166 映画「TOKYOタクシー」
こんにちは~。
本日はこの映画のご紹介。
……とはいえ、公開されてすでに結構たっていますので、ご覧になった方も多いかもしれませんね。
●「TOKYOタクシー」
監督:山田洋次
脚本:山田洋次・朝原雄三
出演:倍賞千恵子 / 木村拓哉 / 蒼井優 / 迫田孝也 / 優香 / 中島瑠菜 / 神野三鈴 / イ・ジュニョン / マキタスポーツ / 田中壮太郎 / 木村優来 / 北山雅康 / 明石家さんま / 大竹しのぶ / 小林稔侍 / 笹野高史 ほか
2025年 日本 103分 G
こちらの作品は、2022年に製作されたフランスの映画「パリタクシー」を原作とし、そちらでパリだったものを東京に置き換えてつくられたものだそうです。
山田洋次監督は、御年なんと93歳!
パンフレットを拝見すると、撮影中しばしば「最後まで撮りきれないかもしれない」という思いを抱きながらの撮影だったとのこと。さもありなん……。なんとか完成に至ってまことによかったです。
倍賞千恵子さんと木村拓哉さんの共演……というと、オタクな私はどうしてもスタジオジブリの「ハウルの動く城」を思い出してしまうわけですが……今回ははるかに落ち着いた大人のヒューマンドラマでございました。
観た後は不思議に幸せな気持ちになる作品です。
ではストーリーを少しだけ。
宇佐美浩二(木村拓哉)は、しがない個人タクシーの運転手。妻と中学生の娘を持つ父親でもあります。お金には苦労していて、娘がとある有名音楽大学附属高校に推薦が決まりそうだ……と喜んだのも束の間、そのためには年末までにかなりの大金を用意せねばならないと知って落胆。妻の薫(優香)ともお金のことでぶつかることも多い日々。
そんなある日、ひょんなことからとある85歳のマダム・高野すみれ(倍賞千恵子)をタクシーに乗せることになった浩二。それは東京・柴又から、神奈川県の葉山にある高齢者施設まで彼女を送り届けるという仕事でした。
単なる送迎ではなく、すみれが「東京の見納めに、いくつか寄ってみたい場所がある」と言い出したことから、それは長い長いタクシーの「旅」へと発展し……。
最初はお互い不愛想な感じだったふたりが、言葉を交わすうちに次第にうちとけて互いの過去まで語り出す流れが本当に自然で、すうっと引き込まれていきました。
このすみれさんの過去がまた! なんという波乱万丈!
昔の女性たちのやるせなさ、人権のなさによる悲哀みたいなものもひしひしと感じられました。
今までわりと派手な役の多かった木村拓哉さんも、今回ばかりはしょぼくれた中年のタクシー運転手を本当に自然体で演じておられて素晴らしかったです。
また、特殊な技法で撮影されたというタクシーの外の景色も、自分も本当に一緒に東京めぐりをしているかのように思うほど見事な出来栄え。
最後はほっとしながらも涙を誘われるよい作品でした。
大人には是非おすすめしたい一作です。
それでは、今回はこのあたりで。




