第54話 しろちゃんと四葉ちゃんの二人が選んだ世界
しろちゃん「こちら、しろちゃんと四葉ちゃん。あんこさん待たせたなで、どうぞ♪」
あんこ「こちら、あんこ。受信に成功、現在時刻1211。只今を持ってシロウイーター作戦を開始します」
しろちゃん「ラジャー」
時間は遡り、朝のこと。しろちゃんと四葉ちゃんは、あんこさんから朝マックにつられて呼び出されたのでした。
あんこ「シロウにオンナが出来たかもしれないの」
しろちゃん「えーーーー!?まさかぁ(笑)ないない、せっかくのメガマフィンがメシマズになるような話やめてよね」
あんこ「いや、最近アイツの様子が変なのよ。なんかいつもニコニコしてるというか、薄気味悪いというか。私が探っても怒るどころかヘラヘラしてるだけなのがまた妙なのよね」
しろちゃん「任天堂の株の調子が良いからなんじゃないの?自分もスイッチ買ってもらえるからホクホク笑顔だし♪」
四葉「男性における態度の急激な変化は女性の影が保留変化やカットインその他とあわせて85%、激アツ」
あんこ「さすが四葉ちゃん。やっぱ、しろちゃんはまだまだわかってないねぇ」
しろちゃん「ハハッ、あんなのをどこの誰が相手にするというの?ここに一応その被害者はいるけどさ(笑)」
あんこ「しろちゃん(睨む)」
四葉「しろちゃん、デリカシーがないよ?」
しろちゃん「いや、ごめんごめん。あまりにも滑稽で突拍子もないことを言うもんだからさ、つい」
あんこ「だからヤツにバレないよう、二人に尾行を頼めないかなと思って」
四葉「了解、面白そう。しろちゃんのときは、あんこさんよろしくお願いします」
二人はテーブル越しにかたい握手を交わした。
しろちゃん「四葉ちゃんまで何を言うのよ!?わけがわからないよ、こんなの絶対おかしいよ!」
あんこ「じゃあ二人とも魔法少女の契約を果たした所でこのブルートゥースをソウルジェム代わりに渡しておくわ。作戦開始はお昼から、シロウが出かけることは事前にスマホから調査済みよ」
しろちゃん「あんこさんて、そんなキャラだったっけ?」
四葉「鬼が出るか蛇が出るか?それとも六条御息所か」
しろちゃん「言ってることがなんか怖いよ、四葉ちゃん!」
あんこ「まぁ交渉も成立したことだし、たちまち朝マックで申し訳ないけど、ミッションが済んだらどこでもなんでも二人の食べたい所に連れていくから。この通〜り、お願いします♪」
そして。
あんこ「今回のミッションはわかってると思うけど隠密行動よ。相手に気づかれることなく一切の気配も痕跡も残しては駄目。武器、食料その他は現地で調達してね。あと必要なものはさっき渡したポンタカードで揃えて頂戴」
しろちゃん&四葉「うぃ♪」
シロウ「タラララタララン♪フン♪フン♪フッフー!」
四葉「シロウ博士、謎のハイテンションと鼻歌。どうぞ」
しろちゃん「JASRACに引っかかるとややこしいから伏せるけど、アレはおそらくキン○マンGo Figft!だね」
あんこ「こちらにも聴こえてるけど、その説明は特にいらないわ。ギリギリだから(笑)てかその集音マイク、そこまで拾えるのって凄いわね」
しろちゃん「アマプラで試しに買ったヤツなんだけどね。中○製だけど一応きちんとした日本語を使って説明を書いてた業者だったから。やたら句読点が多くて草ボウボウなんだけど(笑)」
四葉「あっ、博士が誰かに声かけてる」
しろちゃん「あれ、近所のジジイだよ。犬はかわいいんだけどさ、エチケット袋も持たずに散歩するマナー違反の常習犯なの。博士がビニール袋を渡してるけど、注意でもするのかな?」
しかし、博士は袋をニコニコしながら渡してそのままスタスタ立ち去り、犬を散歩中のお爺さんも笑顔で手をふるだけなのであった。
しろちゃん「違うのか、なんだったんだろ結局?」
四葉「しろちゃん見て。袋のなかに、ティッシュに包まれた【かりん糖】が入ってるみたい。お爺さんが食べてるのをみんな驚きながら見てるよ」
しろちゃん「ん〜、あれは〜見なかったことにしよう」
そうしてシロウの後を付けていくこと小一時間。シロウはキョロキョロとあたりを見渡すと路地裏の方に一気に駆け出した。
しろちゃん「怪しいね!行こう四葉ちゃん」
