さすが
《サイド:梶原裕美》
…うわあ~。
凄いわね。
御堂君達が乗り込む巨大軍船が戦闘海域を突き進む中で、
後方の戦闘を眺めていた私はほっと安堵の息を吐いてしまったのよ。
「これはもう…さすがとしか言いようがないわよね?」
突然の出来事に戸惑いながらも、
絶望から希望を見出だすことができた気がしたの。
30隻のセルビナ海軍の軍船に退路を断たれた時点で死を覚悟していたのに、
その絶望は御堂君の登場によってあっさりと吹き飛んでしまったからよ。
「さすがは御堂君ね〜。」
たった一撃でセルビナの艦隊を壊滅してしまったのよ。
そのあとを引き継いだ様子の黒柳所長や海兵達の活躍によって、
全滅の危機にあった共和国軍はひとまず危機を脱したみたい。
「どうやら彼は無事だったようだね。」
…ええ、そうね。
伊倉信夫もほっと息を吐いているのが見える。
特風の頂点に立つ御堂君の登場を嬉しく思っているようね。
「ひとまずこれで退路は解放されたから、次はセルビナ軍の殲滅が急務かな?」
…まあ、そうなるわね。
伊倉君はまだまだ迫り来るセルビナ海軍の漁船に狙いを定めているわ。
「御堂君が戦いやすいように僕達で道を切り開こうか。」
「ええ!」
「それじゃあ、御堂君を支援するよ。」
「ええ、反撃開始よ!!」
率先して魔術を発動させる伊倉君と並んで、
私も魔術を展開することにしたの。
「直接参加出来ないのが残念だけど、とりあえず出来ることをするわよ!」
二人で次々と漁船に狙いを定めていく。
御堂君が乗る船を守る為に。
セルビナ軍の漁船に攻撃を開始したのよ。




