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1992/2535

1992話 キャメルVS釣竿剣士

 【Raid Battle!】


 【包丁戦士】


 【包丁を冠する君主】

 【深淵域の管理者】

 【『sin』暴食大罪を司る悪魔】


【メイン】ー【深淵天子】【深淵使徒】【プレイヤー】【会者定離】

【サブ1】ー【次元天子】【ボーダー(妖怪)】【上位権限】

【サブ2】ー【暴食大罪魔】【デザイア】



 【聖獣を担うが故に】


 【深淵へ誘い】


 【聖邪の境界を流転させる】


 【責務放棄により】


 【境界を見守り】


 【管理することを強いられる】


 【会うは別れの始め】


 【合わせ物は離れ物】


 【産声は死の始まり】


 【この世の栄誉は去ってゆく】


 【故に永遠なるものなど存在しない】


 【瞳に宿る狂気に溺れたままいられることを祈るのみ】


 【ああ……この世は無情である】




 【ワールドアナウンス】


 【【包丁戦士】がレイドボスとして顕現しました】


 【レイドバトルを開始します】



 はい、今日も元気にログイン!

 昨日は【ロイス=キャメル】から【シャルル=ホルムズ】と【エラ=サンドレラ】との出会いについて聞いていたな。

 特殊な体質をもて余していた二人を上手く拾い上げられたのはひとえに幸運と、【ロイス=キャメル】の人徳によるものだろう。

 俺だったら逃げられてたかもな笑



 




 というわけでやって来ました沼地エリア……無限湖沼ルルラシア!

 ここで【釣竿剣士】と【ロイス=キャメル】が軽く手合わせするという噂が流れてきたので駆けつけたというわけだ。



 「ふむ、オーディエンスが思った以上に集まったようだ。

 少数の観客を予想していたのだが、これでは新緑都市アネイブルの闘技場でやるのと変わらないのではないかね?」

 「当然ですよ、生産プレイヤーなら!

 正直私も予想外でしたけどそれだけ各次元の実力者同士の戦いを見てみたいのでしょう!」

 「そのようだ。

 次元戦争ではゆっくり他の次元のプレイヤーを見る機会はないからだろう」



 おいおい、何で二人が戦うんだよ。

 それに実力者というなら俺を呼んでくれても良かったじゃないか!



 「お嬢さんの嫉妬は嬉しいことだが、今回は【師匠】の愛弟子である【釣竿剣士】君の実力を見てみたいのだ。

 これまで相対したことのないプレイヤーだからこそ、どれほど【師匠】に迫るものなのか直に見てみたい」

 「当然、負ける気はないです!」



 ……というわけで戦闘が開始したのだか。



 「スキル発動!【以心相馬】!」



 【ロイス=キャメル】がスキルを放ちながらステッキで突きを連続して行っている。

 あれは当たり判定を見えてるところじゃないところに作り出していくスキルだったな。

 俺も過去に【ロイス=キャメル】に使われたことがある。

 あの時の俺は困惑していたが、【釣竿剣士】はどう対応するのか気になるところだ。



 「ミチの攻撃ならまずはこれで受け止めます!

 釣竿一刀流【渦潮】!」



 【釣竿剣士】は防御の代名詞ともいえる釣竿一刀流【渦潮】でステッキによる攻撃全てをシャットアウトしていったようだ。

 あれなら突きの位置が散らばろうがまとめて防ぐことが出来るな。



 「おおおおっ!?

 まさに【師匠】の技だ!

 いやはや、ここまでの完成度で釣竿一刀流を他のプレイヤーが使ってくるなどもはや感動的だな。

 これだけの戦力がいるのなら包丁次元が1位を死守し続けているのも納得がいく」



 ……【ロイス=キャメル】は感激していた。

 戦いに恋い焦がれているだけあって、強敵に燃えているのだろうがちょっと怖いな……

 そして、【釣竿剣士】が包丁次元の勝因になっているのは全く否定できない。

 高頻度で次元戦争に引っ張り出してたし、重宝していたからな。



 「では次はこれをどう捌くのか見せてもらおう。

 スキル発動!【兎月伝心】!」



 次は俺もよく使う円環粒子を相手に飛ばす【渡月伝心】……の兎獣人派生バージョンだ。

 上位派生なので純粋にパワーアップしているわけだが……



 「それは【包丁戦士】さんや【菜刀天子】相手に何度も見ています!

 釣竿一刀流【斬祓】!」



 釣竿一刀流【斬祓】によって、周囲に近づいてきていた円環粒子たちと斬撃同士で相殺していき、粒子は地面に落ちていき消滅していった。

 


 「技の冴えもそうだが、その時々の判断力も見事なものだ。

 【師匠】の教育の賜物かね?」

 「当然ですよ、生産プレイヤーなら!

 過酷な特訓、【師匠】との実戦形式それらが私をここまで育て上げてくれました!」

 「……ふむ、教育者としてはやはり私は【師匠】にはまだまだ及ばないようだ。

 軍役の時は部下に過酷なことを強いてきたが、ここの教え子たちにそれを強いることが出来ない甘さがあるからな……」



 それは甘さというか配慮だろ……

 逆に過酷なことを強いてたら【ロイス=キャメル】の立場のゲームプレイヤーとしては微妙だじゃないか?





 そんなことを考えているうちに二人は満足したようで、死に戻りする前に戦いを終えて健闘を称えて握手で場を締めていた。

 そこがいい落としどころだったんだろう。

 次元間の政治的意味を踏まえるとそうなるわけだ。

 



 


 【Bottom Down-Online The Abyss Now loading……】

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