四葉「らじゃ」
しろちゃんと四葉ちゃんが急いで路地裏に入ったところ、シロウのリュックから飛行機のような翼とロケット射出口のようなものが飛び出しシロウはそのまま遥か上空へと飛び立っていったのでした。
しろちゃん「と、飛んだー!?ゴキブリみたいだ」
四葉「あんこさん、ごめんなさい。ミッション失敗しちゃったみたい」
シロウ「おい。飛んだー!って人をゴキブリ呼ばわりするんじゃない。このアンポンタンどもめが」
しろちゃんと四葉ちゃんが驚いて振り返るとそこには尾行に気づいていたらしいシロウの姿が。
しろちゃん&四葉「ごめんなさぁい」
こうしてシロウと二人は家に戻り、あんこさんを交えての家族会議が始まった、のでした。
、
シロウ「いやー、くだらん。実にくだらん」
あんこ「ごめんなさい、私が頼んだだけで二人は悪くないの。アンタの様子がおかしかったから、つい」
シロウ「あのな?お前が何を思ったのか、それはあえて聞かないけど。もしそうだったとして、それでお前の気は晴れるのかと?それなら最初から素直に俺に聞けば良かっただけなんじゃないのか?別に怒ってなんかないけども、それで二人を巻き込んだのは筋違いなんじゃないか?と言ってるんだ」
あんこ「ごもっともです。ぐうの音も出ないほど、ごもっともです(ぐすん)」
シロウ「はっきり言っておく、俺は今別にそんな気はサラッサラないんだ。自分でも不思議なくらい落ち着いてる。家族の方が大事なんだよ、あんこも含めて俺にとっての家族の方が。な?フタをあければそんなもんなんだよ。おい、あんこ?いつまでもそんな顔するなって。疑うってことは、お前にもまだそういう気持ちが残ってるってことだろ?言わせんな恥ずかしい」
あんこ「二人の前で言うな、恥ずかしい」
シロウ「ま、俺に言わせればな?俺もだろうけど、しろちゃんもあんこも四葉ちゃんだって、みんな初期の頃や初登場のときとキャラはだいぶ変わってるんだ?(笑)なんせ二周目だからな」
四葉「恥ずかしい黒歴史を見事に消し去ったのね」
シロウ「四葉ちゃん、それは別に悪いことじゃないんだよ?それだけ、みんなが成長してきたってことなのさ。それにお互いの距離が近づいたことで本来の自然な姿を見せられるようになったってのもあるんだと思うよ」
しろちゃん「自分、全然覚えてないんだけどね」
シロウ「自分じゃ気づきにくいものだよ、そーいうのは。お前のアイコン、今はもう全然別人クラスになってるんだぞ?(笑)」
四葉「最新バージョン、とても優しい顔になってるって」
シロウ「しろちゃん、四葉ちゃんに伝えたいことがある。俺たちは既に、君たち二人にこの物語を引き継いでるんだよ。この一年を通して様々な出会いがある中で築いてきたものの新しい未来が、今のお前たちに委ねられているんだよ」
しろちゃん&四葉「自分たちに?」
顔を見合わせる、しろちゃんと四葉ちゃん。
シロウ「そうだ。これまでに学んだこともたくさんあるだろう?距離が近づくことによって、よりわかることもあるし、離れてみてはじめて気づくこともある。それには時間も必要だろうし、相手の事を深く知る必要もある。もちろん相手のペースにも合わせないとそれは難しいことなんだけど。ただ本当に大切なものは失ってから気づいても遅いんだから、良いとこばかり見せようとするんじゃなくて、素直な自分というものを相手に伝えることも、またそれを理解されるように努めることも、物理的な距離を超えて心の距離を縮めていくためには必要なことなんだよ」
しろちゃん「うん、絆が大事になんだね♪」
シロウ「そうだ。じゃあ遅くなったから、あんこを家まで送っていくわ」
あんこ「いいわよ、別に。大人だし、近くだから大丈夫よ」
シロウ「ま、そういうなって♪(笑)な?しろちゃん」
しろちゃん「そうだよ、素直になりなよ!今こんだけ距離が近くなってるのにさ♪鈍感なんだから(笑)」
あんこ「んー、じゃあちょっと遅くなるかもだけど、しろちゃん、四葉ちゃんお留守番よろしくね♪」
しろちゃん&四葉「はーい♪ごゆっくりどうぞ♪」
シロウとあんこさんは二人に見送られ、何年かぶりにシロウと手をつなぎ帰るのでした。めでたしめでたし♪




