新星現る
▪登場シーン
Ⅰ:佐田(部長)
Ⅱ:渡部(主人公)
Ⅲ:但馬(先輩)
Ⅳ:たかし(先輩)
Ⅴ:神道(後輩)
◆サブタイトル一覧
A話:新星現る
B話:イキサツ!?
C話:そんなの卑怯だぞ
D話:但馬さん、なんでぇ
E話:渡部君、この想い割り切れん
章-Your choice of true route or false __
※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません
部長席にて(9:30)
佐田部長「渡部君、君に頼みがある。
明日から指導係を引き受けてくれないか」
渡部君「(マジか)えっ、どうして僕が指導係に?」
佐田部長「新卒から1名入社したんだが、なかなか手を焼いてて、男だと分かったら、気に食わないとぶちかましてくるんだよ」
渡部君「(ひぃ、怖いな)」
佐田部長「そこで、持ち前のテクニックで
相手を翻弄すると評判の渡部君に白羽の矢が立った」
渡部君「そそそれって
僕が犠牲になりますよね、不安です」
佐田部長「大丈夫、ちゃんとしてたら何もしないから」
渡部君「ホ、ホントですか」
佐田部長「やってみるかい」
渡部君「(せっかくのチャンスだし、ここで
やらなきゃ男として情けないよな)
指導としてはまだまだですが、やってみます」
佐田部長「では、明日紹介するよ」
翌日フロアにて(10:05)
渡部君「おはようございます」
佐田部長「渡部君、おはよう。こちら新卒採用の神道だ」
神道「神道邪心だ。よろしく」
握手する渡部―
渡部「(手がデカいなぁ)よろしく」
佐田部長「今日から1ヶ月程、二人で教育訓練を受けてもらう。
困った時は随時相談してきて下さい」
渡部君「分かりました」
佐田部長はそう言って、その場を去っていった。
5階オフィスにて(10:12)
渡部「神道さん、ここです。」
神道「あ、ここか」
中に入る二人
渡部「(緊張してきた)…」
神道「…(もしかして緊張してるのか)」
渡部「さてとはじめましょか」
神道「緊張してるだろ」
渡部「えへ、バレました?」
神道「顔に出てるぞ。火照ってる」
渡部「あまり顔、覗かないで下さい」
神道「(ははーん)はやく、訓練やろう」
訓練中(11:59)
渡部「(わっもうこんな時間)そろそろ休憩しましょか。神道さん」
神道「さんは照れるからよ。ジャシンって呼んでくれて構わない」
渡部「それじゃ言うよ。ジャシン」
神道「了解!」
渡部「むむっ(いい声してる)」
神道「俺も呼んでいいか?一成君」
渡部「いいよ」渡部はジャシンとの距離が少し縮まったのだった
外に出る二人(12:02)
渡部「昼ごはんどうですか」
ジャシン「わるい、また今度」
頷いた渡部「うん、それじゃまた休憩後に」
―昼休憩後(12:45)
ジャシン「ね眠くなってきた」
渡部「ジャシン、寝るのはいけませんよ」
ジャシン「あ、すまん。起こしてくれて助かった」
終業間近(16:55)
ジャシン「ここはどうやってやる?」
渡部「そうですね。この様にツールを使って」
ジャシン「ほほぉ、やるな」
渡部「へへぇ、恥ずかしいですから褒めないで下さい」
ジャシン「敬語使わなくていいのによ。先輩なんだから」
チャイムが鳴った
渡部「今日の訓練はここまで、お疲れ様です」
―The next day
過ぎてゆく時の中あっという間に終了日を迎えた
部長席にて(9:50)
佐田部長「1ヶ月間、不慣れながらもよくやった。
今後につながる良い経験だよ」
渡部君「ありがとうございます」
佐田部長「たかしも(自らの積極的な行動が出るようになった)
と渡部君を褒めていたよ」
渡部君「(たかし先輩...嬉しいなぁ)いえいえ、
フォローしてもらってばっかりで」
佐田部長「神道も、この前にフロアの入り口でバッタリ会った時、心から尊敬していたよ」
渡部君「(へぇジャシンが...照れるなぁ)
そういえば、佐田さん。終了したらどこに配属されますか」
佐田部長「実はなぁ、その事なんだが、
本人の希望で仕事は海外からの仕事をしたいと
面談で聞いたんだ」
渡部
渡部君は予想外の出来事にただ相槌を打っていた
渡部「(マジか、ジャシンと一緒に
仕事できると思ったんだけどなぁ)」
訓練中(10:00)
渡部「よし、普段通り」
(11:05)―
ジャシン「(うーん、ここ分からんな聞くか)一成君」
渡部「えっどうかした?」
ジャシン「(おや?悩んでる顔だな)いや、なんでもないよ」
昼休憩(12:02)
ジャシン「一緒に食べにいこうか」
渡部「ゴメン、今日お腹の調子が悪いんだ」
ジャシン「そうかぁ、また今度な」
刻々と過ぎてゆく時間とは裏腹に
会えなくなる渡部の心は辛い気持ちが増えていった
終了間際(16:57)
渡部「残り5分を切ったので簡単に挨拶をさせて頂きます。本日を以て訓練終了となります。また縁があればお願いします。ありがとうございました」
―End