2484話 懐かしの連盟
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は【検証班長】に相談しに行っていたな。
間違いなく来るであろう【海溝科カイコウ次元】との戦いに備えてやるべきことは目白押しだからな……
全体での準備は【検証班長】に任せておけば万事上手くいくのは確信しているから、俺がやるよりも圧倒的に安心できる。
俺は実地でパワーアップに向けて動き出す方が効率がいいってわけだ。
適材適所ってことだぞ!
というわけでやって来ました沼地エリア……無限湖沼ルルラシア!
ここにいる深淵種族レイドボスの【熱り立つ毒毛蛾】からスキルを手に入れようとしているわけだが……
まぁ、深淵種族相手なら俺一人でも何とかなるとはいえ、今回は特殊環境での戦闘じゃないし助っ人を連れてこれるんだから頼らないのは流石に傲慢だろう。
だからここにいる連中に頼みに来たわけだ。
「それで私に白羽の矢が立ったわけですか」
そう、俺が声をかけたのは北のトッププレイヤーでありクラン【釣り堀連盟】のリーダーでもある【釣竿剣士】だ!
他にも頼める候補はいたんだが、今回の相手は俺たちプレイヤーを錯乱させてくる戦い方を得意としているからな……
雑に人数だけ増やすとプレイヤーだけで同士討ちして壊滅状態に陥りかねない!
だからこそ、少数精鋭で挑むべきって考えたわけだな!
「【熱り立つ毒毛蛾】は私の主に活動している無限湖沼ルルラシアにいるレイドボスですからね。
能力は把握しています。
私も挑んだことは当然ありますからね……
実際、生産活動のための素材集めの妨げになっているので排除出来るなら排除したいと前々から思っていました。
自衛手段があるメンバーでも不意に出会ってしまったら逃れられませんし、生産プレイヤーの多くは自衛手段を持たないので何度も死に戻りさせられています」
あー、まぁそうなるよな。
活動拠点付近に【熱り立つ毒毛蛾】がいたら気分悪いよな。
しかも戦闘系クランじゃないんだからストレスはマッハで増えていくだろうなぁ……
「私単独やクランメンバーを引き連れても勝てませんでした。
いずれ討伐メンバーを他のクランからも募って倒すつもりでしたから、【包丁戦士】さんから声をかけてくれたのは幸いでした」
その状況ならそうせざるを得ないだろう。
俺が来たのは渡りに船だったわけだ。
だったらちょうどいい。
ここにいる俺と【釣竿剣士】の利害は一致しているし、また【ジェーライト=ミューン】や【ウプシロン】を倒した時のように同盟を組む路線で問題ないな?
「同盟と言っても私と【包丁戦士】さんの二人で挑むだけの規模ですけどね。
いいでしょう、協力しますよ」
【釣竿剣士】がこうもあっさり討伐メンバーに加わってくれたのはありがたいな!
普通なら【釣竿剣士】レベルのプレイヤーを借り出すためには相当の対価を要求されてもおかしくないわけだし。
次元戦争ではない俺と【ロイス=キャメル】による個人イベントでステッキ次元と戦うときに、俺がメンバー集めに苦戦したのを思い出してもらえたらすぐに分かるだろう。
「それは私も同じ条件ですからね。
【包丁戦士】さんレベルのプレイヤーを引き入れるための対価を準備し始めている段階でした。
それを飛ばして次のフェーズに進めるならありがたいことですよ!
生産プレイヤーとしてのギブアンドテイクがここに自然と成立したのは、棚からぼた餅です」
どっちも損してないからなぁ。
しかも、どちらも早期決着を目指しているという期間設定まで一致している。
これを逃してはいけないだろうよ。
トッププレイヤー同士はそのあたりシビアな時もあるようですからね。
劣化天子はいいタイミング、いい挑戦相手を選んだものです。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




