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裏切られたいという期待

めちゃくちゃ長い間、放置しており申し訳ありません。想像以上に環境が激変して…

多少は安定してきたので、ようやく続きを書いていこうと思います。

暫くは若干の修正をしつつ、忘れてしまった内容を思い出していくので次話は未だ先になりそうです…

「それでは新入生の皆さんは担任の先生に続いて教室へ移動してください」


ようやく終わったか。


ん?何が終わったかって?

学園の入学式だ。

戦争とも言えぬ戦争が終わってからは特に大きな出来事も無…くはないが、まあ特筆すべき点でもない。


壇上の前で生活指導の先生が言ったように、担任の先生に続き教室へ行く。


ちなみに漫画やラノベで良くある入学試験の点数順にクラスが分けられてはいない…はずなのだが、ミナとルナの双子王女にグリアとリリアの兄妹が一緒のクラスにいる。

普通双子とか分けられないか?

まあ好都合だけど、好都合だけに気持ち悪い。


「ジルア様、学園生活楽しみですね!」


考え事をしながら担任についていくと後ろから声をかけられた。


「そうだね」


声の主はライアだった。

彼女は約1年半の森での修行をした後、使用人として最低限の仕事を我が家で覚えさせた。俺の部下の中で5本の指に入るほど有能に成長した。


「でも、私なんかが王都の学園に通えるなんて夢見たいです!それもジルア様と同じクラスなんて!」


学園では貴族のクラス4つと、平民のクラス4つに分かれており、使用人であろうと貴族のクラスに入って勉学のサポート等は出来ない。

しかし、ある条件を満たせば例外である。

その条件とは、入学試験全科目で満点を取ることだ。

入学試験には戦闘の実技もあるため、これまでこの方法で貴族クラスに来た者はいない。


「君の才能と努力の結果だよ」


そんな厳しい条件を余裕でこなすだけの修行をさせて、見事会得したライア自身の才能と努力は本当に素晴らしい。

素直な気持ちで褒めると、ライアは目を輝かせ満面の笑みを見せた。尻尾とかあればブンブン振ってそうだな。


「はっ流石ホラ吹き人形は違うな。

何が才能と努力の結果だ。

どうせ、金を積んで入学させたんだろ?」


「「はははっ!」」


3人の男子が俺を嘲笑しながら近づいてきた。その内の1人の顔は見覚えがあった。

上流貴族は1年に1度会合という名のパーティーが王都で行われるんだが、そこで見た顔だ。


つまりコイツは上流貴族。


他の2人は中流以下の貴族だろう。

彼らのいうホラ吹き人形というのは俺の蔑称だ。


これまでやってきた革新的な活動は、俺の教師であるラルフがしたことであり、落ちぶれているゾルート家の建て直しのために俺を担ぎ上げている…そう思いたい貴族達が付けたものだ。


と、そろそろ思考を止めるか。


俺が黙ってるのをいい事に3人はエスカレートし罵詈雑言を言うがそれにライアが反応している。殺気が漏れ溢れ、このままでは3人を殺しかねない。


「ライアいくぞ?先生に置いてかれる。

この学園は広いから迷子になってしまうよ」


音属性魔法でライアにだけ言った。

ライアは音の発生源が魔法だと気付き黙って歩き出したので、俺もそれに続いた。

3人はそれを見て、何を思ったのか立ち止まり笑っていた。


さて何故先生や他の生徒が俺達のやりとりに入って来なかったのかというと、答えは簡単だ。便利な音属性のおかげである。


絡まれる前から3人からの敵意を感じ取り、これは面白い事をしてくれそうだと考え、先生なんかに止められないようにしたんだ。

もしかしたらいきなり魔法で攻撃してきたりとか思ったんだけど…


結果はガッカリ。


ライアの殺気にも気付かないほどのカスだ。

生物として終わっている。

生物にとって1番必要な生存本能が欠けてるのだからな。


殺気への反応が全くないのをみると万が一よりも下の確率になるがライアの才能を恐れぬ心の持ち主だったから…なんてな。

もし、そうなら俺の予想を上回る面白いやつらだ。もっと絡まれるよう家族全員どころか交友関係全てを潰してあげよう。


「そうなる事を期待してるよ」


俺にとってほぼ最良の結果になるこの気持ちが悪い世界だが、こういった期待は裏切られるからなあ。


「何を期待してるんですか?

というより何で言い返さなかったんですか!?あんなやつらジルア様なら!」


「うーん、ライアは優しいからやるかもしれないけど。俺は街に落ちてるゴミを一々掃除したりはしないんだよね」


ライアは何を言ってるかわからないと表情に出した。でも、それもすぐに終わった。


「なるほど、確かに取るに足らないゴミを相手にする必要はないですね!」


「そういうことだ」


「流石ジルア様!」


その後、世間話をしながら教室に着いた。

あの3人組は遅れて教室に入ってきて担任に少し怒られていた。

その際、なぜか俺を睨んでいた。


意味がわからない。

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