生存を願いながら
《サイド:御堂龍馬》
…これで最後だ!!
「うわあああああーーーーーっ!!!」
通路に響き渡る悲鳴。
前方に立ちふさがっていた海兵の叫び声を最後に、
通路は静寂を取り戻した。
…はぁっ!
…はぁっ!!
乱れる呼吸をゆっくりと整えながら、
周辺に倒れているセルビナ軍の様子を確認してみる。
「「「………っ。」」」
僕が突き進んできた通路には数多くの海兵達が倒れていて、
誰一人として動くことさえ出来ないまま痛みを堪えながらうめき声を発していた。
「…ごめん。だけど今は前に進まなければいけないんだ。」
戦いを否定しても戦争は終わらない。
現実と向き合って進み続けなければ戦争は終わらないんだ。
だから今は、例えどれほどの血を浴びてどれほどの罪を背負うとしても前に進むしか道はないと思っている。
戦争を終わらせる為には、
共和国を守る為には、
戦い続けるしかない。
…これが僕の選んだ道なんだ。
戦うこと。
戦い続けること。
この手を血で赤く染め上げて、
この身を汚して、
心を闇に落としていく。
そうすることで、
僕は僕の罪を受け入れるつもりでいる。
…僕はどうなっても構わない。
だけどね。
…だけどみんなには幸せであってほしいんだ。
『誰かの為に』と、
込める想いには敵も味方もないから。
ただ純粋に多くの人々の幸せを願って、
倒れた海兵達に声をかけておくことにした。
「急いで手当をすれば命は助かるはずだ。だからもう…これ以上の無理はしないほうがいい。」
海兵達の生存を願ってから再び歩き出す。
「例え辛くても…例え悔しくても…今は生き続けるしかないんだ。」
…最後まで生き続けることこそが本当の戦いだから。
戦って死ぬのではなくて、
未来に向かって生きることこそが本当の戦いだと思ってる。
「誰もが望む幸せな結末はきっとある。決して簡単なことではないかもしれないけれど…それは必ずあるんだ。今はそれだけを信じて生きてほしい。」
上手く届くかどうかは分からないけれど。
それでも倒れた海兵達に声をかけてから、
僕はこの場をあとにした。




