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xross adventure-neverend challengers-  作者: 鬼々崎うらら
生徒会編
11/13

01;08

xross adventure -atomic runners- 01;08


トンプソン王国の新たな労働力として新型アンドロイドを開発するという”人類改革計画”。

その計画は世間には非公開での秘密裏に遂行されるものと、人間サイドの各国の首脳を集めた”世総盟会”にて認められているものだ。計画には人間サイドの各国から計画代表者が一人推薦されている。そして、その計画の費用収集方法として、各国でそれぞれの集金方法を行っており、賢治達が通うトンプソン王国マーベラス国立学院では委員会運営費カット計画も行われている。

”人類改革計画”で開発されるアンドロイドには、工事現場や災害現場での活躍を見越して人間よりも遥かに高い運動能力を兼ね備えさせる為、ブースターと呼ばれる能力強化促進装置を搭載させる予定でいる。


しかし、トンプソン王国の計画代表者兼マーベラス国立学院理事長のアルヴヘンテは、そのブースターを別の用途で使えることを知っていた。


アルヴヘンテは”人類改革計画”のブースター発明班の研究者の一員であった為、ブースターが誕生するまで立ち会い続けた者の内の一人だった。本来なら機械であるアンドロイドのみに取り付ける装備品として発明したつもりだったが、いざ発明されたブースターを実験として人型アナウンスロボットに装着してみたところ、運動能力は向上しなかったものの、奇妙な現象が起きた。


ブースターを搭載した人型アナウンスロボットが、能力(アビリティ)のようなものを発現したのである。


通常、能力(アビリティ)は妖鬼サイドと人間サイドの人類や、稀ではあるが動物などの生き物にしか発現しない。金属やプラスチックパーツから生み出された機械が能力(アビリティ)を発現することはまず無いのだが、この実験ではそれを成功させてしまった。

奇跡と言えようか、将又(はたまた)奇妙と言えようか。

しかしアルヴヘンテは、この実験を”世総盟会”には公表せずに、トンプソン王国政府とのトップシークレットとした。

使い道を見いだしたからである。

ブースターは、能力(アビリティ)の促進機能も搭載していると、アルヴヘンテは推測した。

その張本人ーーーーアルヴヘンテは、新しい実験台を目の前に心躍っていた。

アルヴヘンテが前にしている直径5メートルもあろうかという程の巨大水槽の中には、赤に白色の水玉模様が入った着物を着用している黒髪ロングのパッツン少女が沈んでいた。呼吸はしているらしく、少女が浸かっている液体は水中でも呼吸が出来るような、何か特殊な薬品なのだろう。

それ一つだけではない。まるで整理体勢でもかけられたように一定間隔にずらりと並ぶ巨大水槽達の中には、着物の少女とさほど歳の離れないような子ども達ばかりが沈んでいる。

それを眺めて、アルヴヘンテはまるで勝ち誇ったかのように両腕を広げて、胡散臭い作り物のような笑みで誰にでもなく語りかけた。

「やっとこの時が来た。来たんだよ!強体能力(ストレンジアビリティ)という次世代の強力な能力(アビリティ)を持った子供達が誕生する時が!」

その様子を傍らで見ていた生徒会長ーーーーエイリーン=フログムウェルは、アルヴヘンテの計画は元から知っていたが、どうしても気になる点が一つだけあった。

エイリーンは怖ず怖ずと問う。

「あの、失礼なことをお聞きするとは分かっていますが・・・・、その」

右手の人差し指で指した先にあったのは、着物の少女の水槽だった。

「どうして彼女・・・・、三上鈴を、理事長が特別視されているのですか?」

アルヴヘンテは表情を崩さず、エイリーンの方を向く。

「そうか、まだ君には話していなかったね。彼女の能力は”(ライト)”だろう?例えば彼女にブースターを付けて強体能力(ストレンジアビリティ)化させたとしたらどうなると思う?」

「・・・・いえ、予想がつきません」

「あくまでも推測だけど、彼女は新しく”閃光(フラッシュ)”という強体能力(ストレンジアビリティ)を得る筈なんだ。そして彼女はまだ若い。彼女の強体能力(ストレンジアビリティ)さえ完成させてしまえば、将来有望視出来る程の素晴らしい’兵力になることは間違いないだろう’と考えたんだ」

エイリーンは恐怖と不思議な劣等感に襲われ、思わず身震いしそうになる。

この人には、どんな点においても勝てる気がしない。

こんな恐ろしい人を相手に会話すること自体が恐怖に感じるくらい、エイリーンはアルヴヘンテに強い劣等感を抱いていた。

しかしエイリーンは、彼から逃げることは出来ない。

彼の手の中には、エイリーンの家族の運命が握られているのだから。







マーベラス国立学院、26階。

レッドカーペットが敷かれた廊下には、大勢の不良がゴロゴロと倒れている。

不良達の身体を何の躊躇いも無く踏みつけて廊下を渡って行く賢治とアヴァは、特別研究室と書かれたパネルが掛かっている鉄の扉の前にたどり着いた。

アヴァが参ったように溜め息をついてぼやく。

「しかし、なんていうか・・・・。エレベーターの扉が空いて早々、生徒会近衛部隊の大量の拳が飛んでくるなんて・・・・。心臓に悪いって・・・・」

特に興味を持った様子もなく賢治は返答する。

「いや、エレベーターが開いた瞬間に何か来るのは予想出来てたから良いんだけどよォ。でもよォ、アイツら殆ど吹っ飛ばしたのお前だったろうが。一体何なんだ、あのアンタの能力(アビリティ)はよォ・・・・」

アヴァの方も、大して興味なさそうに言った。

「”字体具現(エンボディメント)”だけど?・・・・しかし疲れたなぁ・・・・」

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