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はじまり

風呂の中で俺は考えていた。

なぜ俺の家の中に女物のパンツが落ちていたのかを。

まず、自分に彼女はいない。これは確かだ。札幌からこの家に引っ越してからというもの女という男とは似ていて非なる生物を部屋に上げた記憶はない。こっちに来てから親しい女友達という存在もいない。

となるとだ。この部屋にそんな似て非なる生物がはいているパンツが落ちているなどという現象は少しばかりおかしな話だ。アインシュタインですら説明ができないのではないだろうか?くだらないことにアインシュタイン先生の名前を出すのは大変あれなのだが。光の速さは不変なんですよね!先生!

ひとまず、アインシュタイン先生が考えた理論を思い浮かべ、相対性理論ってなんだ?とか思いかけた。が。そんな話よりも今は俄然パンツの話である。そんな高尚な話よりもパンツなのだ。そう、この一秒一秒はパンツにあるといっても過言ではないのである。我パンツを思う。ゆえに我あり。ほら有名なパスカル先生もこう宣っていたはずだ。いや、デカルトだったか。

 頭を切り替えていく。Pantsに。そういえば、しばらく。女物のパンツなるものを着た記憶がないな。とふと思い。最後に見た女物のパンツはいつだったか記憶を探す旅に出たが、自分の頭の中で出てくるのは恥ずかしながら母親のパンツばかりである。札幌時代に見る機会はあったのだが、あれはあれで思い出したくもない。話なので。ここでは割愛。となるとだ。さっきのパンツを女物のパンツと断じた理由は何だ?けしからんビデオから女物のパンツというのはだいたいわかっているつもりだが、そのビデオに出てくる女たちがはいているものを市井の女どもがはいているという可能性はあるのだろうか?そう、自分が知っているパンツとは母親のパンツ、〇〇女優たちがはいている派手なパンツ、アニメのキャラがはいている縞パン。となるとだ。もしかすると、自分は普通の女の子がはくパンツなるものを知らないのではなかろうか?とするとだ。さっき落ちていたものが女物のパンツと決めつけるのは早計ではなかろうか?もしかすると、別の何かなのかもしれぬ。 

 そう考えると、あれはパンツではない何かの可能性も否定できないわけだ。となると、一から考え直しをしなければならぬ。自分がパンツだったと思っていた何か。そう、これが正しい認識だ。しかし、これでは何が何やらさっぱりだ。むしろ認識が後退した感も否めない。

 これは実況見分を行うべきだ。俺は風呂から勢いよく立ち上がる。事の真相を突き止める。その決意をした俺の眼は血走っていた。バイトの疲れから来る眠気なんてものはいつの間にかどこかにいっていた。使命感に燃えている人間に疲れなどない。

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