表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/420

結ばれた日の『翌日』 #01

 









 _____現実の恋って言うのは、少女漫画みたいに好きな人と結ばれてハッピーエンド…………とはいかないもので。



 "翌日"が来るんだ、と改めて思い知った。





 「…………どうしよう」



 朝、私は鏡の前で自分の顔を触っていた。鏡の中の私は物凄く不細工。3割増のブスだ。



 昨日の大号泣告白、興奮で寝られない…………なんて、乙女チックな事をしたというのに、現実はシビアである。目の腫れと隈のダブルパンチは恋する乙女にはあまりにもダメージが大きすぎる。



 ライラにお願いして、化粧をしてもらおう………………。



 ぼんやりとそう思った。





 * * *





 「レイチェル、おはよう」



 「お、おはようございます、アドラオテル様」



 朝食の時間、アドラオテル様が部屋に来た。き、緊張する………!思いが通じあって初の食事…………!



 「……?レイチェル、目が腫れてるぞ」



 「ひえっ!」



 アドラオテル様が私の顔に触れた。そして、目の当たりをマジマジと見てる。化粧しているのに気づくって………!


 焦る私をよそにアドラオテル様は言葉を続けた。




 「氷嚢でも準備させるか?必要なら医者も呼ぶけど……」



 「だっ、大丈夫です!これは、その、……昨日、泣いたからで……」



 「あ、………そっか。じゃあこれで大丈夫だな」



 「え、………ッ!?」



 アドラオテル様はそう言って私の瞼に唇を落とした。そして、に、と笑った。



 「今日はゆっくり部屋で休んでな。セラやらフィアが見たら五月蝿いし……秘密にするんだろ?」



 「~ッ」



 アドラオテル様の悪戯っぽい笑みに胸が張り裂けそうなくらい高鳴った。……イケメン………イケメンずるい………。



 悶える私を見て、楽しそうに笑いながら「朝食を食べよう」と笑ったアドラオテル様はやっぱり好きです。




 * * *





 アドラオテル様が部屋から出なくていいよ、と言ってくださったけど、……時間があるとやっぱりアドラオテル様のことを考えてしまうから、本を読むことにした。



 ラブロマンス小説なんだけど、なんというか、文字が滑る感じがしてる。本の内容よりも私たちの恋愛の方がよっぽどフィクションっぽい。



『化け物』の私が、『龍神』の皇子様に告白され、お付き合いをする。………きっかけは迷惑おばちゃんの2人。ううん、好きになったのは学園で痴態を見られた時。それからもう1年が経とうとしてる。本当に時間が経つのは早い。………最も、時間を忘れられたのはこのお城の人達が楽しいからなんだけど。



 そんな私が、本当の本当にアドラオテル様と恋人なんだ…………。




 「~ッ!」




 私はそばに置いていたクッションを抱いてゴロゴロと転がる。ここが家じゃないのはわかってるけど、アドラオテル様のことを考えると無理。平常心無理。




 「………はあ」



 私は横になりながら、黒い婚約指輪を見る。……アドラオテル様、大好き_____!




 コンコン、とノック音がした。アドラオテル様だと思い勢いよく飛び起きて「どうぞ!」と叫ぶように言った。



 開かれた扉の向こうには__「レイチェル様!」「レイチェル!」



 「わわっ」



 強烈なタックルが私を襲った。よろけつつも受け止めると___涙目のセラフィール様と怒ったような顔をしたフィアラセル様が居て。



 2人は同時に口を開いた。




 「流行病は大丈夫ですか!?」



 「1ヶ月も帰ってこないなんて酷いんじゃないの!」




 「!」









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