星の抱擁
~闇を越えた愛のキス~
危機の果てのぬくもり
抽出砲の閃光が消え、宙域に静かな静寂が戻りました。
セラはヒカリの肢体を優しく包み込み、残った痛みを癒すように柔らかく輝いています。
リオは真っ先に彼女のもとへ駆け寄ると、何も言わずに力強く、それでいて壊さないようにそっと抱き寄せました。
鼓動が重なり、互いの体温が伝わる――今この瞬間だけ、敵も陰謀も永遠の謎も、全てが遠い出来事のように思えました。
「…良かった。本当に、良かった…」
低く震える声と共に、リオはヒカリの額に、瞼に、そして――柔らかく彼女の唇にそっと口づけました。
長く、深く、何もかもを捧げるような誓いのキス。
ヒカリの青い瞳から、一筋の涙がこぼれて頬を伝い、星明かりを受けてキラリと光りました。
唇を離したリオは、彼女の瞳を真っ直ぐに見つめ、愛おしむように囁きました。
「怖かった…失うなんて、考えたくもなかった。
ヒカリ…君は僕の全てなんだ。
この命も未来も、何もかも――君と共にあるんだから」
ヒカリは涙を浮かべたまま、嬉しそうに頷き、彼の胸に顔を埋めました。
「私も…リオ。あなたがいてくれて…本当に幸せ」
駆け寄る小さな光
「ママ! パパ!」
「大丈夫!?」
朗らかな声と共に、アルトとエルナが小竜のルークとリリアを連れて駆け寄ってきました。
2人は両親の足元にぎゅっと抱きつき、心配そうに見上げます。
セラも尾を優しく巻きつけ、小さな2匹も家族の輪に加わります。
「ママ、泣いてるの?」エルナがそっと涙を拭うと、ヒカリは微笑んで頭を撫でました。
「ううん、嬉しい涙よ。皆が無事で、一緒にいられるから」
リオは双子を片腕ずつ抱き上げ、最愛の妻を胸に収め――家族全員が一つになって、窓の外に広がる無数の星々を見つめました。
どんな闇が襲おうとも、どんな陰謀が待ち受けようとも――この愛と絆こそが、彼らにとって何よりも強く、永遠の光なのです。
星牙号は、再びゆっくりと星の海へ漕ぎ出していきました。愛に満ちたこの船で、彼らの旅は永遠に続いていくでしょう…




