125 映画「国宝」
はい、こんにちは。
今日はこちらの映画!
えーと実はですね、前回の「フロントライン」と立て続けに観ました、一日で! まあ、たまたまお休みやったもんで(苦笑)。
「フロントライン」もよかったのですが、こちらはもうなんていうか、鑑賞後に呆然とするような……本当にすごい作品でした。
速攻でパンフレットを購入しましたが、まあパンフレットの熱量も凄まじいです。が、その内容には触れずに参りますね、当然ですが。
原作は同名小説で、作者は吉田修一氏。李監督は以前から吉田修一氏の作品をいくつも映像化しているそうで、なんていうか作品世界に魅せられてらっしゃるんだろうなあ……と思ったり。物書きのハシクレとしてはうらやましい話ですね。ぜひ原作も読んでみたいものです。
ではまずはデータから。
〇「国宝」
2025年製作
監督:李相日
原作:吉田修一
脚本:奥寺佐渡子
出演:吉沢亮 / 横浜流星 / 高畑充希 / 黒川想矢 / 越山敬達 / 寺島しのぶ / 森七菜 / 三浦貴大 / 見上愛 / 宮澤エマ / 嶋田久作 / 永瀬正敏 / 芹澤興人 / 田中泯 / 渡辺謙 ほか
日本 175分 PG12
もうこの俳優陣からして「マジかよ」なんですけども、実は脚本家の方がかつてアニメ版「時をかける少女」や「サマーウォーズ」などを手掛けた方と知ってますます期待しておりました。
しかしもう、期待を大幅に超えてきましたわ……!
ということで、ネタバレを気にしつつ少しだけストーリーのご紹介も。
九州の任侠の一門、立花家に生まれた少年、喜久雄(黒川想矢)。すでに背中に彫り物までしていた喜久雄でしたが、ある日、ヤクザ同士の抗争により父が殺され、一門も畳むことに。
たまたま立花家に訪問していて喜久雄の女形としての才能を見出してくれた、上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎(渡辺謙)が彼を引き取って育ててくれることに。
ところがその家には、半二郎の実の息子で生まれながらに将来を約束された御曹司・俊介(越山敬達)がいました。
個性も才能もまったく違うふたりは、兄弟のようにして育てられながらもともに厳しい修行に堪えて成長していきます。ふたりは最大の親友として、またライバルとして互いに切磋琢磨してゆくのでしたが……。
やがて、ある日事故で入院した半二郎から、自分の代役として俊介(横浜流星)ではなく喜久雄(吉沢亮)を指名され、ふたりの関係は大きな転換点を迎えます。
全編を通して、歌舞伎の世界の裏側をずっと覗いているような気分。愛憎入り乱れ、オトコとオンナのあれこれもこれでもかと。
もちろん舞台の上は非常に美しいわけですが、内実を知っていると手に汗をにぎり固唾を飲んで見守ってしまう、そんな気持ちになる映画。本当に緊張感がハンパないです。
役者という生き物の「業」とでもいうものが、全体にひしひしと感じられ、ときに悲しく、不条理で醜く情けないところも。いかにも「人間」という感じ。
映画館を出て「あれっ、もうこんな時間?」と思ったのですが、なんとインド映画に負けず劣らずの長さだった! でもダレるところなんてひとっつもない!
歌舞伎役者になりきった俳優のみなさんが本当に素晴らしかったです。
特に世界的なダンサーであられる田中泯さん、本当にね……凄まじいよ。凄いものを見せていただきましたよ……。
もうめちゃくちゃお勧めです!
まだまだ上映中! ぜひぜひこの週末は映画館へ~。
ではでは。




