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第三百四話 世界調理開始/愛の砲撃③(その3の68の途中まで)

それに、あの身体の下かられてる火、まとっている煙、そしてここまで響いて来る連続的な爆音!

アレは間違いなくアタイの能力、『炸薬生成』の応用だ!

バカスカ撃ちまくった砲撃はまだしも、こっちはまだちゃんと実行してないんだぞ!?

なのにそんな自爆まがいのアタイの機能までコピー…いや上回って使えるってのかよ!


思わずさけぶ。


「そんなんアリかよ!チート過ぎんだろ!」


しかも、それだけじゃ終わらなかった。

突然、空から降り注ぐ圧力に身体が押さえつけられる。

こ、これは…!?


「身体部位の切断からの飛行で噴進弾ミサイルに加え、この衝撃波はカタルマリーナの!クソっ!てことは当然、爆弾妹シャフティの爆発なんかも…」


答えは、鋼の雨で返された。

銃弾や砲弾が、雨のように降り注いできたんだ。

これも間違いなく、アタイの『銃弾生成』にシャフティの『質量爆発』を組み合わせたものだろう。

見れば、支援砲撃の模倣、身体の各部が花のように開きそこから無数の銃口がのぞいている。

急造ゆえか発射まで至らず自壊するものも多いし、放たれた弾の大半もろくに狙いがつけられてないらしくて外れていくけど、それでもかなり脅威キケンであることに違いはない。

炸薬を飛行に使って銃弾に回す余裕があまり無くても、質量と形状変化を応用し、しかも発射台が飛行していれば“落下弾”としていくらでも連射が効くワケか。


それにしても、なんて性悪な連携コンボなんだ。

いくら大地獣パンゲオンがアタイたち『姉妹』の源流ババアだからって、やったことの無い機能の組み合わせを、アタイたち以上のパワーと精度で実行出来るなんて…あまりにも、反則過ぎる!


そしてこれでは…ますます動くことが出来ないじゃねえか…!

なんて情けねえんだ!

『虐殺者』とまで呼ばれたこのフィルティエルトが、どうしてこんな土壇場でのんきにお昼寝してなきゃいけねえんだ!

敵は、今にも空から降って来るっていうのによぉ!


もちろん、さっきから全力で身体を動かそうとはしているが…力じゃ抵抗出来そうにないし、アタイの機能はあくまで“撃つだけ”に特化したもの。

けど、こんな状況で『弾頭』だけいくら作ったところで何の役にも立たないし、身体が動かないんじゃどんな『銃』を出しても意味がない。

こういう場合、普通なら『炸薬』を直接炸裂させて爆風で無理矢理脱出するんだが…それも、“最後の弾丸”のためにもう出せるだけ出しちまったうえに、今ここでそんなことをすりゃその“弾丸”に引火して、発射も出来ずに無意味に自爆しちまうだけだ。

せっかくカスメルを置いて来たっていうのに、巻き込んじまうんじゃ完全に意味ねーぜ。

そして、同じく“最後の発射”を優先するなら、背中が押しつけられてる『大砲』も動かせない。

ここで変に操作したら狙いはブレるし、まだ上に居るカスメルがやっぱり危ないからだ。

だから…

つまり…


ええい!もう本当に何も思いつかねえ!

やられる!

ちきしょう!

せめて、せめてカスメルだけでも何とか助けねえと!

その時アタイは、思わず『大砲』を動かそうとした。

予定をブチ壊し、世界の命運も無視してカスメルを、ただ一人のアタイの男だけを助けようとしたんだ。

だが、結果としてその心配はらなかった。


なんと、予想外の敵襲を、今にもここに更に降って来そうだった山獣頭パンゲオン・ヘッドの隕石を、ここへ着て更に予想外にブンなぐったヤツがいる!


なんだありゃ?

急に飛んできたぞ!?

その、あまりの意外な登場に、さすがのアタイも困惑と驚きをおさえきれなかった。

ただ、その正体はすぐに分かった。

ソイツは、その“男”は、殴りの勢いのままアタイのすぐ近くに落下し…すごい勢いで、銀色の何かを吐き出し始めたからだ。

なんか、食あたりしてるっぽい。

とりあえずアタイとして取れる反応リアクションは一つだけだ。

さけぶ。


「きったねえ!」

 

というか、ここアタイの『大砲』の上なんだぞ!

つまりは、このフィルティエルトの身体の上も同然なんだぞ!

そのへん分かってんのか!?

この乙女の…いや、自分で言ってて恥ずかしくなったからそのあたりはまあどうでもいいが、ともかくヒトの身体の上でやることじゃねえだろ!

いや、家とか建物でやっても最悪だけどな!

…いやいや、そうじゃない。

まずは、いま飛んできてなんか吐いているアイツの正体からだ。

アタイたち『キュトスの姉妹』は、呼び名の通り全員女。

男装したり変身するヤツもいるが、あんな姿や顔は見たことが…いや、良く見たら見覚えあるな。


調理用ゴーグル『姉妹』のフィスナだよ、アレは。

ってことはやっぱり…


「大将、総料理長グランシェフなのか!?」





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