2409話 不満足チャート
【Raid Battle!】
【包丁戦士】
【包丁を冠する君主】
【深淵域の管理者】
【『sin』暴食大罪を司る悪魔】
【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】
【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】
【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】
【聖獣を担うが故に】
【深淵へ誘い】
【聖邪の境界を流転させる】
【責務放棄により】
【境界を見守り】
【管理することを強いられる】
【会うは別れの始め】
【合わせ物は離れ物】
【産声は死の始まり】
【この世の栄誉は去ってゆく】
【故に永遠なるものなど存在しない】
【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】
【ああ……この世は無情である】
【ワールドアナウンス】
【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】
【レイドバトルを開始します】
はい、今日も元気にログイン!
昨日は 昨日は世界剣樹ー下海層シードレアの第七階層に挑んでいたな。
世界剣獣【アトラ】が普通に嫌すぎる性能と見た目をしていたのだが、それ以上に持久戦をして相手の手札をさらけ出させるほど俺のリソースが残っていなかった。
残念ながら第六階層を【ガルザヴォーク】の暗黒騎士フォームで無理矢理突破した弊害が出てきているようだ。
このまま同じことをしても埒が明かないので対策をしていくぞ!
というわけでやってきました新緑都市アネイブルにある樹木をくり貫いて作られた建物……クラン【検証班】のたまり場のメッテルニヒ!
ここの一階にある受付を顔パスでスルーしていき、階段で二階に上がっていくとそこにはメガネをクイッとしている【検証班長】の姿があった。
なんだ?
格好つけの練習でもしていたのか?
「うわっ、【包丁戦士】さん!?
変なタイミングで来ましたね……
お見苦しいところをお見せしました」
いや、まぁ、特に気にするようなことではないしいいけどさ。
それはそうと、世界剣樹ダンジョンについて攻略方法を聞きたくてな。
「えっ、【包丁戦士】さんは一度クリアしているので同じことをすればいけませんでしたか?
【ペグ忍者】がいないとはいえ、階層ごとの強化内容は人数変動では変わりないですし」
【検証班長】の今持っている情報だとそういう判断になるよな……
だが、俺が今挑んでいる世界剣樹ダンジョンは【海溝剣アトラ】によって変質した特別バージョンなんだ。
敵も種じゃなくて触手になっているし、フィールドも砂浜だ。
それに、強化内容も第六階層のモンスターハウス以外全部違うから前に【検証班長】に作ってもらったチャートが全く使えなくなっているんだよなぁ……
「……【包丁戦士】さん、相変わらず変な状況に陥るのが得意ですね。
他のMVPプレイヤーの方々に悪運の強さを褒められている理由が改めて分かりましたよ。
今さら、という話かもだけどね。
それはそうと実際に世界剣樹ダンジョンの詳細を教えてもらえないかな?
それを聞いてから簡単にチャートを作ってみることにするよ。
【包丁戦士】さんが満足するものかは分かりませんが、可能な限りの最適化は施してみるつもりです」
【検証班長】は自分の胸をぽんと叩き、自信のほどを見せていた。
まぁ、前回の世界剣樹ダンジョン攻略の時もそれを成し遂げたという実績があるからそれを疑うものはいないし、【検証班長】自身の自信に繋がっているんだろう。
「なるほど……
ドリル攻撃と海水侵食、増殖、属性付与、巨大化による全体的強化、モンスターハウス……
これはこれで厄介ですね。
他に一人でも追加メンバーを連れていけるならリソースの温存を容易に出来るのですが、【包丁戦士】さん一人なのでかなり難しいところです」
【検証班長】は思わず頭を抱えて考え込みはじめてしまった。
【検証班長】でもこうなるか……
思っていたよりも深刻な状況じゃないか、これ!?
「いや、最適化をするのが難しいだけで使用リソースを減らす案については既に思い付いています。
ただ、肝心のレイドボスに関する情報が少ないのでこのチャートで本攻略するのは無理でしょうね……
そこの整合性が取れないのがもどかしいんですよ!」
完成度に満足していないから悩んでいたのか。
だが、妥協したものでも現時点では欲しい!
それを使ってレイドボスの情報を集めてみたいからな!
そもそも戦闘を継続させられるレベルまでリソースを温存できるならそれで問題なしだ。
「【包丁戦士】さんがそれでいいなら一度渡しますが……
ボクが満足していないものを渡すのも気が引けますが、更なる情報を集めるためと言われたら仕方ないね」
というわけで、【検証班長】が作った世界剣樹ダンジョン攻略チャートを手に入れたぞ!
やりましたね。
【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】




