第十章 お疲れ様のピクニック
ちょっとほのぼのかましたかったけど俺苦手だぁそうゆうの
そこは見慣れていた。
頭上で回る太陽と月の模型は父親が作らせた物だ。
薄っすらとしか開かない目をなんとか開き、回りをゆっくりみる。
そこら中に散らばるおもちゃ。
ところどころに置かれる難しそうな書物たち。
そして、目から小さな涙を流し、倒れるように寝てるミヨザ姉さん。
何が…起きたんだ。
そう思った時。
【起きたか?本体】
…4か?
【あぁ。4だぞ】
俺は何日くらい意識を失ってたか分かるか。
【わりぃ。本体が気絶したと同時に俺らも意識を閉じられたんだ。と言っても、お互いに喋れない、伝えられないだけで起きてはいたが。その際は、目が開かねぇから外の事はなーんも分からん】
そうか…なんか悪いな。他は?
【いや、今ん所は俺だけだ。多分だけどラクラスの本気を受けた時に受け流しを使ったのが俺だっただからだと思う。肉体的負担を減らす効果があったっぽいからな】
じゃあ…取り合えずはお前と俺だけか。起きてんの。
てゆうか、やっぱあれ本気だったんだな?なんでんなもん練習試合で使ってくんだよ訳わからん。
俺はベッドから身体を起こし、自分で寝返り落下防止の柵を外す。
その時にわりと大きな音がなると、ミヨザ姉さんがビクッと身体を震わせた。
ゆっくりとミヨザ姉さんの閉じてた目が開いてく。
「…アリデラ?」
「あー…おはよう姉さん。聞きたいんだけどどんくらい寝てた?」
さも、普通ですよと姉さんに話しかける。
「…一週間よ。寝坊助さん」
「い!?」
一週間!?
「その間に何かあったりしたか?」
「…大ありよ」
何でも俺が気絶した時に父さんが急いで医者を呼んだらしく、すぐに俺は休みやすい所…つまりは自室に運ばれたらしい。
ラクラスは当然叱責。
だが、その時のラクラスには記憶がないらしく、アルディージャお抱えの宮廷魔導士に調べさせたらどうやらその一瞬だけ洗脳関連の魔術がかけられたらしい。
その後、兵士の中に紛れ込んだ別の国のスパイを発見。持ち物には魔道具を持っており、それで一時的にラクラスをを操ったらしい。
当然、スパイは処刑。ラクラスは仕方なかったとはいえ、一時的な謹慎処分を下された。
「そして今日、あんたは目を覚ましたって訳」
「そっかぁ…えっと家族関連だと」
「お母様があんた起きた時にすぐ気づけるように移動探知をその飾りにつけてたくらい」
「それを先に言って欲しかった!!」
マジじゃん足音がすっごい爆速で迫ってくる!ベッドに戻れぇ!!!
その後何故か泣きながらミヨザに抱き着かれ、それを見た母親がミヨザが先に居て面倒を見てくれていたと勘違いしてくれた。グッジョブ姉さん。
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その後、4以外も順に目を覚ましていき、親からもちょっと引くくらい過保護な扱いを受けた三日後…
気絶してしまったがラクラスに見事勝利したという事で近場にちょっとピクニックをする事になった。
護衛は謹慎中のラクラスを除けばアルディージャ王国騎士団でトップ2と呼ばれるトキ・アンリュー率いる王国騎士団二番隊隊員約20名である。
近衛部隊で良くね?って思ったけどラクラスが近衛部隊団長も行ってたため近衛隊は一時的に軍としての
活動を停止してるらしい。
そんなわけで初めて俺は城の外に出た。
王族とはいえ、ピクニックは外が定番だろ?
《なんか見っけたからランダムトラップ使っとくわ》
うん。分かってたけどスパイも居た。タライがヒットしたし痛そう。
そういやまだ目的地まではかなり離れてるよな…
少し確認するか…ステータスとか。
『それだったらもうやってるよ。色々見てみる?』
並列意思が数増える度に優秀になってんなぁ…
んでもって分かった事が幾つか。
どうやら寝てる最中に進化が起きたらしい。
進化とは、この世界で言う所の種族の変化であり肉体の強度増加でもあるらしい。
ただ、魔物の場合は進化が多いが人間とかは進化の可能性が生きていて一回あるかどうかすら珍しいらしい。
んで進化の原因だが多分この年齢でラクラスとガチバトルしたのが原因。
その結果の進化が「魔装人」
なんでも魔力を身体に流すことで身体能力を強化したり、自身が使った魔法じゃなくても魔法を操作して威力を弱めたり、逆に操作して攻撃対象を変えたりとかできるらしい。
便利。
【しかもこれ使うと詠唱必須の魔法とかを短縮できるらしい】
《ついでに言えば種族限定スキル「並列作業」で最大四つの魔法を同時詠唱とかできるぞこれ》
想像以上に便利でした。
そんな感じで色々やってると
「…あんたなんかやってるでしょ」
やべ、ミヨザ姉さんにバレた。
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目を逸らさず、見続ける。
恨みが強い弟に。
フザケルナ。
私の束縛を解く絶好の機会を。
返してよ。
ねぇ…アリデラ?
目の前でミヨザに抱えられる赤ん坊。
怒りは恨みと嫉妬として心に消えない傷を負わせる。
次回、誰かが迷子になります




