あの娘のために村を潰す
今回は途中で視点が変わりますので読み辛いかもしれません。すみません。
主人公→ライアとなります。
農業を営んでいる人は勿論、家庭菜園をしたことがある人達は知っていると思うが植物を育てるときはあまり成長していない植物を地面から引き抜き、成長の良い植物に栄養を集中させる。
そうすることによって、品質の良い植物が栽培されている。
今からやろうとすることは、それに少し似ている。
「お待たせしましたジルア様」
ライアの住むビシス村の近くの平原に厳つい男達が30人近く集まっていた。
彼らは俺が魔法を使わずに洗脳した盗賊団で、なかなかの腕前を持っている。
そんな彼らに【アイテムボックス】から、あるモノを人数分だした。
「じゃあ全員コレを着てね」
「な、なんですかコレは?」
洗脳といってもコイツらは完全にコントロールしてるわけじゃないから、疑問が湧いてきたようだ。
盗賊団のリーダーが聞いてきた。
「見たらわかるでしょ?
真っ黒な法衣だよ」
「は、はあ」
察しが悪いなあ。
「手紙でも伝えただろ?
今回はライアという少女以外を皆殺しにするって…でも盗賊団が少女1人だかを見逃すなんてことはあり得ない」
奴隷として売れそうな女達を残すことはあるだろうが、少女1人だけ見逃すなんてことは辻褄が合わない。
まあ、別に合わせなくてもいいけど。
今後の事を考えたら便利だから、今回は辻褄が合うように行動する。
「だから君らにはイかれた宗教に魅入られた者達に扮してもらう…
ライアは特別な存在だ!それをあんな廃れた村に縛り付けておくのは大罪だ!
大罪を犯した者達には死を!
大罪を犯した者達の地には浄化を!
全ては至高の存在ライア様のために!」
俺は声を大きく、どこか険しそうで獰猛な表情を作り盗賊団全員に話した。
すると、彼らは一斉に頷き口を開いた。
「「「大罪を犯した者達には死を!
大罪を犯した者達の地には浄化を!
全ては至高の存在ライア様のために!」」」
うん、立派な狂信者が誕生したね。
「みんないい感じに仕上がったね。
じゃあ早速着替えて出発だ!」
「「「おう!」」」
・・・・・・
「なさい!起きなさいライア!」
「むーうるさぃなあ」
私が目を開けるとお母さんが険しい表情をしていた。
…なんだか、外が騒がしいなあ。
「ライア!逃げるわよ!」
「…なんでぇ?」
寝起きなせいで頭が回らない。
「とにかく逃げるわよ!」
「んあっ!」
私はお母さんに抱き抱えられて外に出た。
そして外の光景を見て頭が急激に冷めていき…私は思わず叫んでしまった。
「な、なにこれ!?どうっむぐぅ!?」
「静かにしなさい。気付かれるわよ」
私の叫びはお母さんに口を押さえられて封じられた。
叫んだら危ないっていうのは村の光景を見てすぐに理解したけど、叫ばずにはいられなかった。
なぜなら村が黒の法衣を被った謎の集団によりメチャクチャにされていたからだ。
家には火がつけられ、家畜は惨殺され、謎の集団に立ち向かっていく村の男達は切り捨てられ、泣き叫びながら逃げている男の子は首を掴まれ殺される。
そんな地獄のような光景が広がっていた。
「んぐっ」
気持ちが悪くなって吐きそうになる。
けど、お母さんに迷惑がかかるから我慢しないと。
お母さんは私を抱えたまま必死に謎の集団から隠れながら村の外を目指すが…
「おい!こっちにも子供がいたぞ!」
謎の集団の1人に見つかってしまった。
「きゃああああああ!?」
お母さんの足が剣で斬られ、そのまま崩れ落ちた。私を抱えていた手が離されたことにより、私は地面に尻もちをついた。
そして、私は首を掴まれた。
「さぁて、顔を見せてもらうよ」
あぁ、魔物に襲われた時も死ぬと思ったけど。今回は本当に死ぬんだろうなあ。
私は諦めて目を閉じた。
「ライア!」
!
何を諦めてるんだ私!
「ん!?このガキがランガアッ!?」
お母さんの声に反応して、全身に力を入れて首を掴んでいた男の顎を蹴り上げた。
「けほっけほっ」
首を掴まれたせいで息が苦しい。
けど、そんなこと言ってられない!
「お母さん逃げるよ!」
「私は良いから1人で逃げなさい!」
「いや!」
「ライア!言うこと聞いて!」
私はお母さんの言葉を無視して、お母さんをおぶって走りだした。
どれだけ走っただろうか。
幸い、謎の集団には見つからずに村の外に出ることが出来た。疲れたから、休憩をしようと背負っていたお母さんを降ろした。そして、お母さんが気を失っていることに気付いた。
「お母さん大丈夫!?」
息はあるけど返事がない!
そっか足の怪我!
何かで塞がないと!
自分の服を破いてお母さんの足に巻きつけるが、全然止まる気配がない。
「どうしよう!?誰か!誰かいませんか!?」
私は助けを求め、ただ叫ぶことしか出来なかった。
執筆の時間はあって、どういう展開にするかは決まっているのに、そこまで持っていく方法が浮かばないせいで執筆が進まない…




