第53話 日本の夏、しろちゃんのこわ〜い夏
あんこ「お邪魔しまーす。しろちゃん、四葉ちゃんもいるんでしょ〜?シロウから二人でお留守番してるって聞いたから様子を見に来たんだけど?静かね、もう寝てるのかしら」
あんこさんが【しろちゃんの巣】と書かれたドアを開け部屋の電気をつけると、そこには布団の中でモゾモゾ動く二人の姿が。あんこさんは一瞬気を失いかけるも気持ちを落ち着け、そして静かになるべく優しく二人に声をかけるのであった。
あんこ「しろちゃん、四葉ちゃん?私はうしろを向いてるから二人とも服を着たらそこに座りなさい。わかった?」
しろちゃん「あ、あんこさん!?ど、どーして!?」
あんこ「それは今いいから。早く服を着なさい、そして正座をして二人とも準備が整ったら言いなさい」
しろちゃん「服は着てるけど、、、まぁ、できました。どうぞ」
あんこさんは二人のほうへ向き直し、深呼吸を一度してから話を続けました。
あんこ「まず、しろちゃん。あなたは最近お仕事に就いたけれども、まだ始めたばかりよね?」
しろちゃん「はい、最近CEOを始めたばかりです」
あんこ「そう、別に稼ぎのことを言ってるんじゃないのよ?けして少ないから駄目とかじゃなくて、でも愛だけじゃ生活していくことはできないのもわかるわよね?」
しろちゃん「えぇ、おっしゃる通りかと」
あんこ「四葉ちゃん。とりあえず、しろちゃんの親代わりとしてまず謝っておくわね。でもこういうことは籍を入れてから本来受け入れるのがアナタのためでもあるの。もちろん、しろちゃんがそんな人間じゃないのは私もよーくわかってるつもり。でも口ではなんとでも言えるわけだから、きちんとすじ道を立てて、お互いの親同士のご挨拶とかもきちんと済ませて了承を得た上でする事なの」
四葉「はい、わかりました」
あんこ「しろちゃん、明日シロウが帰ってきたら私も一緒に四葉ちゃんのご両親に挨拶に伺うから、今日は別々に寝ること!わかった?」
しろちゃん「いや、まだ途中なんだけど?、、、」
あんこ「しろちゃん!途中って!?私の話ちゃんと聞いてた?もう情けないったらありゃしない、いつから性欲に支配されたケダモノのようになってしまったの?シロウにだんだん似てきたのかしら。というか、さっきから気になってたんだけどテレビをつけながら人の話は聞くものじゃないのよ!そういう時は消しておきなさい」
しろちゃん「いや、だからホラ、それを四葉ちゃんと二人で見てたんだよ。【稲川淳二の怖い話】四葉ちゃんが怖がるから布団に隠れながらこわごわ見てたんだ」
あんこ「ふーん、、、なるほどね。は?、、、あらヤダ!私もそんなことだろうと思ったのよ〜(笑)もぉ〜やぁね〜♪」
そして翌日。
シロウ「だーっはっは!(笑)いやその光景、プラチナチケットを買ってでも見たかったわ〜♪」
あんこ「朝から大声出さないで!こっちは真剣に今後のこととか色々考えたんだから」
しろちゃん「結局、稲川淳二の話より、あんこさんの鬼の形相のほうがよっぽど怖かったよ」
四葉「アレはヤバかった」
シロウ「で、しろちゃんはオバケとか信じる方なのか?」
しろちゃん「んー、見たことないからわかんない」
シロウ「だろうな(笑)そんなもん俺は信じてないから全然怖くないぞ♪」
しろちゃん「そりゃ地下で変な物作ってた博士が怖がるわけないよね?」
シロウ「錯覚だよ、錯覚。怪談もそうやって雰囲気を作るから怖いのであって、ウマぴょい伝説聞きながら幽霊見れるものなら見てみろっての(笑)」
しろちゃん「そっか、その手があったか♪良かったね、四葉ちゃん。もうオバケ怖くないよ」
シロウ「ただ、この世にはいないと思うがあの世にはいると思うぞ。でも俺たちのご先祖様だと思えば何も怖くないし、現に俺は生死の境で親父にもあってるからな(笑)」
しろちゃん「じーちゃ?」
シロウ「あぁ、いつも俺やお前たちのこと見守ってくれてる。なろう小説まで読んでるからな(笑)」
四葉「なんかオバケ怖くなくなってきた♪」
シロウ「尊ぶものであっても恐れるものではないんだ。どちらかというと自身の心がそう見えるようにしてしまってるというのはあるかもしれない。怖いものを見たいとか、疑心暗鬼なんかも自分の心が写し鏡となって魅せるマヤカシなんだ。あんこが勘違いしたのもな?(笑)」
あんこ「べ、別に私はやましい気持ちなんか一つもないわよ!心配したんだから」
シロウ「冗談だよ、親ごころから心配してくれたんだよな♪ただな、信じることは何よりも強く、時には奇跡すら起こせるものなんだ。今のお前たちがここにいることも奇跡みたいなもんだろう?愛を信じていれば他に何も恐れるものはない。だから良い子にしてたら怖い思いをすることもないんだ。わかったな?」
しろちゃん「博士がまともな話をしてることのほうが奇跡だよ(笑)」
あんこ「あんたなんかあった?」
こうして、しろちゃんたちは夏の終りとともに秋の始まりを告げる静かで暖かい季節を迎えるのでした♪めでたしめでたし♪




