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2418話 触手運用術

 赤色の触手の操作権利を剥奪した俺はさっそく手に入れた権利を行使していく。


 まずは触手本体を動かすことだが……まぁ、これは何とかなるな!

 遠隔操作はあんまり得意じゃないんだが、グネグネ動かす程度なら俺でもいける。

 そして、火炎放射だが……



 ……うわっ、操作難しいぞ!?

 全然思った方向に飛んでいかないな!?


 いや、俺が地面に座って集中して操作をしていくなら多少はマシになるんだろうが、俺自身も身体を動かして世界剣獣【アトラ】の攻撃を避けながら、さらには包丁で攻撃したりしているからめちゃくちゃ大変なんだぞ!?


 だが、俺の方向に飛ばさないことだけなら容易だ。

 最悪火炎放射を放たせなければいいわけだしな。


  

 そして、火炎放射が本目的じゃなくて触手本体の操作さえ出来れば俺の目的は達成できる!

 そう、俺の肉壁となれ!!!!!!



 俺は向かってくる葉っぱカッターを赤色の触手を操作して壁のように扱うことで回避せずに攻撃に集中することが出来た!

 そうそう、これこれ!

 これが出来れば十分なんだよなぁ。


 この状況は触手同士が互いに攻撃しあっているのと同じ……つまり仲間割れしているのを疑似再現しているわけだ。

 だからこそ、深淵細胞の組み合わせ的に攻撃方法が乏しくてもダメージソースに困らなくなるわけだな! 

 

 相手がそれぞれ独立した行動をするレイドボスだからこそ成立する特殊戦術だ!

 これが出来そうな相手はこれまで戦ってきたレイドボスだと、深淵種族と複合になっていた【ジェーライト=ミューン】とか【アルベー=クシーリア】、【ジェーライト=プシーナク】くらいか?

 何にしても使える相手が限られるわけだし、そもそもまともに使えるようになってからこういう相手と戦うのは多分はじめてだから上手くいくか分からなかったが活用できて、そして操作もおぼつかないながらも壁としては運用できるレベルだったのには安心したな……



 これで肉壁にも出来なかったら本当にどうしようかと頭を抱えたまま死に戻りすることになっていただろうからな……

 それは流石に嫌すぎるぞ!



 

 というわけで、赤色の触手に時折変な方向に火炎放射を放たせ続けたり、肉壁にすることで着実にダメージを与え始めた俺。

 本当は全部の触手の操作権利を剥奪しようと思ったんだが、虹色に輝く触手は防御が固いから【儡蜘蛛糸】の蜘蛛糸が届く前に粉砕されてしまう。

 それに、そもそもな話だが俺は遠隔操作がわりと苦手な方だから触手を複数本操作権利を剥奪しても操作しきれず、俺の手から勝手に離れていってしまう可能性が高い。


 そこそこ戦えているこの状況を放棄してまでもそのリスクをおかすほどの自信はないよなぁ……



 ただ、やはり赤色の触手だけでは荷が重い。

 他にも一番厄介な虹色に輝く触手や青色の触手、緑色の触手、黄色の触手がいるからな。

 俺と一本の触手だけでは限度があるだろう。


 ……まぁ、触手同士では積極的にお互いを攻撃するという行動パターンは仕込まれていないから、あくまでも俺が肉壁として赤色の触手を動かしたタイミングでの同士討ちしかないので明確に消耗しているわけじゃないのが救いか。

 これで赤色の触手だけ切り離されて別個体扱いされていたらすぐに始末されていただろうからな……


 そうなるとまた操作権利を剥奪しに俺が無理をして行動しないといけないからかなり危険が伴うし、できればやりたくない。

 

 何とか赤色の触手を生き延びさせて、かつ、他の触手たちにも負担をかなり負わせた状態を作り出したいところだ。

 今のところはそれが成立しているが、このゲームはその辺に転がっているようなイージーゲームではない。

 プレイヤーに人権の無いボトムダウンオンラインだ!

 


 どう考えてもレイドボス側に転機が用意されているはずだ。

 そのタイミングで俺の勝機を逸さないように立ち回らないとなぁ……

 せっかくここまで順調に来ているんだ、わざわざこれを手放すのは持ったいなさすぎるだろう?






 私としても当然このままことが運ぶのが望ましいと思っていますが、十中八九劣化天子の予想は当たるでしょう。


 カッカッカッ!

 どのように攻略するのか見物だのぅ……


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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