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閑話 休日パッケージ

魔力!圧倒的魔力!

~とある日~


 休日である!

 どうもピコ・フローレンスです。

 今回はですね、わたしのある休日の様子をお送りしたいと思います。

 

チンッ

 

 とか、ふざけている間に朝食のトーストが焼き上がる。

 トースターは電熱線で焼くレトロなタイプだ。

(トースターはこれ!と転生者に人気だ)


じわり…


 焼きたてのこんがり狐色のトーストにバターが染み込み、香りが深みを増す。


サクリ…


 トーストを一口。

 コーヒーを飲む。

 トーストの優しい甘さと、コーヒーのほろ苦さが絶妙なハーモニーを奏でる。


 ………………。

 ………。

 …。


 のんびりと朝食を楽しんだ後、士官寮の外部受け付けを確認する。

(基地の自室と基地外に独身者用の軍管理寮がある)


「フローレンスですにゃ。

 何か来ているかにゃ?」


 受け付けに問う。

 休日はいつもの事だ。


「………。

 フローレンスさんには、手紙と小包が届いていま

 すね。

 検問済みですので受け取り可能です。」


 調べた後、そう伝える受け付け。

 届けものがあったようだ。

 ちなみに、過去に荷物に爆発物が仕込まれており被害が出た事から、荷物は全て検閲されている。


「ありがとにゃ。」


 受け付けにお礼を言い、荷物を自室に運ぶ。


 ………。

 …。


トサッ…


「まずは手紙を読むにゃ。」


 小包を置き、手紙の封を切る。


 ………………………………。

 ………………………。

 ………………。

 ………。

 

 手紙は士官学校の同期の1人からであった。

 階級が曹長に上がった事。

(一年で二階級昇級は早い方である)

 飲み会のお誘い。

 の二点が、自慢と自己中心的な言葉で綴られていた。

 …。

 士官学校の時から一般組を下に見る傾向があり、ピコ自身、何かにつけて絡まれた印象が強い。


「ハイハイ…。

 乙乙、にゃ。」


 手紙をくず籠に放り込む。

 何も見なかった。


「小包は…。

 母さんたちからにゃ!」


 送り主を見て、下がった気分が上がる。

 中身を確認する。


「サルナシ酒と小イワナの干物にゃ!」


 地元の高級酒とピコの好物である。

 白母さんと黒ママからの手紙も同封されていた。


 …………………………。

 …………………。

 …………。

 …。


 あの後、空き箱を片付けたり、手紙の返事を書いて受け付けに発送を頼んだり、昼食をとったりと半日が過ぎた。


「とりあえず、やる事は済んだにゃ。

 …。」


 やる事を済まして仕舞えば暇になる。

 やりたい事を考える。

 昼寝…は朝もゆっくり出来たのでしなくても良い。

 出かける…のは気分ではない。

 趣味…は昼寝と読書。

 だが、読みたい本が無い。


「本でも見に行くかにゃ…?

 !」


 ふと、先程片付けた箱の中身を思い出す。


「ミーコとミケコ姐さんを誘って飲み会にゃ!」


 1人で楽しむのも良いが、せっかくだから3人で楽しみを共有したい。

 そうと決まれば、早速隣の部屋の扉をノックする。


「はいにゃ。」


ガチャ…


 返事があり、ミーコが顔を出す。

 …以前出かけた時のお嬢様然とした格好も素晴らしかったが、少し油断した休日の部屋着姿もまた良い。


「?

 ピコちゃん、どうしたにゃ?」


 おっと。

 ミーコが用件を聞いて来る。


「実家から良いお酒とわたしの好物が届いたにゃ。

 だから一緒にどうかにゃ?」


「それ良いにゃ!

 私も何か持ち込むにゃ。」

(ピコちゃんとお部屋デートにゃ?)


 了承して貰えた。

 更に何か持って来てくれるらしい。

 楽しくなりそうだ。


「あと、ミケコ姐さんも誘ってみるにゃ。

 女子会にゃ!」


(予想はしてたにゃ…。)

「じゃあ一緒に誘いに行くにゃ!」


 ………。

 …。


「と、言う事で。

 どうかにゃ?」


 ミケコ姐さんに訊ねる。

 ちなみに、オフの時はこう呼んでくれと言われた。

(軍歴はミケコ姐さんの方が数年長い)


ギロッ


 ひっ!?

 一瞬ミケコ姐さんの目が鋭くなった。

 そういう意味じゃないんです。

 許してください…。

 ………………………………。


ス…


 …ほっ。


「…あ~。

 この後用事があってねぇ。

 また今度誘っておくれ。」


 ばつが悪そうに言う姐さん。


「気にしないでにゃ!

 急に誘って悪かったにゃ。

 またの機会ににゃ。」


 予定があるのならしょうがない。

 少し残念ではあるが、女子会からお部屋デートに変わるだけだ。


 ………。

 …。


「…残念にゃ?」


 一旦部屋に戻る際にミーコが聞いて来た。


「そうにゃ。

 でもミーコと二人も良いと思うにゃ。」


 3人なら3人で。

 2人なら2人で。

 それぞれ楽しめば良いのだ。


「♡」



 ………………………。

 …………………。

 ……………。

 ………。

 …。



 夜も遅く、お酒も大体空になった頃ミーコに問う。


「…ねぇ。

 ミーコはわたしの事好きにゃ?」


 バカップルのような言い方だが、はっきりさせたい事がある。


「うん。

 大好き。

 …パートナーとして。」


 つまり、LIKEではなくLOVEと言うことだ。


「ありがとにゃ。」


 日頃の態度から既に伝わってはいた。


「…。

 わたしの両親はどちらも雌にゃ。」


 ケットシーは同性でも互いに望めば子供ができる。

 同性パートナーは珍しくは無い。


「だから、わたしにとって分かりやすい恋愛対象

 は同性にゃ。」


 だからこそ好意を感じつつ、親友として一線を引いてきた。


「いつからかは分からないけど、ミーコをそういう

 目で見てた事に気づいたにゃ。」


 抑えは、もう効かない。


「卑怯かも知れないけど…。

 ミーコ、わたしのパートナーになってにゃ!」


 言ってしまった。

 後には引けない。


「…。

 卑怯なのはお互い様にゃ…。」


 ミーコが手をそっと握る。

 どうやら震えていたようだ。


「だから私も言うにゃ。

 ピコちゃん、私をパートナーにしてにゃ!」


 今、ピコとミーコの気持ちは重なり合った。


「ミーコ。」


「何ピコちゃ…。」


 名前を呼び口づけをする。


トサッ…


「…いいにゃ?」


 ベッドに優しく押し倒し聞く。


「///」

コクコク


 目を潤ませ顔を赤くして頷くミーコ。



 ………………………………………………………………………。


 ……………………………………………………。


 ………………………………………。


 …………………………。


 ……………。


 …。



 理性が戻ったのは翌日の昼頃であった。

 その日も休日でよかった…。

な~に~!?やっちまったなあ!!

※登場人物は成人しています



いつも読んでいただきありがとうございます


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