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24 足止め

今章、ラスボス戦


執筆ペースダウンにより12月あたりから土日の更新が一回になる可能性があります。

~大型戦略級ポッド バイス・ビスタ-視点~


 案の定、機体の調整は終わらず司令部はキャトラス軍に制圧された。

 仕方ない。


「ビスタ-大佐、何を?」


 コックピットに乗り込むと、愚鈍な整備に問われる。


「キャトラス軍を消し飛ばすだけだが?」


 「マズル」ごと、な。


 …………………………。

 …………………。

 …………。

 …。


 邪魔な壁を破壊して宇宙(そと)に出ると、大量の敵がいた。


(もう一発は撃てないか…。)


 膨大なエネルギーに耐え切れず、回路が焼き切れてしまった。


(後で直させ無いとな。)


 先ほどの一撃には痺れた。

 可能であればいくらでも撃ちたい程だ。


(まあ、少しずつ潰して行くのも乙だ。)


ボフッ…ボボフッ…


 敵戦艦の艦砲が直撃するも、多少の衝撃があるのみで機体へのダメージは無い。


(電磁バリアも機能している。)


 眉唾ものだが、あの狸がやってくれた。

 戦闘機なんてこの機体に比べれば羽虫以下だ。


(少々、見せつけ過ぎたか?)


 キャトラス軍は早々に撤退を開始する。

 まだ闘い足りない!


(おっ!

 少し細かすぎるが活きの良いのが向かって来た。)


 つい、牙を出してしまう。


(こいつはどれだけ保つかな?)








~マルコシアス隊 ピコ視点~


ヒュッヒュヒュッ


 巨大な敵機に全速力で突っ込んで行くと、タレットが数基反応する。

 どうやら接近する艦載機の優先度は低いらしい。

(たった一機ということもある)

 接近する機体に近いタレットが、最低限数対応する設定がされているのだろう。


スパパッ!


 とりあえず、接近した途端に集中砲火は受けなくて済んだ。

 この程度の数であれば、タレットがレーザーを撃つ前に処理が出来る。


ヒュヒュヒュヒュッ


 向かって来たタレットの処理をして更に接近する。

 接近する程優先度が上がるのか、先ほどより多くのタレットがキマイラを狙う。


スパパッ


ピーッ…

スパンッ!


 先ほどのように一気に破壊は難しく、レーザーが発射されるも、回避して処理する。

 偏差射撃プログラムがキマイラの機動性に追い付いていないようだ。


 …………………。

 …………。

 …。


 そんなこんなで敵機本体をリニアガンの射程に収める事に成功する。

 つまり、それだけ接近したという事になる。


ピーーッピーッピーッ


 タレットのレーザーがあらゆる方向から放たれる。


グインッグルッ


 まだ何とか回避は可能なものの、タレットの破壊は中々出来なくなっている。

 マルコシアス隊の援護射撃も行われているが、タレットの数が多すぎるのだ。

(援護が無かったら既に撃墜されている)


………スパッ!


 10回避して1破壊出来るか、というペースでタレットの破壊は進む。


 …………。

 …。


ヴォッ!


ダダダダッ!


 もう何十分も戦闘を継続している感覚になる。

(実際はまだ数分)

 回避に余裕が無くなり、ブレードでの対処を行えなくなる。

 弾薬の温存等考える余裕も無く、バルカンと携行マシンガンを使用してタレットの破壊を行う。

 そして遂に、


(抜けたにゃっ!)


 モニターには一面の真紅。

 タレットの包囲を抜け、敵機本体の上部にたどり着いた!

 ここまで来てしまえば、タレットは本体に向かって撃つ事になる為、撃てないか、少なくとも先ほどまでよりは砲火が緩くなる筈だ。


ヒュッ…ヒュンッヒュンッ…


 案の定タレットは、キマイラの周囲を飛び回るだけで射撃を行って来ない。

 しかし、少しでも本体から離れれば、レーザーの餌食になるだろう。

 スラスターの推力を弱め、慎重に機体を進める。


ウネウネ

 

 敵機の弱点を探していると、タレットに繋がるケーブルの根本があった。

 一本一本は細いように思えるケーブルだが、目の前の根本は無数のケーブルが撚り集まり、大木のような太さとなっている。

 それが敵機本体の複数の大穴から生えている。


キイィィンッ


 ブレード最大稼働。


ブンッ


 ケーブルの大木を2本のブレードで挟み込むように振るわせる。


ス…パンッ!


 敵機から生える大木が斬り離され、数十ものタレットが活動を停止する。

 文字通りの“根絶”である。


(オマケの一撃にゃ!)


ブンッ


 振り切ったブレードを引き戻し、もう一度振るう。


ズパッ


 敵機本体に振るわれたブレードは、確かに効力を発揮し傷を付ける事に成功する。


(浅いにゃっ!?)


 しかし、あくまでも“傷”止まりであり、損傷を与えたとは言えなかった。


不可視の障壁(バリア)にゃ!?)


 ブレードで斬りつけた際、装甲に触れる前に刃が逸らされたように感じたのだ。

 それならばキマイラの火力では、至近距離から対艦ライフルを用いたとしても損傷は与えられない。

 つまり、この機体に損傷を与える為には、

 ・威力の大きい爆発(ミサイル等)

 ・巨砲の近距離砲撃(艦砲等)

 ・質量のある接触攻撃

 今思いつくのは、この三つの内のどれかになる。

 

(………冷静になるにゃ。)

 

 何も今撃破する必要は無いことを思い出す。

 敵機の最大攻撃は要塞砲を彷彿とさせたものの、実際の威力としては、一連隊を消し飛ばす程度だ。

 十分に脅威ではあるが、差し迫った脅威というわけでは無い。

 足止めとしては十分だろう。


「キマイラ1よりブリッジ。

 マルコシアス隊も撤退するにゃ!」


 ブルーシャークの速度ならば問題はなさそうだ。


『終わりか?

 ならばこちらの番だ。』

 


 


???「知っているか…?

    魔王からは逃れられない。」


次回もお楽しみに!




いつも読んでいただきありがとうございます。


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よろしくお願いします。


感想、レビューもお待ちしています。

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