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ヘンゼルとグレーテル?…私はまさかの魔女役?!

無沙汰、平にご容赦を…。





…さてと。


厨房だいどころへ戻ると暫し考える。


子どもたちのメインはハンバーグで、あと、先刻作った茶碗蒸しとマリネを添えよう。あとはじゃがいもらしき野菜とリーキがあったので、それでヴィシソワーズを。

リーンハルト様にはハンバーグだけじゃなくて先刻の南蛮漬けも添えておけば良いか。


ヴィシソワーズ用のじゃがいもを予め茹でながら、子どもたち用のマリネを作り直す。

エーファにいろいろ尋ねつつ野菜をセレクト。

日本で言うところのパプリカと玉ねぎを切ってしっかりと炒める。

火を通せば野菜特有の癖はだいぶ消える。

マリネ液に漬け込むとタネをとって刻んだトマトも加える。


ハンバーグは、エーファに手伝ってもらって合挽のミンチを作る。

…何の肉か? 考えません。

厨房だいどころにあるんだから食べられる肉!

公爵家の厨房だいどころなんだから美味しい奴に決まってます!


トマトは在庫が過剰なくらいあるのでたっぷり刻んで、刻んだ香味野菜と煮詰めてトマトソース風に。

ホントはデミグラス作りたいけどソース無いから諦めて。


うちで厨房に入らせてもらえるか交渉して、無理ならユーヴェルベーグ邸でウスターソースやケチャップ、マヨネーズなんかも作らせてもらお♪

こーゆー異世界転生系の小説好きだったし、そんな設定読んでたから作り方はいろいろ調べてたのよね。

有難いことにスマホのデータ、新たに検索…は無理だけど、以前のお気に入り登録は問題なく見れるので、発酵食品を無から作るのは無理っぽいけど、その程度なら何とかなる。種麹さえ手に入れば味噌や醤油も作れるけど。


チビたち、餌付けしちゃる(ふふ)

ーあ、もちろん太らせて食べる気は無いからね♬


ミンチに塩胡椒して粘り出るまでよく捏ねた後、卵と玉ねぎ、朝の残りだというパンをすりおろして加える。

で、ナツメグふたつまみ加えてしっかり捏ねてから、成型して焼く。


デザートは先ほどのりんごもどきのパイを…と思ったが、さすがに重すぎるだろうと葡萄トゥニュ檸檬ツィロンの果汁をそれぞれ搾り凍らせておく。目の前ですりおろしてグラニテ風ということで。




…隣でいろいろと教えてくれているエーファがフリーズしてるので、ミンチを甘辛く炒り付けて、オムレツに混ぜるのとかも有り、なんて、我が家の双子たちの大好物メニューを伝授したりなぞしながら。


さぁ、いざ、出陣!






伯父リーンハルトに連れられて、食堂に入って来た幼い姉弟は目を瞠った。


ヴィシソワーズは分かる。食べたことがある。が、それ以外の料理の見当が付かない。

赤いソースはトーテだろうか。


伯父の前にだけ饗されている野菜だらけの料理に戦慄を覚えながら、怖々とヴィシソワーズを一口。


優しい味にほっとしながら、小さな器に手を出してみる。ふるふるとスプーンの上で振るえるクリーム色をぱくり。

これもまた、イヴァのようだが初めて食べる形状に、コンラーディンは夢中になった。スプーンで探り当てた丸いものは、肉ではないのは確かだが、さて何なのか。


トーテの添えられたステーキにカトラリーを入れると、力を込めることなくほろりと崩れる。口に入れれば柔らかく、トーテのソースがぴったりだ。

添えられるマリネも、令嬢と約束したからと、目をつぶって口に押し込む。…が、ヴィネグの爽やかな味は嫌ではなかった為ぱくぱくと食べる。


ちらりと無作法にならぬ程度に横目で姉を見ると、姉はいつもどおり淡々と食べている。こんな珍しい食卓に心を動かさない姉を不思議に思いつつ、コンラーディンは自分の分をきちんと食べた。


デザートにも期待が高まる。




眼前の不思議な料理の数々に、リーンハルトも目を瞠った。

野菜のマリネかと思いきや、魚が入っている。一切れ摘めばヴィネグの香味が鼻腔に立ち上る。

シャンカかと思うのだが、丁寧な下処理故か生臭みを感じない。

見たこともないイヴァ料理の中にある丸いものは魚を使った団子クネルだろうか。

トーテのソースの肉も、ステーキというより大きな団子クネルに近い気がする。



ふと子どもたちを見遣れば、コンラーディンはすっかり気に入ったと見え、カトラリーを元気に動かしている。エルヴィーラは…普段と変わらない。

…先ほどの文鳥ふみどりに目を輝かせた時とはまるで別人のようで。






瑠凪も眉を顰めていた。

エルヴィーラがおかしい気がするのだ。


食事が作業になっている。


早く文鳥ふみどりを見たくて口に押し込む…ならば分かるがそうでは無い。

分かり易く言うなら、摂食障害一歩手前。


(公爵家のご令嬢なのよね…? 王子様と婚約が決まっていて、王子妃教育でストレス溜まってるとかかしら…)


そう思いながら暫く少女を眺めていると。


え…? 何あれ…。


少女の手に薄らと黒い煙のようなものがまとわりついているのに気付いた。

意識して目を凝らせば、手だけではなく全身に在る。


ぞわりとしたものが背筋を這うのを感じ、思わず二の腕をさすった。



メール投稿、出来なくなったの…?

間空けすぎた弊害ですね^^;

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