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ちょっとだけ残念
《サイド:栗原薫》
「ありがとう、薫♪」
自然な笑顔。
私の説得がちゃんと通じてくれたのか、
成美は恐怖から立ち直ることができたように見えたわ。
「ありがとう。薫っ♪」
…ふふっ。
「どういたしまして」
成美が笑顔を取り戻したことで、
私も嬉しくて笑ってしまったの。
「ずっと傍にいるから怖がらないでね。」
囁いてから手を離す。
…本当はもうちょっと抱きしめていたいけどね。
さすがにこの状況だと無理があるわ。
少し残念な気持ちを感じるけれど。
ひとまず成美から離れることにしたの。
…まあ、とりあえず今は。
成美の手をとってしっかりと握り締めておくことにしたのよ。
「はぐれないように、手を繋いでおきましょう。」
「うんっ♪」
ちゃんと傍にいることを示すために手を繋いだことで、
成美は笑顔で頷いてくれていたわ。




