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良くある転生物語 聖と魔  作者: Seisei
第六章 青春期 天空編

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第四十八 昴星君(こうせいくん)

いつも読んで頂きありがとうございます。

第四十八 昴星君こうせいくん



 方天戟ほうてんげきが唸りを上げて飛んでくる。


 ラーサイオンが魔法の両手大剣グレイモア方天戟ほうてんげきを跳ね上げる。


 方天戟ほうてんげきの斬撃が闘気と両手で支えた大剣グレイモアに強烈な打撃を与え、思わずラーサイオンが一歩、後ろに下がる。


 メイアが、ラーサイオンに補助魔法『パワーアップ』をかけると、同時に大帝級魔法『ギガメテオ』で大隕石による攻撃魔法の発動だ。


 昴星君こうせいくんは、方天戟ほうてんげきを振り回し大隕石を粉砕する。


 さすがに、四天聖神と言われるだけある。大帝級魔法を生身の物理攻撃で防ぐなど信じられない。


「「「「ドカーン!」」」」


 方天戟ほうてんげきが大上段から振り下ろされ、それを防いだラーサイオンの大剣グレイモアと激突した音だ。


 ラーサイオンは、渾身の闘気を込めて防ぐが、身体がたわむほどの衝撃が走る。


「うおー!」


 ラーサイオンが激痛に思わず叫び声を上げた。


 メイアがすかさず、『全回復』を発動。


「お前。面白い。無詠唱で魔法を使うか。ならばこの神通力を受けてみよ『みそぎ』!」


 昴星君こうせいくんが短術詠唱法の最高峰、術名を唱えるだけで奇跡を発動。しかも聞いた事がない、奇跡。


 まさか、そのような技を使ってくるとは思っていなかったメイアは、対応が遅れてしまう。


 恐ろしい死の予感が襲いかかる。メイアは目をつぶって身構えた。一瞬、防御魔法の多くが頭を横切る。どうして、ここでそれができないのだ。痛恨の思い。


 彼女は、気丈にも直ぐに目を見開いた。自分を殺そうとする奇跡をしっかりと目に焼き付けようと目を開いたのだ。戦いの瞬間に目を閉じて何もできなかった自分が、悔しくてならない。


 しかし、何も起こらない。


 見ると、昴星君こうせいくんが鋭い視線をメイアの後ろに送っている。その様子でメイアは、アールの救いの手が入ったのだと悟る。


 彼女は、唇を噛んで、強敵の昴星君こうせいくんをにらみつけると戦いの最中は死んでも目を閉じないぞと強く思った。


 ラーサイオンが『大噴火』を手の先から発動! そのまま大きく飛び上がると、大剣グレイモアの斬撃を振り下ろす。


 メイアも、タイミングを合わせて『光の槍』『光の槍』『光の槍』と大帝級の魔法を三重に重ねがけして発動。


 『大噴火』『光の槍』の三重がけそして、ラーサイオンの渾身の闘気剣大剣グレイモアが同時に炸裂。


「『ひざまずけ』!!!」


 昴星君こうせいくんが短縮発動術、術名発動を行い、メイアとラーサイオンの攻撃を防いでしまう。


 敵味方の攻撃が一度に凝縮され炸裂した。


「「「「「ドカーン!!!」」」」」


 さすがの四天聖神も、ダメージが有ったのか少し頭を振った。


 その隙を逃さずラーサイオンがさらに斬撃をブチ当てる。


 しかし、昴星君こうせいくんは、方天戟ほうてんげきを盾にして防いでしまう。


 それだけで、昴星君こうせいくんは、立ち直っている。


「『全回復』」


 昴星君こうせいくんはゆったりと唱えるとニヤリと笑った。


 ラーサイオンが歯嚙みする。これ程敵が余裕があるのは、自分の斬撃が弱いからだ。


 彼は、渾身の闘気を大剣グレイモアに押し込み、さらに闘気を練り込んだ。その上、両腕にも肩にも闘気を渾身の思いでねりこんでかゆく。


 これ程の闘気を込めた事がない。


 同じく、メイアも闘気を魔法に込めて錬成する。精神を集中させて空間系魔法の発動の準備をする。もっと集中を! メイアは、己を叱咤して、さらに魔法の形成に意識を集中する。


 この敵は、今迄の敵とは桁違いだ。弱い敵との今までの戦い方では到底太刀打ちできない。


 その二人の想いのため、二人の次の攻撃準備に手間取ってしまっていた。


 その隙を待っていたのだろう。昴星君こうせいくんは、方天戟ほうてんげきを振りかぶりながら「『懺悔ざんげ』」と短縮術名発動をする。


 メイアもラーサイオンもドキリと身構える。


 メイアは、『魔法バリア』を発動。ラーサイオンも方天戟ほうてんげきを避けるために身構える。


 その時、【【【ドーーン】】】と、大きな爆発が、昴星君こうせいくんの顔面を打つ。


 昴星君こうせいくんが後ろに吹き飛ぶ。


 その爆発は、昴星君こうせいくんの奇跡『懺悔さんげ』の発動をも阻止する。


 アールの攻撃だろう。攻撃と防御がたった一つの爆発にょって成されたのだ。


 アールの恐ろしい熟練のタイミングだ。メイアもラーサイオンも闇雲に攻撃をしていた事に初めて気づく。


 敵が攻撃する直前が一番防御できないときなのだ。


 しかも、彼らは二人で連携できるのだ。


「ラーサイオン! 合図するわ。飛び込んで!」


 メイアは、空間系魔法の発動準備をする。


「ラーサイオン! 今よ」


 ラーサイオンが、ようやく立ち直ってきた、昴星君こうせいくんの顔面を目指して渾身の斬撃を撃ち込んだ。


 ラーサイオンの斬撃に、昴星君こうせいくんの方天戟ほうてんげき)が大きく後ろに跳ね上げられる。ラーサイオンの斬撃の威力が上がっているのだ。


「『爆砕』!」と、昴星君こうせいくんが唱えようとする。


 しかし、その瞬間を待っていたとばかりに、メイアは、空間系魔法『空間圧縮』を発動し、圧縮した空間の歪みを昴星君の顔面に叩き付けた。


 昴星君の顔面に巨大な爆発が発生。


「「「ドカーン!!!」」」


 その機をラーサイオンも逃さず、さらに渾身の闘気を込めて斬撃を振り下ろした。


「「「ドカーン!!!」」」


 メイアは、『ギガメテオ』を発動。


 巨大な隕石が昴星君こうせいくんの顔面にヒットした。


「それまで!」


 アールが二人に戦いの終わりを告げた。


 二人は、ようやく息をついた。


まだ、まだ戦いが続きます。

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