極めろ! コア・コンピテンス!
どこまで自分の持ち味を主張して書くか。あるいは、世間で人気の作品を真似るか。
そのバランスは、人それぞれでしょう。
私の場合、8:2ぐらいを目指したオリジナリティ重視派です。
いずれを重視するにせよ、自分独自の執筆テクニックを極めていくことは大切です。
懐の深い相撲ではありませんが、文章にも深みを与えていかなければなりません
以前、模写の大切さについて説きました。とはいえ、人のテクニックを真似ている段階では、執筆の表面をなぞっているに過ぎません。
自分の技の一つとしなければ、マスターしたとは言えません。
有名な能の進化段階、守・破・離の段階を踏まなければならないのです。
自分にしか生み出せない、自分の強みを強化していきたい。
業界用語でいうところの、コア・コンピテンスを極めるにはどうすればいいのでしょう?
まずは、自分の強みの把握です。
これに関しては、ドラッカーが著してました。
一定の時間を投資し、想定していた以上の成果が上がれば、『強み』として認識するのがよいそうです。
読者の側に、自分にしか書けない、作品の持ち味を好んでもらう。
そのために、持ち味を強化したい。
でも、強化するまでもなく、持ち味なのです。
それほど意識しないで、楽しんで書いていれば、勝手に進化してくれるのではないでしょうか。私は楽観的に考えています。
何よりも大切なのは、楽しんで書くこと。苦行じゃあるまいし、楽しい趣味の執筆です。
自分が楽しければ、読む人も楽しいでしょう。たぶん。
流れに身を任せて筆を動かしてていれば、必ずや自らの心に、よい変化が生じてくれるでしょう。
書けば書くほど深みがでる……。あとは読み返してみて、どうすれば自然と感じられるようになるか。
そんな、洗練の作業を続けるだけです。
周囲のノイズにあまり気を逸らされることなく、無意識的に書き続けてみて、何が見えてくるのか。興味があります。
作品一つ一つ変動するのも大切です。
マンネリ化は創作の敵です。強みを伸ばすのと同時に、自分のキャパシティーを増やしていく。
執筆家として、いろいろ引き出しを持っておきたいものです。




