↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新・ロリの惑星  作者: 神原ハヤオ
第2節-承
PR
25/53

その25「ロリ人間コンテスト③櫻宮薫子の必勝法」

「この混戦を制する方法があります」

 櫻宮薫子は言った。

 俺は腕を組んだ。

「また何か良からぬことを考えてるんじゃないだろうな」

「とんでもありません、いたって真剣です」

 あんたの場合はその真剣が斜め方向だから怖いのだが。

「前々から疑問だったのです。幼女は皆、その格好にちなんだ行動パターンを起こします。つまり医者の格好の幼女は医者の真似をし、患者の格好の幼女は患者の真似をする……」

「そして海賊の格好の幼女は海賊の真似を……ということか?」

「幼女がそれぞれの嗜好を持ち、その嗜好に合わせて服装を選んでいるのか? もしくは全く逆で、服装に合わせた嗜好を持つようになるのか? ……先ほど確かめたのはそれです。答えは」

「服装に合わせた嗜好……」

 患者の姿の幼女に海賊服を着せた瞬間に、彼女は海賊らしい振る舞いをはじめた。つまり幼女の好みは見た目によって決定する、ということか。

「普通は逆だと思うのだが」

「幼女は私たち人間とは違います。ですからそういうこともあるのでしょう。そこでこれです」

 櫻宮薫子は、何かの詰まった段ボール箱を俺の前に置いた。開かれたその中に入っていたのは、紺色の何かだった。

「これが私の必勝法です」

「これは」

「スクール水着です」

「さようなら」

 俺は踵を返した。

「待ってください! 何故急に?! 話はまだ終わってませんよ?!」

「お断りする」

「まだ何も頼んでいませんけど?!」

 何も言わなくとも分かっていた。どうせ「私は幼女恐怖症なのでこれを着せることができません、トキワさんが幼女をこれに着替えさせてください」などと続くに決まっているのである。先に断る、これが大切だ。君子は危うきに近寄らない。

「話だけでも聞いて下さい! いいですか、私は幼女恐怖症なのでこれを着せることができません、トキワさんが幼女をこれに着替えさせてください!」

 俺は歩みを止めなかった。そのお願いはすでにお断りしている。

 と、櫻宮薫子が俺の二の腕を掴んだ。

 その力の切実さに、俺は思わずたじろいでしまう。

「お願いします……トキワさんにしかお願いできないんです」

「なあ……なんでそこまでコンテストにこだわるんだ? 幼女が怖い、それはあんたの本心なんだろ?」

「そうです。……ならばなぜ、そう言いたいんですよね、でもだからこそです」

「だからこそ?」

「私、得体の知れないものが怖いんです、昔から。人間って、ほら、よくわからないじゃないですか。だから昔は、人間のことも怖くて」

 櫻宮薫子は苦笑いをした。

「でもあるとき気がついたんです。人間は欲望で出来ているんだ、そんなもんなんだ、そしたらようやっとほっとしたんですよね……。幼女も同じだと思うんです。わからないから怖いけれど、わかったら好きになる、かも」

 彼女は言った。

「人間のことは、好きになれたんです。そうじゃなきゃ医者になんてなりませんよね。だからもしかしたら、と。幼女の秘密を知れば、好きになれるかも……だから、どうかお願いです」

 そう言って、彼女は俺の手にスク水を握らせるのであった。

「スク水を幼女に着せてください」

「……いや、美談風に言っても無理なものは無理だ!」

「話は聞かせてもらった」

 ロクでもないのが絡んできた!

「トゥインクルの一人勝ちは私とてしても望むところではない。その作戦、私も一口乗ろう」

 LO-426が言った。

「その代わり、幼女一年分の1/2は私に……それでどうだ?」

「いいでしょう。ただし私が1/3、あなたに1/3、トキワさんに1/3」

「俺を巻き込むんじゃない!」

「いいだろう」

「良くないが!」

 桜宮薫子とLO-426、固い握手が交わされた。変態連合軍ここに結成。

 かくしてロリ人間コンテストはついに佳境を迎えたのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。