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『光と陰ースピンオフ冒険譚』: ストレンジアトラクター『光と陰 いざ魔法世界へ!』  作者: 三海怜


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第61話

魔法世界に冒険者として生きる孤児であり主人公スタンリー・ケンプ。

そこに生きる人々の様々な些細な行動がまるでバタフライ・イフェクトのように世界を変えていく。


この物語のテーマとなる『ストレンジアトラクター』とは、難しくいうと・・・

カオス理論の研究の中で発見された奇妙な挙動を示す微分方程式の状態の総称のこと。

つまり動的システムが時間とともに発展する際に、予測不可能 で複雑なパターンを形成する現象を指すのです。


そんな泡沫の世界で生きるスタンリー・ケンプ

彼の目を通してその冒険譚を進めていきたいと思います。


また本編である『光と陰ー織りなす夢の形』のスピン・オフとして、本編シーズン4の最後と繋がる物語となりますのでお楽しみに!

上空では、残り2機とスタンの戦闘が繰り広げられている。


そして、着地したエリック機は今度はアデリナ機に向かって突進していった。

アデリナは敵が今の所一機となったため有利であると判断し、ロングソードを構えて戦闘状態に入った。

「ガン、ゴン、バキーン」と武器がぶつかり合う音が響いている。

機体の大きさはほぼ同じと言うことは操縦士の技量で勝負がつくことになる。今のところ姫の機敏性が上回って有利に見える。

上空では、ハラール姫機とビョルン機2機がスタン機と激闘している最中であり、2人のコンビネーション攻撃によりスタンが押されている状況であった。


さて、そのまた上空のダミアンは?

30機中20機を破壊した状況である。魔力でアシストしているBSはそろそろその限界を迎えていた。

動きが鈍くなってきたため不本意ながら敵機7機の城壁方向へに侵入を許してしまったのだった。


続いてスタン機も最初の激戦で魔力切れの危機が訪れているようだ。

飛行が一番魔力を削ぐため、スタンは一旦地上に降りてアデリナ姫のサポートに回った。

今度はそれを見たダミアンが上空の2機との攻防に入ったものの、やはり俊敏性が欠けており守るだけで精一杯な状態のようだ。

「ビョルン、これはいただきだな!!」とハーラルは勝ちを確信しているようだ。


また、地上では、逆にアデリナ姫とスタンに囲まれたエリック機が追い込まれていた。

「おい!ビョルン、やばい!!助けにきてくれ!!」と叫んだ。

それを聞いたビョルンは、「わかった!待ってろ!今行くぞ!!」と言いマシンガン攻撃をしながら地上に降り立ったのだった。

そして、残ったハーラルはさすが宇宙海賊のエース機、単独でダミアン機を押している。

「大丈夫か? エリック??」ビョルンがエリックの隣に立った。

これで2対2になってしまった。


一方、通過させてしまった敵BS7機の方は、そのまま直進し城壁を守るアルベルト隊30機と攻防戦となった。

地上のゴーレムからの魔道砲攻撃援助もあり敵機7機は苦戦中であった。


さて、この襲撃を受けてエデン山脈の宇宙船テスト飛行はどうなっているのだろうか?

城壁より宇宙海賊襲撃の連絡を受けた宇宙船はテストからいきなり本番に切り替えていたのだった。

「こちらが狙われてやられる前に宇宙船を宇宙に移動させるぞ!!」という方向性に急遽まとまり、

フリーダ達が急遽本番さながらの空間転移魔法を発している最中であった。


魔導師達に支援されたフリーダの空間転移魔法はデバイスを通じて増幅され巨大な宇宙船を浮かせた状態となっていた。そして、さらに強力な念を入れることによって頭に描いた宇宙空間に一気に転移する仕組みなのだ。

ただ、これも魔力の限界があるため一度しかチャンスがない。


「これから宇宙に転移させます!皆さん、ここで魔力をマックスにお願いします!」と言うとフリーダを媒介しているデバイスが変色し赤く熱を持っていった。

そして、その瞬間、巨大な葉巻型の宇宙戦艦の輪郭が薄くなり見え隠れしていたかと思いと一瞬で消えたのであった。

これは成功であろうか?

そして、フリーダはその場にばったりと倒れてしまった。


さて、上空でハーラルと奮闘中ののダミアン機はついに片側の飛行ユニットがやられてしまった。

「しまった!落下する!!」

そして、そのまま旋回しながら地上に落ちていった。


ビョルンとエリックがスタン・アデリナと激闘している中、次にハーラル機も加わり、また3対2になってしまったのだ。

流石にスタンらは3体からのコンビネーション攻撃に押され始めてしまった。

「おい!お前ら!これでいただきだな!!だが、あの姫はやるなよ!後でラグナルがうるさいからな!」とハーラルが余裕の会話を発しながら強力な一撃をお見舞いした。


その攻撃でアデリナのシールドが破損し突き飛ばされてしまったのだった。

そして、すかさずビョルンが転がった姫の首元にソードをあてた。

「姫〜!!」スタンがそれを見て叫んだ。

すると、その一瞬の隙に双剣の右側がハーラルの剣に弾かれてしまったのだった。

そして、エリックの一太刀を左手の剣で受けたのだが、ハーラルのさらなる一撃がスタンに振り下ろされる瞬間

『やばい!やられる!! 』「姫〜!!」と叫んだのであった。


その瞬間であった。

遠方より赤い光線が光ったのだった。

するとその光線がハーラル機を射抜いた。

スタン機を切り裂く寸前のハーラル機の頭部をその光線が貫きその場にドタッと倒れ込んだ。


『危機一髪だった!!』とスタンは何が起こったのかわからないまま取り直し、左手の剣でエリックの剣を振り払った。

すると、もう一筋の赤い光が今度はエリック機の胸部を射抜いたのだった。

エリック機が倒れた瞬間、スタンは姫の方角に勢いよく飛んでいき、姫の前にいるビョルンに切り込んで行った。

その衝撃でアデリナ機は押し出されてしまったのだった。

そして宙を舞う瞬間にアデリナの目には青い空が見えた。

そして、その空の遥か先から急速で接近してくる何かの機影が見えたのだ。


「あっ あれは何??」


            

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