第2話 保健室搬送記録
【文書種別】保健室搬送記録
【作成日】2146年6月14日
【作成者】白峰学院高等部 保健室
【記録者】水野佐和
【対象】2年A組 真柴透
【状態】校内提出用控え
15時26分、北棟三階第二準備室前より、対象生徒・真柴透を保健室へ搬送。
対象生徒は発見時、第二準備室前廊下に座り込んでいたとのこと。
生活指導担当教員二名が付き添い、保健室まで搬送した。
搬送時の状態は以下。
・呼名反応あり
・意識消失なし
・自力歩行困難
・顔色不良
・制服袖口および右手指先に血液様付着あり
・本人に多量出血なし
・明らかな刺創なし
保健室入室時、対象生徒の電脳本人認証は反応あり。
視界内通知への応答は不安定だが、呼名反応および本人確認に支障なし。
同時刻、第二準備室内で2年A組担任・深瀬亮平教諭が負傷状態で発見されている。
深瀬教諭については、管理職判断により外部救急要請済み。
保健室到着後、対象生徒は以下の発話を行った。
「僕がやりました」
「深瀬先生を刺しました」
「先生は助かりますか」
「助けてください」
「謝らないといけません」
対象生徒は加害を否認しなかった。
また、深瀬教諭への敵意、怒り、恨みを示す発話も確認されなかった。
15時31分、手指および袖口の血液様付着を確認。
本人由来の出血は確認できず。
洗浄時、対象生徒の抵抗なし。
処置中、対象生徒は自身の状態についてほとんど質問せず、保健室入口方向を複数回確認した。
発話は、深瀬教諭の所在および処置状況に集中していた。
事件状況に関する判断は、生活指導部および警察確認に委ねる。
保健室としては、対象生徒の安全確保と発話記録を優先する。
自責発言が継続しているため、単独待機は避けること。
17時08分追記。
深瀬亮平教諭は搬送先で処置中。
死亡確認の連絡はなし。
生活指導室への移動時まで、対象生徒は加害自認を撤回しなかった。
深瀬教諭の処置状況を確認する発話も継続。
自身の処置、処分、今後の扱いについての質問は確認されなかった。




