラスの部屋、その中心に置かれている長机の一番奥に麗香はゆったりと座っていた。
何かをするわけでもなく、ただ、誰かを待つようにしてそこに座っている。
ソコに、部屋の影になった部分に出るように取り付けられたパイプから、血が溢れ出て、京の形を成す。
「やぁ、昨日ぶり」
「おかげで貧血気味だよ、なんとかしてくれない?」
「それは無理だね~、感情の操作は難しいんだ」
そう言って、常に日陰となるように備え付けられた特等席に座る京。
麗香はそれを確認してから、またさっきまでのようにゆったりとする。
京は京で、ペットボトルに入れた真っ赤な何かを飲んでいる。
シンと静まりかえっている教室に、今度は三人組が入ってきた。
「よくきたね、彰、冥・・・そしておかえり、水鏡」
「ただいま・・・・・・・ボス」
それが水鏡の、水鏡なりの麗香に対する忠義の証であり、そして一閃を必ず取り戻すという決意でもあった。
それがわかったからこそ、麗香は何も言わずに、水鏡を元の席、『覇光』のボスが居るべき場所に座るように命じた。
水鏡は命じられたとおりの席に座る。
彰はその隣に、冥は『近衛』のボスが居るべき場所に座った。
「『紡ぎの糸』とはどうなったの、水鏡?ただで帰してくれるとは思えないんだけど?」
「大丈夫です、ちゃんとまいてきた・・・・・はずですから」
「曖昧ね・・・まぁいいわ、これからもよろしくね、水鏡」
「はい、ボス」
「麗香ー、こいつはちゃんとまいてきたから安心しな、ただ、まくのに力使い果たして、記憶がないだけなんだ」
彰が横から補足する。
「いいわよ、どのみち私達・・・いや、私の目的にはさして差し支えがないだろうし、今のあなた達なら任せられるから」
「ありがとね、ところで・・・これだけか?」
彰は何個か空いている席を見る。
残るのは『秩序』と『法度』と『闇の影』のボスが座る席。
「翔汰と昴は戻ってきているようだから安心だが、剛毅はわからねぇぞ?」
「俺がなんだって・・・・・彰?」
剛毅が部屋の中に入ってきた。
横には再砂が連れ添っている。
「おかえり、剛毅・・・・・・・『悪魔の正義』は楽しかったかしら?」
「なんてこてとはない、こっちのほうが俺にはあっているようだ、よろしく頼むぞ、麗香」
「堅物がもどってきたな~、もっと柔らかくなれないのかー?」
彰が剛毅に向かって言う。
「副隊長の分際で俺に指図するのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・やるか?俺のがつえええぞ?」
「やめなさい、無駄な戦いに労力をつかわないの、これから私達が戦う相手はもうわかってるでしょ?体力が持つと思ってるの?」
麗香が二人をなだめる、決して強い言い方でもなく、覇気もそこそこで、まったく動じるような要素がない。
ただ、二人の動きは止まった。
真実を突きつけられるというだけで、ここまで想いが伝わり、自重させる。
「悪かった、ちょっとした悪ふざけだよ、そんなに責めないでくれよ」
「・・・・悪かったよ、俺もふざけてただけだ」
「分かればいいのよ・・・・剛毅、はやく席に着きなさい」
剛毅は言われたとおりに自分の席に座った。
再砂は何も言わずに麗香の真横に位置に直立不動で立っている。
「あなたの席は剛毅の横でしょ?『秩序』の副隊長なんだから」
「まだそんな命令は受けていなかった、俺は再砂だからな、それに、俺にはあそこにいく資格はない」
再砂は直立不動を崩すことなく答える。
「それに、俺にはもっと大切な仕事がある、だからそんなコトしてる暇はないんだ」
「そう、ならいいわ・・・・後二人ね」
またゆったりと構える麗香。
みんなも席につき、ゆったりするが、そこには抜けた空気はない。
この空間がヒシヒシと体に感じるくらいの威圧感をはなっているようだった。
そこに最後の二人が入ってきた。
一人は全身焦げだらけで見るも無惨な姿をしていて、もう一人はその一人を支えている。
まず支えられている方に麗香が声を掛ける。
「おかえりなさい、翔汰・・・・・・・・・センちゃ・・一閃はどうだった?」
「やっと帰って来れたぜ~・・・・・ただいま、麗香、一閃か・・・やっぱり強かったな、でも絶対勝てないってわけじゃなさそうだ」
「弱いといいたいのかしら?」
若干怒ったように麗香が翔汰を睨む。
だが、翔汰はそれを軽く流して、いいやっと首を振る。
「強い、強すぎるんだ、でも勝てないって強さならどうにもならないだろ、一閃にはなんとかしてでも勝たないといけない」
「・・・・・・・・・・・・・そうね・・・・・・まぁいいわ、おかえり、昴」
「忘れられたかと思ったよ、ただいま、麗香」
「ははは、ごめんごめん、ところで・・・『闇の影』の事なんだけど、どうする?」
『闇の影』の構成員達は翔汰、昴を殺す為、ふたりに向かい、返り討ちにあい、全員死んでしまっている。
残った『闇の影』は昴ただ一人となっている。
「『闇の影』は潰すよ、在ってもなくても一緒だしね・・・でも、そういう類の仕事があるなら私が代わって引き受けよう、仲間の代わりに」
「わかったわ、これで全員ね、じゃあ、二人も座って頂戴」
翔汰は『法度』のボスが座る席に腰を下ろし、その隣に昴が座った。
「でゎ、これより一閃をこの地に戻る為の話し合いを開始する!!」