2416話 【検証班長】の作戦
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は和風城エリアで【キズマイナ】から着想を得た新たな【儡蜘蛛糸】の使い方の特訓をしていたな。
【儡蜘蛛糸】単独で成し遂げるには第六感のようなセンスが必要なようだったが、【アルベー】の邪眼の力を借りたら力の流れを明確に知覚できるようになるのでそれでズルをして再現させてもらったぞ!
その結果【ファイヌル】が集めていたリソースを一時的に奪い取ることが出来たんだが、俺が使っていたのはまさにその【ファイヌル】の得意技である【儡蜘蛛糸】だった。
つまり、逆襲されてしまったわけなんだよなぁ。
やっぱり本家本元の使い手には敵わないってわけだ!
というわけでやってきました新緑都市アネイブルにある樹木をくり貫いて作られた建物……クラン【検証班】のたまり場、メッテルニヒ!
ここの一階にある受付を顔パスでスルーしていき、木製の階段を使って二階に上がっていくとそこには……
「やあ【包丁戦士】さん。
見たところご機嫌そうだね?
何か成果でもあったのかな?
もしや世界剣獣【アトラ】の討伐完了報告ですか」
【検証班長】はいきなり詰めてきたが……
いやいや、流石にまだ世界剣獣【アトラ】は倒してないぞ!
だが、倒せそうな新戦術を編み出してきたからチャートに組み込めるか聞きたくてな!
「なるほどです。
それでしたら【包丁戦士】さんが身につけた新戦術というものをお聞かせ願えますか?」
……ということで【検証班長】に昨日一昨日の出来事を洗いざらい話すことになった。
俺の手札を晒すのは微妙な選択だったが、世界剣獣【アトラ】の攻略には【検証班長】の協力を是非とも借りたいからな!
「概念の操作権利剥奪も可能でしたか……
ボクにはその感覚が分からないので再現できませんが、見えるのなら可能なのでしょうね。
つまり、知覚していることが操作権利剥奪の最低条件ということでしょう。
それなら【アルベー】の力は無くともいけるパターンもありますよね?」
というと?
……【検証班長】は何かを閃いたみたいだが俺には何を思いついたのか見当がつかない。
「つまりですよ、必要なものが剥奪出来る状態というのは必ずしも見える必要はないわけです。
【包丁戦士】さんは視覚に頼らずとも知覚する術があるじゃないですか」
……なるほど、気配察知やその大元である触覚のVR感覚か。
それで引っ掛かった要素には【儡蜘蛛糸】の操作権利剥奪が機能するって読んでいるわけだ。
「正解です。
なので、【包丁戦士】さんから聞いた世界剣獣【アトラ】の情報を元に剥奪出来るならしておきたい要素を幾つか纏めてみます。
それをどれかでも操作権利を奪えるなら一気に勝率が上がるかもしれませんよ!」
おー、それはめちゃくちゃ助かるな!?
やっぱり【検証班長】に聞きに来て良かったよ。
お前ほど頭のキレるやつは本当に全然いないからな……
「そう言ってもらえると頭を回転させている価値が生まれるよね。
感謝あってこその相互扶助ですね」
だな!
その辺は何だかんだ俺も実践しているし、効果があるのも知っている。
「チャートについてはこれから詳しく説明しますが、中々シビアなものも幾つかあります。
それをきちんと理解してもらって、誤ったものを奪わないようにしてもらわないといけないよ。
一歩間違えたら敗北一直線になりかねないからね。
それくらい判断が難しいものがあるわけです」
【検証班長】がそこまで念押しするとはな……
俺は一体何を要求されるんだ……っ!?
期待できそうですね。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




