はじめに
偽物の青と赤の真実が交わる時――そこに生まれる『紫』の光とは?
幼馴染のリンが消えた日、サキの世界は色を失った。
その空白を埋めるように現れたのは、リンと瓜二つの少女──ユキ。
冷徹な青と、震える赤。
二つの色に引き裂かれながら、サキは“本当の自分”を見失っていく。
文化祭前夜、深夜の理科準備室に灯る“青い光”。
そこで待ち受けていたのは、
リンでもユキでもない、“もう一人の彼女”だった。
仕掛けられた謎、揺らぐ記憶、溶け合う魂。
『偽物の青』と『赤の真実』が交わるとき、
少女たちは“紫”という名の希望に触れる。
これは、色を失った少女が、もう一度“自分”の色を取り戻す物語。
「深夜の理科準備室、あるいは『偽物の青』について」のリン視点のアナザーストーリー、そして本当の出口の物語。
※同じ出来事を異なる視点・解釈で描いています。
※登場人物の言動や描写が作品ごとに異なるのは、視点の違いによるものです。
※ホラー・心理描写・記憶の揺らぎを含みます。
※物語の真相は一つではありません。
登場人物の紹介
サキ(結城早紀):齋藤学園高等部2年。文化祭実行委員。
派手な「ギャル」の姿に「正義感」を内包している。
幼馴染であるリンに対して、守りたいという慈愛と、彼女に似た冷徹な「ユキ」に惹かれる危うい感情の間で引き裂かれている。
深夜の理科準備室という閉鎖空間で、自分自身のアイデンティティを揺さぶられ、偽物と本物の境界線に迷い込んでいく。
リン(斉藤凛):
サキの幼馴染で親友。控えめで自信のなさを感じさせる、どこにでもいる「普通」の女子高生。
しかし、4年ぶりにサキと再会したときには、かつての面影を失い、どことなく不自然な雰囲気を漂わせている。
深夜の理科準備室という閉鎖空間でサキを混乱の中に誘い込む。
ユキ:
リンによく似た、劇薬のような知性と圧倒的な威圧感を放つ人物。
サキを「過去」の呪縛から解放すると称して、彼女の精神を侵食し、残酷なまでの真実を突きつけて翻弄する。
サキを深い青の闇へと誘い、物語を決定的な破滅あるいは変革へと導く。




