「夕暮れに解き放つ『十代の叫び。』」前編
中編:5月4日17時0分公開。
(一部内容に不備があったため書き直しました。)
ほとんどの生徒と先生が下校した学校にて、
誰もいない教室に、1人の少女がいた。
「はぁ……今日も書き出さないと…。」
十八歳の少女、オルタ・スカイブルーはつぶやく。
夕暮れの教室の下、パソコンを開いて、
ドキュメントを作成する。
古びたキーボードに手をかけ、
無心になって文字を打つ。
「私の心には憂鬱さが混じっていた。
それはぬぐい捨てきれないもので
依然として私にへばりついたままだ………」
オルタは、昔から現実でのストレスを「文字起こし」することで発散して、
今までを生きてきていた。
学校での友人関係のいざこざ、
家での家族との争い、
終わらない宿題の数々。
それらから自分にのしかかるストレスを
文字として吐き出す。
オルタはストレスを言葉で吐き出すことはしない。
なぜなら、言葉で吐き出せば、周りに迷惑がかるし、自分の喉も枯れてしまうからだ。
それはわかっている。
でも、
最近のオルタは叫びをあげたくてしょうがないほど
ストレスが溜まっていた。
「鬱陶しい両親の指示
耳に痛い教師の発言
勉強量の大幅な増加
友人と話す時間の極端な減少
・・・・・・・・・」
それらによる怒り・憤り・辛さや虚しさを
必死に文字で書き留めた
そして、学校や家ではそのストレスを放たないように
必死に堪えて、明るく振る舞っていた。
しかし、いくら文字起こしをしようと
心の中の憂鬱は消えることはなかった。
今まで消化できていた不満が消えることなく、無限に降り積もる。
「辛い」「逃げたい」「休みたい」「目を背けたい」
「悲しい」「憎い」「怖い」
それらが積み上がるたび、オルタの心が締め付けられて痛む。
それでも彼女は耐えていた。
みんな、同じことを考えているんだ。
だから、「耐えなきゃ」いけない。
発狂するかしないかの狭間で彼女は自分をなんとか立たせていた。
しかし、今まさにオルタの心が、限界を迎える。
「……あぁーっっつつ!」
思わず彼女は叫んでしまった。
慟哭にも見えたそのがなり声は
四角く切り取られた教室の中で
激しく反響する。
幸いその時には教室にはオルタしかいなかったので
誰かにそのうるささを咎められることはなった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(続く。)




