40/49
40
二人は並んでゆっくりと歩き始めた。どうして並んで歩いているかというと、それは二人がしっかりとお互いの手を握り合っているからだった。(影が持ってきてくれたのでホラーはサンダルを履いている)
それからしばらくして、「はっくしょん!」と、ホラーがくしゃみをした。
「どうしたの? くしゃみなんて珍しい」と影が言う。
「さっきの場所、すごく寒かった」鼻をすすりながら、ホラーが言った。
「当たり前でしょ? 本来、森の中は立ち入り禁止なんだからさ。散歩の途中にそんな格好で、入っちゃいけない場所なんだよ。あそこは」と、笑いながら影が言う。
「ごめんなさい」とホラーは素直に誤った。そう誤ってからこんなに素直に謝れる自分に、ホラーは少しだけ驚いた。
「うん。いいよ。許してあげる」影が言う。
ホラーは影が笑ってくれて、嬉しかった。内心、もしかして影が(笑顔の後ろで)怒っているのではないかと思ってどきどきしていたのだ。
「ねえ、影」
「なに?」
二人は歩き、それから少ししてホラーが影に問いかける。
「タイムマシンってなんだと思う?」
「うーん。空想の概念、かな?」と少し考えてから、影は言った。




