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アマの作品も模写した時代

 プロの作品同様に、アマチュアのネット小説を模写した時代もあります。




 私は、もともとパソコン画面で大量の文字を読むのが苦痛です。すぐに肩こり、頭痛、眼精疲労に襲われます。

 そういうわけで、眼に留まったネット小説を片端からプリントアウトしていた時代がありました。

 なにせ、ネット小説は無料の上に数が膨大です。机が紙で押し潰されそうになりました。それを消化するべく、プロの作品と同じノリで模写していきました。


 やっていて気づきましたが、アマの作品では『収入』がプロの小説と比べて桁違いに少ないのです。当然っちゃ当然なんですが、読んでいて、これは! と思う巧い文章は少なくなります。

 プロの小説一本で、私のデータベースがどんどん増えていくのに比べ、十人のアマ作品を三十本読んでも、A4一枚の収穫もないなんてことがありえます。


 まあ、文章の技巧に関しては仕方がないでしょう。年季とセンスがものを言いますし、本職で書いている人間に勝てるはずもありません。





 より致命的に感じるのが、小説の情報量の少なさですね。

 今年も、それなりの数のアマチュア小説を読ませていただきました。でも、読んでいて、とにかく勉強になりません!

 私は、一応、勉強の一環として読書を楽しんでいます。

 今日の私は、過去にこなした数千冊の読書をベースに作られているわけです。

 読むからには、何かを学びたいわけですね。


 人生の指針でも、単体の価値ある情報でもよし。

 困難をものともしないタフな主人公に共感できれば、私の生活を活気づけてくれることでしょう。

 あるいは、現代日本の防衛体制の不備、実践的錬金術の方法、ネアンデルタール人の生活、ガレオン船の構造……等々、知的好奇心の琴線に触れてくれるのも大歓迎です。

 別に、博士論文レベルの知識は求めていません。ウィキペディアレベルで十分です。


 知識が全てでないというのは分かっています。

 私は、ただ、判で押したように、どれも似たようなデザインで、中身が空っぽな小説にあきあきしているだけです。


 もちろん、私に新たな観点の授けてくださった、素晴らしい作品にも出会えましたが、残念ながら、それは1%の例外でしかありませんでした。




 作風やテイストに関しては、プロ作でもアマ作でも、好きなものは好き、嫌いなものは受け入れられないものなので、これは読者側に依存したパラメーターに感じます。

 書く側としては、著者と波長の合った読者に楽しんでもらえることを良しとするべきでしょう。




 さて、こうして、私は不満を吐き出し、文章化しました。

 後は、これを自分の作品に適応するだけです。

 そうすれば、私の作品は、少なくとも私好みの小説になってくれるはずです。


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