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1991/2268

1991話 教え子たちとの出会い

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は堅牢剣山ソイングレストで【エラ=サンドレラ】と話していたな。

 俺との共通点だったり、【ロイス=キャメル】との出会いについて仄めかしていたりして雑談しただけにしては有意義な時間を過ごせたと思うぞ!







 というわけでやって来ました沼地エリア……無限湖沼ルルラシア!

 ここで活動している【ロイス=キャメル】を見つけたので声をかけていった。


 【エラ=サンドレラ】から聞いたんだが、お前と教え子たちとの出会いを聞いてみたいんだ。

 何か面白そうな感じだからな!



 俺がそう聞くと【ロイス=キャメル】は少し考える素振りをしながら口を開くと……


 「ふむ、お嬢さん相手なら問題なかろう。

 それにエラ本人から許可を得ているならなおのことだ。

 中々他のプレイヤーに話すことはないのだが、親睦の証として話しておこう」



 そう言うと、沼地の横に設置されていた木造の椅子に二人で座って話し始めた。



 「あれは私がこのゲームをはじめてからすぐの頃、どのようなゲームなのかを探っていた最中だった。

 常に人混みを避けて歩く二人組の少年少女を見つけてね、そこで動きを探っていたら逆に私が先回りされてしまい問い詰められたことがあったのだ」



 何かしれっとこのゲームを始めた胡散臭い理由も明かされたが、そこは一旦置いておこう。

 なんか闇が深そうだし……


 それにしても【エラ=サンドレラ】と【シャルル=ホルムズ】ははじめから一緒に動いていたのか。

 てっきり別口だと思ってたんだが……


 それに、【ロイス=キャメル】ほどの実力者を先回りして問い詰めたのはすごいな。



 「そこなのだよ。

 私もそこに感心して二人に何故分かったのかと聞くと、一人は嗅覚過敏で、もう一人は五感の複合統合がされて生まれた第六感の霊感のような力で特定の痕跡が辿れるという特殊なVR体質持ちだったようだ。

 本人たちも驚いていたが、それに慣れるために人混みを避けていたのと同じ様に行動する二人で相互扶助関係になっていたようだ。

 だが、各々の性質に振り回されていて疲弊しており、この世界から身を退こうとしていた。

 このままだとせっかくの縁が切れてしまうと思った私は、二人への戦い方の教授を条件に教え子としてついてくるように打診した。

 その結果は見ての通りだよ」



 なるほどな。

 光る原石が手から離れようとしていたのを引き留めたってわけか。

 部分的とはいえ、軍役で鍛え上げた行動力を上回って先回りしてくるような子供たちを見てしまったら手元に置いておきたくなるのは分からなくもない。

 特に【ロイス=キャメル】のように全体を率いる立場にいるなら、その逸材を逃すのは全体としても大きな損失になると判断することになっただろうしなおのこと妥当な結果だな!



 「出会いはそのような形だったが、【ホルムズ】は先生と【エラ】はおじ様と言って慕うようになってきた。

 【ホルムズ】は私から戦闘を含めた技術を特に貪欲に学びとろうとしてきて、部分的であれば私の代行すら出来るほどまで成長している」



 確かに次元統合前の次元戦争で【シャルル=ホルムズ】がリーダーとして動いていた集団はそれなりに機能していたからな。

 俺と【東雲あすか】で挑んでおらず、モブプレイヤーたちだけで挑んでいたら難なく撃退されていたのは容易に想像できる。



 「一方で【エラ】は私から学びを受けつつも、軍役での経験よりは【色欲】の私から戦い方を盗み取っているようだ。

 少し複雑な心境になってしまうが、本人の戦い方からすればそれが一番だったのだろう」



 【エラ=サンドレラ】の戦い方と【ロイス=キャメル】の【色欲】バージョンの戦い方が似てる……?

 あいつは打撃攻撃ばっかりだったし、むしろ真逆じゃないのか?


 俺がそう問いかけると面を食らった様子で少しフリーズしていたが、しばらくすると納得がいったようで返答を返してくれた。



 「……なるほど。

 お嬢さんは普段の【エラ】しか見たことがないようだ。

 であればその言葉にも納得がいくというものだが、これから一緒に戦いに身を投じていけばいずれ分かるであろう」



 なんだなんだ?

 また謎が増えたぞ!?





 別の楽しみがあったり、なかったりする……


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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