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エピローグ 守るべきもの



 それから。

 無事にナンバーズのアジトを後にした悠斗は、自宅に戻って、戦いの疲れを癒すことにした。



「あ。おかえりなさいませ。ご主人さま」


「主君! 帰ったのだな!」



 家に到着するなり、悠斗の前に駆け付けたのはスピカ&シルフィアであった。


 だが、2人の様子は明らかにおかしい。


 理由は分からないが、2人は屋内だというのに水着を着用していたのである。



「んっ? 2人とも。どうしたんだ。その恰好?」


「えーっと……。これはその……」



 スピカの水着は、オーソドックスな白色のビキニタイプの水着であった。


 だがしかし。

 単なるビキニだと思って侮ってはならない。


 スピカの水着は獣人仕様として尻尾が出るようにカスタマイズされており、お尻の部分の布面積がカットされており、そこがまた何とも言い難いエロスを醸し出していたのである。

 



「きょ、今日は蒸し暑いからな。たまにはこういう格好も悪くないと思ってだな」



 果たして本当だろうか。


 ここまで歩いて来た限りで言うと、普段と比べて今日が特別に蒸し暑い日だとは思えない。


 だがしかし。

 目の保養になるのであれば、悠斗にとって2人がどうして水着姿なのかという部分についてはどうでも良いことである。


 シルフィアが選んだアイテムはレイヤード水着と呼ばれている代物であった。


 この水着の魅力はなんと言っても『Tバックのチラ見せ』にある。


 通常の水着の下にセクシーなTバックのインナーを重ね着することによって、他の水着にはない色気を醸し出していた。



「2人とも。よく似合っていると思うぞ」


「「~~~~!」」



 素直に思ったことを口にすると2人の顔が急激に赤くなっているのが分かった。


 ――これは後になって知ったことではあるのだが、異世界トライワイドにおける女性用水着は、現代日本のものと比べて過激なデザインのもの多かった。


 それというのも地球と違ってモンスターが出現するトライワイドにおいて、『海で遊ぶ』という文化が根付き始めたのは、ごくごく最近のことだったのである。


 元々この世界の水着はというと、酔っぱらいの男性客から酒をかけられても大丈夫なようにと踊り子たちの間で好んで使用されていたものだった。


 故にこの世界の水着は、実用性よりも『男性を喜ばせるためのサービス衣装』という側面が強かったのである。

 


「話は聞かせてもらいましたよ。コノエ・ユート」



 続いて悠斗の前に現れたのは、居候のメイド暗殺者サクラであった。



(おお……! これは凄いな……!)



 サクラが身に着けていたのは、俗に言う『メイド水着』と呼ばれるタイプのものであった。


 女性用の水着にメイド服のエッセンスをプラスしたこの水着には、なんとも言えない不思議な魅力が存在していた。



「何をジロジロと見ているのですか。まったく、下賤な発情豚に視姦されて、心底不愉快な気分ですよ」



 口では毒を吐くサクラであったが、本心では満更でもなさそうな表情を浮かべていた。


 ドSなサクラにとって、悠斗のような意思の強そうな黒髪の少年は、好みのタイプとしてドストライクだったのである。



「ふにゅ~! お兄ちゃん。サーニャの水着も見て欲しいのです~!」



 遅れて駆けつけてきたのは、サーニャ&リリナのフォレスティ姉妹である。


 サーニャが身に着けていたのは、オーソドックスな紺色のスクール水着であった。


 胸元には『さーにゃ』という名札が付けられており、そこがまた何とも言えない背徳感を醸し出していた。


 どうして異世界にスクール水着があるのかについては、深く考えないでおくことにする。


 異世界召喚が盛んに行われているトライワイドでは、様々な文化が雑多に混じり合っているのだった。

 


「ユート……。どうかな。この格好……」



 最後に現れたリリナが身に着けていたのは、極端に布面積の少ないマイクロ水着と呼ばれている代物であった。


 清楚に見えて屋敷の女子メンバーの中では最も性欲が強いリリナは、誰よりも大胆な水着を選んでいたのである。



「皆、凄く良く似合っているよ。ところで、どうして水着を着ているんだ?」


「「「「「…………」」」」」



 素直に疑問を口にすると5人の女の子たちは、それぞれ視線を伏せて応えづらそうに返事を濁していた。

 

 避妊魔法の習得によって、『本番エッチ』を解禁したことは、屋敷の中の女子メンバーの間で瞬く間の内に広まることになっていた。


 悠斗の与り知らないところで、女子メンバーの間の『悠斗争奪競争』は益々とヒートアップしていたのである。



(さて。俺も色々と頑張らないとな……)



 今回の遠征で得た情報が事実であれば、この世界を取り巻く状況は日に日に面倒なことになりそうな気がする。


 自分自身が強くなることもそうだが、屋敷の防衛能力を向上させていくことが急務だろう。


 今回の一件を通じて悠斗は、新たな決意を固めるのだった。






 これにて10章が完結です。ここまでお付き合い頂き、ありがとうございます。


 次回で、最終章です。今後とも宜しくお願いします。




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